九章  「新隊員と斬鉄剣」


サマルカンドでの依頼で各員負傷しているのでしばらくは任務はないと
言う事になり13部隊兵舎ではのんびり休養をとることになった
中でもクラークが一番よろこんだことは戦後の事務処理の提出期限が
かなり余裕があるものにしてくれたことだ
それにより隊長質室ではいつもの鬼気迫る空気はなくほのぼのとしている
「や〜、全くたまんないね〜、この陽気」
窓際に椅子を持って行き足をだらしなく伸ばして日向ぼっこをするクラーク
いつも以上に制服が着乱れている
「何ボーっとしているのよ。仕事が終わったからって」
ソファに腰下ろすファラ、本部に提出する書類を封筒に入れながら呆れている
「いいじゃねぇか。たまには心をからっぽにしてお日様に当たるのも大切だぜ?」
「貴方はいつもからっぽじゃないの?」
「うるせー、胸がからっぽのくせに」
「ぐ・・、それよりも今日くるみたいよ?新隊員」
「ああっ、確か〜・・アルフォード=マルタ・・か。
しかも傭兵経験ナッシングで・・総師もやってくれるよ」
机の書類をひったくりながらクラークが唸る
「私まだ書類見ていないけどどんな感じなの?」
「弓には自信があるって事でその腕は買われているみたいだな。
まぁ、後方援護してくれりゃ戦闘もいくらからは楽か」
「私がいるじゃない」
「お前は前線向きだろ?援護っつったってどうせ味方巻き込むんだし・・」
いつもの如くな隊長室、新隊員の話で盛り上がるもやはり憎まれ口になってしまう・・
しかし前回の戦闘以来、そこはかとなく甘い空気になっているようだ

コンコン

「クラークさん、いるか?」
「おっ、クロムウェルか・・・開いてるぜ?」
珍しく隊長室にくるクロムウェル。
以前クラークとファラの妖しい場面を目撃して記憶をもぎ取られたのだ。
それからは何故かわからないが隊長室に入るのをためらってしまう彼なのだが・・
「じゃあ、邪魔するぜ・・」
キョロキョロしながら入ってくるクロムウェル
「・・何警戒しているの?」
「いやっ、俺もよくわかんないけど。この部屋入るのに注意して入らないといけない気がして・・」
「「・・・・・」」
静かにクロムウェルを見つめる二人、しかし眼光には怪しい光が・・
もし彼が思い出したら・・、ジ・エンド・・
「まぁ、いいや。色々あって忘れてたけどクラークさんに渡したいもんがあるんだよ」
「俺に?」
「ああっ、これだ!」
自慢げに取り出したのは一振りの刀
「へぇ・・、貴方刃物に興味あったんだ」
「いやっ、この間のサマルカンドで18部隊の連中からたまたまもぎ取ったんだ。
クラークさんは元々刀使っていたって姉御が言っていたからさ」
「お前にしちゃ気がきいているな・・どれどれ」
興味深く刀を抜く、中々に美しい刃が姿を現した
「どうだ?俺もよくわからないけど良い感じに見えるだろう?」
「そうね〜、なんか鋭そうだし・・」
輝く刀身を見て素人二人が評価する
しかし
「あ〜、せっかくだけどこれは駄作だな」
「「ええっ!?」」
「見た目はいいんだけど・・な〜」
軽くブンブン振って見せるクラーク
「どこらへんが駄目なんだ?」
「そうだな、試しに殴ってみろ」
切っ先と根元を掴んでクロムウェルの前に出す
「刀を・・か?」
「ああっ、ほれ・・」
「わかった・・・、せい!!」
軽く構えて正拳突きをすると

パキィィン!

見事に折れてしまう刀・・
「・・簡単に・・折れちゃったわね」
「そっ、これが駄作な証拠だ」
「どういうことだ?」
「刀ってのは『折れず曲がらず』を信条とした刃物だ。そうだな・・、本物を見せてやるよ」
そういうとクラークは椅子から飛び降りて外に・・
戻ってきた時には木の杖を持っていた
「あったあった。こいつが本物の刀だ」
「その木の杖が・・?冗談でしょ?」
「失礼な。これは仕込み杖って言って中に刃を仕込んだものなんだよ」
実際抜いて見せるクラーク、先ほどと同じように鋭く光っているが刃が途中で折れている
「へぇ、じゃあこれが隊長の前の得物って奴か」
「その通り、じゃあ記念に叩いて見なさい」
折れた刀を先ほどと同じようにクロムウェルの前に突き出す
「えっ!?でも・・大事なもんじゃ・・」
「これも部下のためだ・・ほれ?」
「じゃあ遠慮なく・・とぅ!」

ガン!!

今度は先ほどの刀と違いクロムウェルの拳を真正面から受けとめる
刃はビクともしていない
「い・・・・ってぇぇぇぇ!!!」
手をブンブンふりながらクロムウェルが悲鳴を上げる
「・・ほらな」
「ふぅん・・、じゃあさっきのとどこが違うっていうの?見たところ同じっぽいけど」
「ふふふ・・お教えしよう!ファラ君!刀って奴で一番大事なのは造り手の『魂』なんだ。
一打ち一打ち心をこめて叩き、刀に魂を封じこめることではじめて強靭な刃ができあがるんだ」
「じゃ・・じゃあ俺が頂いたのは・・?」
「恐らくはここらへんの武器職人が本物を見様見真似で造ったのだろう。
だから見た目は同じでも肝心なところが駄目ってことだ」
「とほほ・・、でもそんないいもんだったらなんで使わないんだ?」
「ま〜、忙しくて折れたままにしていたからな〜。
これからのことを考えたら修復したほうがいいかもしれないな」
「ふぅん・・。身体強化の魔法は使えるようになったのに欲張るわね〜」
「そのわりにはこの間お前を危険な目に合わせてしまっただろ?そんなんじゃ駄目なんだよ。
俺が欲しいのはお前を守れる力さ」
「クラーク・・」
一気にラブラブオーラ解放・・っうかクラーク本人はそんなに意識していないのだが・・
「あ〜、お邪魔みたいだから俺はこの辺で・・。姉御の相手しておくから声が大きくても大丈夫だぜ?」
「なっ!何の話をしているのよ!!何もしないわよ!」
「ええっ!?あ・・それは失礼!じゃあ!」
激怒するファラにクロムウェル一目散に退散!
ファラはすでに魔方陣まで展開していた・・
「全く!マセたガキ!」
「・・なぁ、クロムウェル何の事を言っていたんだ?声・・?」
「貴方は知らなくいいの!」
こっちはこっちは疎いわけで・・。内心複雑なファラであった


その日の昼過ぎ、
デスクワークも終わっても隊長室にいるはクラークとファラ
本当ならば仕事が終わって各自ほのぼのと談笑室でしゃべったり街に出たりとしているのだが
今日は新隊員がくるということで特にやることもないのに制服姿で彼がくるのを待っているのだ
「やることないのに・・待つだけってのもな〜」
「しょうがないじゃない。みんな自室にいる状態で迎えるわけにもいかないし」
「全く・・こういう事って固いよな〜、ファラ。後頼める?」
「隊長がさぼってどうするのよ!」
「まぁまぁ、俺用事思い出したので・・」
「まぁまぁじゃない!出ていかない!」
身長差があるので首を掴めないファラ。お行儀悪くクラークに後から飛びかかる
「ど・・、どうせまだこないって・・って・・首を締めるな・・」
「大人しくしないとオトスわよ〜・・」

「あ・・・あの・・・」

馬鹿な事している二人に突然声が・・
「おっ、なんだお前!?」
何時の間にか隊長室に入っている碧髪の男性に声をかける
「あ、本日付けで13部隊に配属になりましたアルフォードです」
「ちょっと!いきなり部屋に入るなんて失礼よ!ちゃんとノックしなさい!」
「え・・、いや、さっきからやっていたんですけど・・なんだか騒がしくて返答がなかったもんですから・・」
「「・・・・・」」
「あっ、でもすみません・・」
へこへこしているアルフォード、全く傭兵には見えない容姿だ
公社の制服もなんだか似合わない
「まっ、まぁ気にするな。とにかくかけてくれ。ファラ、書類と珈琲でもいれてくれや」
「ええ、わかった。」
初対面ながらみっともないところを見られたのでなにやらギクシャクな二人
それ以上に固まっているアルフォードをソファに座らせる
「とりあえずは俺がクラーク。ここの隊長だ。あっちがファラ、俺の補佐をしている」
「はい、僕はアルフォード・・」
「それはもう聞いたよ、まぁ緊張するのはわかるがリラックスしてくれ」
「は・・はあ・・」

「はい、珈琲。まぁ軽くして良いわよ。どうせ13部隊って問題児の集まりだから。
こいつ見たらわかるでしょ?」
ファラが爽やかな笑顔を作りながらアルフォードに珈琲を置いてやる

「あ、ありがとうございます!ファラさん」
「それで、事前に届いた書類だと弓が得意だって事だけど・・戦闘経験は?」
「村で狩りをしていました!」
「・・・他には・・」
「ありません・・」
頭を掻きながらアルフォードが爽やかに・・
「「・・・・・」」
「あっ、でもっ、腕には自信があります!」
「まぁ・・傭兵公社に入れただけでも凄腕ってもんだけど・・。人殺したことないんでしょ?
実際血なまぐさいことするわよ?」
「あ・・そう・・ですね。覚悟はしている・・つもりです」
「・・うん、わかった。とりあえず歓迎しよう。今日からお前は俺達の仲間だ」
意外にもあっさりと応えるクラーク
「クラーク、それでいいの?殺生の経験なしでこの部隊は厳しいと思うわよ」
「まっ、それは追々学ぶだろうし。アルフォードの目を見る限り強い意思を感じる。
・・頑張れると思うぜ?」
「・・・貴方がそう言うのなら・・私は異議はないけど・・じゃあがんばりなさい、アルフォード君」
「あっ、ありがとうございます!ファラさん、クラークさん!」
席を立ち礼儀正しく頭を下げる
「そん代わり朝辛いぜ〜?」
「え・・?」
「なんでもない。じゃあファラ。部屋への案内してくれよ。夕飯時にでもみんなを紹介しよう」
「了解、じゃあいきましょっか」
「はい!お願いします!」
気弱そうなアルフォードがファラの先導で出ていく
「・・・・・・・、まっ、別の意味で問題有り・・か」
一人隊長室に残ったクラークがそう呟く・・
いつもながら変わり者が派遣されることに慣れつつも、これからの生活を考えるのだった


その日の夕飯時、一同がそろったところでアルフォードが改めて自己紹介する
その時には彼の部屋も一段落ついたらしい
「アルフォード=マルタです!皆さんよろしくお願いします!」
いつもはクラークが座っている端の席に座り元気よく挨拶する
「まっ、各々出払っていたからな。野郎ども、挨拶しなさい」
場を盛り上げるためにクラークが気を使っている・・

「私は野郎じゃないわよ。じゃあ私からいきましょうかね、私はナタリー=グレイス。
13部隊の特攻隊長って感じかしら?これからよろしくねん♪アルアル」
速攻で愛称を決めるナタリー。私服の落ちついた和服に似合わず明るく話している

「次は私だな。私はフロスティ=テンペスト。この部隊での軍師だ。
今まで前線に突っ込むしか能のないものばかりだったから弓使いがきてくれて助かる。
腕は追って確認させてもらおう」
肉を食べながらフロスが少しだけ微笑む
「突っ込むしかないって言ったって接近戦しかできないんだからしょうがないじゃないか」
「クロムウェル、格闘家でも中距離射程の技ぐらいある・・勉強不足だな」

「あらっ・・。そ・・・それは置いておいて。
俺はクロムウェル=ハット。お前の前にここに来た不幸な男だ。
まぁ拳で殴ることが得意だ・・な。以上」
人付き合いが苦手な分あっさりな自己紹介も簡単なクロムウェル

「後は俺とファラだな。俺はクラーク=ユトレヒト。こっちが補佐のファラ=ハミルトンだ
俺は剣を主体なファイター。こいつは魔法での特攻が得意だ。
まぁ後方援護はお前がメインになると思うからがんばってくれ」
「はい!皆さんお願いします!」
「じゃ、今日は新しい隊員を祝ってドンチャン騒ぎといきますか♪」
「飲みすぎるなよ〜、姉御」
「任せとけ!」
「ははは・・・は」
ともあれ、歓迎会さながらな宴会と化した兵舎。
その日はフロス以外の全員が酔いつぶれたとさ・・


翌日
何時もの如くの強制参加な朝の鍛錬
近頃はフロスも参加するようになった・・
まぁ彼は的確なトレーニングのアドバイスが主であるが意外に戦闘もできるようだ

クロムウェルも最近では息もあがらずにこなせるようになり
ナタリーの攻撃の何とか捌けるようになってきた・・
っと言ってもナタリーはかなり手を抜いてくれているのだが・・
「で・・・まずは基本的な体力をつけるところから・・だな」
一通り軽い運動を終わらせたクラークがアルを見て言う
・・っというのもアル、もはや言葉すらでなく倒れているからだ
「ってクラークさん。俺でさえ吐いてたぐらいなんだぜ?
いくら素質があるからって素人さんにこの鍛錬はやばいんじゃないか?」
「でも13部隊に入った以上はこのくらいはこなしてもらわないとな・・」
「やり過ぎだと思うけれどもね〜」
基本的な準備運動がパスなファラがアルを庇う。
自分が最初っから参加したら数分も持たないことはよくわかるからだ
「・・あ・・・あう・・」
「・・・なるほどな。では・・クロムウェル、彼の体力増強を手助けてやれ」
じっくり見ていたフロスが意見を言う
「ええっ!?俺が!なんで!?」
「クラークやナタリーのレベルに合わせてたら死んでしまう。
ファラは違う意味で殺しかねない。残る手段は・・」

「俺・・」
「そういうことだ。まっ、一人前の体力がつくくらいまで頼む。
これはお前の社交性を養う事も含まれている。」
「・・・・・わかったよ。その代わり・・」
「んっ?」
「クラークさん!久々に俺と勝負してくれ!」
以前叩きのめされて以来本気で手合わせしていない二人
クロムウェルも多少自信がついてきたので再び挑戦するつもりだ
「う〜ん・・わかった。俺もフロスの案に賛成だしな。
じゃあナタリーとファラ。アルの介抱してやってくれ。アル、よかったな!
うちのべっぴんさんが優しく介抱してくれるぞ♪」
「・・・」
倒れているアルに声をかけるが・・反応がない
「さっ、アル行くわよ!」
「そうそう、いつまでも寝ていないの!」
ナタリーとファラが片足ずつ掴む
そして・・

ズズ・・ ズズ・・

「ああ・・・ああ・・・」
うつぶせのまま引きずられるアル・・かすかにうめき声が聞こえるが
女性陣無視・・・
「・・・・やるか・・」
「はい・・」
しばし連れていかれる哀れな新人を見つめていた二人だが
やがて戦闘態勢に・・
「いくぜ!隊長!」
「こい!クロムウェル!」
防御まったくなし!
お互い突っ込んで・・・・

バキ!!

「・・甘いな♪クロムウェル君!」
クロムウェル=ハット、轟沈・・・
まだまだ彼に勝てる日は遠いようだ


その日の昼
早くも隊長組みは仕事を終わらし談笑室にて全員ほのぼの・・
統率が取れている・・っというか全員やる事がそれほどないようだ
兵舎の周りは荒野だし、街までは距離がある
だから大抵兵舎内で生活するのが普通なのである
「う〜ん、やっぱ直してもらったほうがいいかな・・」
談笑室の椅子にお行儀悪く座りながらクラークが呟く
手にはあの仕込み杖が・・
「クラーク、まだそれ持っていたんだ〜。
折ったの後悔するくらいならあんな技使わなかったらよかったじゃない」
「しょうがねぇじゃないか、あの場合『とっておき』使わないとやばかったんだし・・」
同じ部隊出身だからこそわかる内容。それでも全員興味深そうに聞いている
「だが、そんな気に入ったものならなぜ修復しないんだ?
いつもブレードを使いにくそうに扱っているようだしな」
フロスが珈琲すすりながら呟く
「ま〜、そんな暇もなかったし腕のいい鍛治師も知らないから・・な」
「ふぅん、ちょっと遠いけどすご腕の鍛冶師、私知ってるわよ?」
「ほんとか!?ファラ!」
「ええっ、北国ダンケルクの秘境に女ドワーフの鍛冶師がいるって聞いて事がある。
なんでもすごい変わり者だけど造る武器は銘品ばかりだって・・」
クラークの隣であの刀を見ながらファラが言う
「ダンケルク・・、ここからだと結構な旅だな・・。隊長不在のままというのもまずいだろう」
「でもこういうのって持ち手がいかないとどうにもならないもんよ?やっぱり諦めなさいよ」
「いいや!手はある!つまり『隊長』がいればいいんだろ!」
拳を握りながらクラークが席を立つ。
何やら企んでいる顔だ・・・
「手・・?どんな手ですか?隊長」
盛り上がる面々にアルが軽く中に入る
「簡単だ・・フロス君!今日から君は13部隊『副隊長』だ!」

「「「「「はぁ?」」」」」

「つまり隊長代行!俺が留守の間だけでも書類やってください!」
「・・・公社の規則にない事だぞ?それに副隊長としての役割はファラが・・」
「ファラは『補佐』、隊長の手助けをする仕事だ。『副隊長』は隊長の代わりだ!!」
「・・隊長〜、屁理屈だぞ?」
「まぁまぁ。これからの戦力のためにもこいつを甦らせたいんだよ・・頼む!」
「・・・わかった。人数も増えてきた事だ。そういう役職も必要かもしれないな」
軽く息をつきフロスが言う
「助かる!じゃあそういう事でファラも頼むわ」
「まぁ、貴方よりかフロスのほうがしっかりしているんだから・・楽になるかもねぇ。
でも公社にはどう行っておくの?
まさか普通に『刀直しにいく』って言えないでしょう?」
「大丈夫!名目は新人隊員クロムウェルとアルを鍛えるための出張と言っておいてくれ!」

「ええっ!?俺もかよ!!」
「・・僕もですか・・」

「隊長命令♪」
「・・都合がいい・・」
「でもダンケルクって数年前に国民が立ちあがって貴族政権が壊滅したばかりでしょう?
治安大丈夫ですか?」
「・・・なぁ、アル。傭兵が治安気にしててどうすんだよ・・」
一般市民みたいなアルの発言に呆れるクラーク
「まっ、不安がるのも無理はない。先の18部隊の件にしろ。
こいつは何かとトラブルに巻き込まれるタイプのようだからな。」
「そういやそうよね〜。
道場時代から外でるたびに熊に会っただの古井戸に落ちただのあったんだし・・」
「うるせー、ナタリー」
「まっ、それも修行の一環って奴かな?安心しろ、アル。実戦なんてここの訓練よりかは楽だ・・」
「そういうもんですか・・?クロムウェルさん・・」
「身を持って体験したよ・・」
「・・はぁ・・」
「じゃあそう言う事でクロムウェルとアルは身支度をして明日出る。ファラ、土産はいるか?」
「遠足じゃないのよ?・・・まぁ貴方の裁量で適当にしといて」
「あっ、クラーク!私新しい研ぎ石欲しい〜♪買ってきてよ!」
「・・お前は別に何の関わりもないだろうが・・。ったく・・わかったよ・・」
頭を掻きながらクラークがぼやく
ともあれ、修行もかねたクラークの得物復元作戦が開始された・・


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