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第9節 「氷雪VS業火」


正門にいた男はロカルノにまかせカーディナル王が治める白い城の中に入る
クラーク、キルケ、セシルの3名
城内も兵士は倒れておりホールもガレキが所々落ちている・・
「派手にやっていますね・・」
襲撃の凄まじさに驚くキルケ
「大胆には違いないか」
たいして面白くないようにクラーク
先を急ぐため倒れている兵達を無視して行く一行・・
しかし・・

”セシル=ローズ。元ハイデルベルクの王立騎士団に所属・・。天性の才か否か
輝かしい戦績を残し『金獅子』と恐れられし女騎士・・・”

突如ホールに男の声が響く・・
「・・・・・・どうやら私がご指名みたいね。お二人さん。先に行って!」
その声に反応してセシルが一人立ち止まった・・
「・・わかった。ドジすんなよ!!」
「その台詞そっくりそのまま帰すわ!」
憎まれ口たたきながらもそのまま奥の間にすすむクラーク、キルケ・・
始めから彼はセシルの敗北を考えいない
それが彼らの信頼関係

”・・騎士団の宗教組織への癒着。その為に悪魔降ろしを許し多数の犠牲者が出た事に失望し
 自ら黒幕の騎士団長を殺害し、騎士団を脱退・・”

「・・私の経歴はいいからそろそろ出てきたらどう?ドバ〜ンさん」
声の主を呼びかけるセシル
・・「・・・覚えてくれていたんだね、ハニー」
石柱の影から姿を現すドゥヴァン・・
相変わらずな長い髪、青い十字架が刻まれた鎧をまといひょうひょうとしている・・
「あんたみたいな鼻につく声は忘れられなくってね・・」
「これは厳しいね。」
「しかも勝手に人の経歴を調べるなんて・・、レディに失礼よ?」
口調はあっけらかんとしているが目は笑っていない
彼女が本気で怒っている証拠だ
「ははっ、そんだけ興味があるってことさ。君は彼らの中でも『僕達寄り』だからね・・」
「・・はっ!その言葉を聞くだけで嫌悪感が出るわ。」
魔剣『氷狼刹』を抜きかまえるセシル
「やれやれ、これだけ嫌われたら勧誘どころじゃないね・・」
「残念、私は今のところを離れる気はないわ・・」
「そう言わずに・・じっくりと話し合おう!」
そう言うと不意に剣を抜くと同時に炎が疾走する
「!!、甘い!!」
とっさに氷壁を作り耐えるセシル・・
「前にも言ったよね。僕は魔剣使いだって・・これが僕の得物、業火の魔剣「レーヴァテイン」
・・・氷は炎に溶けるものさ・・。君に勝ち目はない」
クレイモア級の大剣をかざしながらそう言い放つドゥヴァン・・
レーヴァテインと言われた大剣は分厚い剣身に無数の紅いスジが刻まれており
刃も根元がギザギザになっている・・
「それはどうかしら?試してみる・・?氷雪と業火・・どちらが勝るか・・」
「・・勝気な娘だ。ますます気に入ったよ!」
「こちらはいたって不愉快よ・・!!」
そう言いつつ氷のつららを放つ!
「無駄だよ!僕の炎の前に氷は無意味なものさ・・」
襲いかかるつららを炎で事も無く溶かす・・
「それはあなたも同じことよ!」
それを見て今度は目の前に氷を集め
全力で突進する!
「そうかな!!?」
ドゥヴァンもそれに応えるように炎の塊になり突進・・・

氷の塊と炎の弾丸が突進!!

激しい激突音と氷の蒸発する音が鳴り響く中、一人が地面に倒れた・・
「アツツツ・・・。全く!厄介な代物を!!」
セシルだ・・、鎧から湯気が出ているが無事の様子だ
「さぁ、いい加減強情はやめて僕のものになったほうがいいよ」
「嫌ね!これでも相思相愛な仲の奴がいるの・・、それに・・まだ勝負は決まっていないわ」
懲りずに氷狼刹をかまえる、その目は敗者のソレではない
「全く負けず嫌いだね・・、その顔の半分に火傷をさせたら少しは素直になるかな?」
「・・悪趣味ね・・、感心するわ」
そう言いながら再び特攻するセシル・・
「・・やれやれ・・んっ!」
炎で迎撃しようとするが炎が出ない・・
見れば剣身がびっしりと凍り付いている!
「いくら魔力で炎を作り出せても出した後は自然の摂理には逆らえない!
火ってのは空気がないと消えてしまうのよ!」
「!!、くそっ、これを狙っていたのか!」
とっさに切り札を無効化されて慌てるドゥヴァン・・
「その隙が・・・・・命取りになる!」
その体に氷のつららが突き刺さりセシルの激しい蹴りが入った・・・
「自分の苦手な相手くらい想定しておく・・、戦士として当然よ?」
吹っ飛びもがき苦しんでいるドゥヴァンに平然と言い放つ
「・・・くっ、ふふっ、再起不能だ。・・・・見逃してくれないかな・・?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「頼むよ、もう2度と君には逆らわない」
「・・・まぁいいわ。消えなさい」
後ろを向くセシル、
しかし再起不能と言ったドゥヴァンはゆっくり立ちあがり剣をかまえる・・
邪悪な笑みを浮かべながら・・

ガキッ!

セシルに後数歩で斬りかかれる距離で不意に彼は動けなくなった。
見れば氷の網が地面に張り巡らされておりそれが足を凍りつかせている・・
「・・あなたみたいのはこういうのに必ずひっかかるのよね・・」
振り向きもせずにセシルが呟く
「・・くそっ!」
「残念、最初からお見通しなの・・、さっ、あなたに素敵なプレゼントよ。上を見てみなさいよ?」
見ると空中に巨大な氷塊が現れている・・ホールの半分を占めるくらいの規模だ・・
「今度こそ助けてくれないか・?同じ騎士だろ?」
「・・あなたは騎士ではないわ。・・・・・さようなら・・・・」
氷狼刹を地面に突き刺す・・、途端にドゥヴァンの頭上に落下する氷塊
絶叫と共に割れた氷の粒が宙に舞う・・

「騎士とは己の意思に従い信念を貫く者・・、分が悪いからと言ってそんなことをぬかす貴方には騎士たる資格はないわ・・」

静かに振り向き、珍しく暗い口調でそう言い放つ
そして氷の墓標に歩み落ちている魔剣「レーヴァテイン」を取った・・
「面倒な剣ね・・。まぁ、お風呂焚くのには便利でしょうね・・」
「・・・いい加減魔剣を馬鹿なことに使うのは止めろ・・」
入り口から声が聞こえた・・
「ロカルノ、早かったわね?」
「遅いくらいさ。・・・・また派手にやったな」
氷まみれなホールに呆れるロカルノ
「・・まあいいじゃない。それよりもこいつらって少数なの?」
聖ヴァルハラ騎士団の規模がわからないので聞く・・
それを応えるように入り口に集まる兵士・・、ドゥヴァンらが着ていた鎧に刻まれたのと同じ
蒼い十字架の紋が盾に刻まれている
「・・答えなくていいか?」
「・・ありがと・・、じゃあクラークの邪魔をさせないため。ここでせいぜい暴れようかしら!」
「・・ふっ、それもまた一興!3人で食いとめるぞ」
「3人?」
「彼女も着ているようだ」
鋭い羽音とともに倒れる兵士・・
隻眼の女剣士が鋭い動きで兵士を斬っている
「・・クローディア!抜け駆けは許さないわよ!!」
セシルもさらに加勢・・・
「・・私の出番はないか・・、まぁいいだろう・・」
そう言いながらも槍をかまえ参加するロカルノであった

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