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第5節  「変わったもの変わらぬもの」


「やれやれ、あれがロカルノの弟か、なんか似てないよな。」
わめくリンディスから逃げクラーク、セシル、キルケの3名は
テラスで時間を潰すことにした。
「ほんとね?なんか大人しそう、王って感じがしないし」
「ロカルノさんも王子って感じじゃありませんね」
「そういう意味では一応似た兄弟だな?」
「それよりもこれからどうするの?せっかくきたんだから観光の一つでもしたいわ」
「犬人目当てだろ?どうせ」
呆れ口調のクラーク
「ぐっ、そっ、そんなわけないじゃない!!」
・・・どうやら図星のようだ
「でも宰相さん気になること言ってましたね・・」
「ああっ、婦女暴行に人攫い。ロカルノが言う通りに町がでかくなると物騒になるもんだな」
「まったく、女を何だと思っているのよ!!」
「大方、「商品」程度にしか考えてないんだろうな」
さも当然のようにクラークが答える
「・・・ひどいですね・・」
「そんな考えする奴なんざいくらでもいるさ。」
「クラークさんも・・・・・・そうなんですか?」
ジト目でクラークを見るキルケ・・
「俺ぇ?ちゃうちゃう、そこまでうぬぼれていないし女性には紳士的にいくよ」
「・・そうですよね(ホッ)」
安堵の表情、まぁそんな考え方しているならとっくに餌食になっとります
「でもあなたこの間こんな美人と一緒に寝たのに手を出さないなんて・・・
ちょっと異常じゃない?」
「ええっ!!!そうなんですか!!!?」
セシルの爆弾発言にキルケびっくり・・・
「阿呆っ!勝手に上がってソファに寝ただけだろうが!
勘違いするような言い方はやめい!」
必死に弁解するクラーク、セシルと一緒に寝たと思われることが死ぬほど嫌なようだ・・
「案外あなたってホモかも〜」
セシルも嫌な笑顔で応戦・・
「お前に手を出す野郎なんかいるかよ、まぁ仮に俺がホモだったら手を出したかもな!」
「・・どういう意味?」
「女としての魅力より男臭さが目立っているってことさ」
「・・・死ぬか?」
「・・お前がな」
「あ〜、また始まっちゃった」
お決まりの展開に呆れるキルケ、そろそろ慣れましょう
「お前達、城を壊したら遠慮なく請求するぞ?」
ロカルノがテラスに入り仲裁する。以前なら決してやらなかったのだが
さすがに実家だと話が違うか・・
「あっ、ロカルノさん。話は終わったのですか?」
「とりあえずは、な。ヤスはこれから延長戦だ」
「・・・ご愁傷様だな」
「あれでなかなか気が合うようだぞ?それよりもヤスから頼み事をされてな・・」
「頼み事?」
「宰相の話にあっただろ?人攫いだの何だのって。それを解決して欲しいとな」
「ふぅん、軍隊だけじゃ手が回らないのか?」
「元々この国は軍事には力を入れていなくてな、
軍隊はあることはあるが素人に毛が生えた程度なんだ」
「・・・頼りないわね・・」
「ヤスの奴も私達の事を耳にしているようだからな。ワラにもすがる様に頼んできた」
「大した王様だな。まっ、せっかく遠くまできたんだからなんかしないとな、
引き受けるよ。セシルとキルケは?」
「私は異議ありません!」
「私も、ゲス野郎を掃除しましょ」
掃除・・どころで済めばいいのだが・・・
「じゃ、決まりっと」
「すまんな、ある程度犯人の情報は掴めている。その事は宰相に聞けばわかるそうだ。
それと・・、この件に関してはどうやら私は手伝えなさそうだ」
「?、どうしてですか?」
「国務がかなりたまっているらしくてヤス達だけではパンクしているらしいんだ。
その手伝いもしてほしいと言われてな」
「・・・この国、大丈夫なの?」
「・・さあな。それよりすまないが頼んだぞ」
「 ああっ、まかせろよ。それじゃ久々の兄弟水入らずを楽しんできてくれ。
セシル、キルケ、行くぞ?」
3人がテラスから出ていく、一人になったロカルノはしばらくテラスから見える
変わり果てた故郷の町の景色を見つめている・・
「時が経てば町も変わる・・・、そして人も・・・・。
変わらないのは、死した者とそれを捨てきれない者・・か、ふっ」
自嘲気味に彼はそう言い、城の中に戻っていった・・・・

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