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第4節  「故郷の国へ・・」


「ロカルノさん、ダンケルクってどんな国なんですか?」
リンディス所有のピンクの馬車に乗っているキルケがたずねる
一行は街道を歩いておりリンディス、キルケは馬車に乗車、
残りの3人は途中で馬を買って乗馬している(会計はリンディス持ちだが)

「そうだな、林業が主な小さな国だな。人種も様々で猫人や犬人、有翼人も暮らしている」
普段の仮面姿とは違い、貴族服で仮面を取っている
素顔は美男子で目は赤かった。別に寝不足というわけじゃなくて元々こうらしい・・
美しい銀髪に紅の瞳、確かに王族らしき気品がある・・・
因みに寝ている時は仮面を外すので
クラークとセシルは数回彼の素顔を見たことがある・・
「へぇ〜、犬人って頭が犬で体が人間なの?」
獣人とはあまりご縁がない様子のセシルさん・・
「・・・それじゃキメラだろ?犬の耳と尻尾をもつ以外は外見はほとんど人間と一緒だよ」
キュピーン!!!
「・・萌えポイント高いわね・・・」
目から閃光を放ち妙ににやけるセシル、ちょっと危ない・・
「・・・それは置いといて、そんなに沢山の種族をまとめたなんて結構すごい国だな?」
危ない雰囲気を察知しセシルと距離あけつつ、クラーク
「まぁあの国の住民は温厚な人間が多いからな。」
「ふぅん、でも例外はあるみたいだな?」
馬車の中で今だに寝ているリンディスを見てクラークが言う
その額にはうっすらと「肉」の字が・・・・

前方を進んでいる金髪女の仕業だ・・、ベットをとられたことがよほど腹立たしかったらしい・・
リンディス嬢も今朝方その落書きに絶叫!
その場に偶然いたキルケが耳鳴り起こすくらいの大絶叫だった・・・
結局、クラークが「そういういたずらをする精霊がいる」などと嘘をつき
無理やり納得させた・・・・
そのらくがきを落とすために精魂尽き果てて眠りこけているわけだ・・

「あれは例外中の例外だ。
しかし弟のヤスが王位についてから外交に力を入れ始めたからな。
多少は変わっているかもしれないな」

そのロカルノの発言は正解だった・・。




翌日の昼過ぎ、一行はようやくダンケルク国に到着した
「ふえ〜、結構にぎやかなんだな」
表通りはにぎわっており人が行き交っている
表のゲートから城までは一直線に表通りがのびており
緩い坂になっている。
しかし、ところかしこに店がでており、まっすぐ通るのは難しいようだ・・
「予想は的中、か。私がいた時はこんなに人はいなかった」
「まぁ人が沢山いるのもいいじゃないですか!」
あまり旅に出たことがないのでキルケもすっかりはしゃいでいる
「それもそうだが、国が大きくなればそれだけ犯罪も大きくなる。
この様子じゃヤスも仕事に追われているのも無理はない、か」
「ともかく城に行きませんこと!?、早くしましょう!」
さっきまで旅に飽きてブーブー言っていたのだが
今度は早く行きたくてブーブー言うリンディス嬢・・・
「そうだな、そんじゃ城に行こうか!案内よろしく!ロカルノ」
「ああっ、こっちからのほうが近いな・・」
ロカルノが案内し、田舎者達が後をついて行く・・
・・・・・・・・・・
城の入り口に兵士が立っており道をふさいでいた
「君達、王との所見が希望なのか?」
「んっ、まぁそんなとこだけど?」
とりあえずクラークが応対、大抵の面倒事は彼担当・・・
「あいにく王は多忙で所見は受け付けていないんだ・・」
「・・・クラーク、下がっていろ。
すまないが宰相殿に「ロカルノがきた」と伝えてくれないか?」
「何?宰相様に?」
「ああっ、そう言ったらわかるはずだ、頼む」
貴族服、かつ気品の高いオーラのロカルノに圧倒される兵士・・・
「・・わかった、少し待ってくれ」
二人組みの一人が奥に入っていった・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・
しばらくして、立派な碧の法衣をきた初老の男性が走ってきた
「お、王子!?王子ですな!」
ロカルノを見て早くも涙目のおっさん。頭はハゲあがっているが
血色はよく好々爺といってとこか
「しばらくだな?宰相。」
王子と聞いて唖然とする兵士・・、信じられないといった表情・・
「ともかく、中にお入りください!そちらのお方は?」
「この3人は私の連れだ。こちらはヤスの婚約者のリンディス嬢」
「おおっ、そうでしたか。王子がお世話になっております」
「あっ、ああ・・・」
クラーク達に深くお辞儀をする宰相。
「さ、宰相!いいから中に入るぞ!」
珍しく慌てた様子で中に入るロカルノ、なんか新鮮だ・・。



一行は城の中にある客室に通された。
客室は歴代の王の絵がかけられており絨毯もかなり質がいい。さすがは王の城だけある・・
「前王が亡くなられてから何やら寂しくなりましてな・・」
ハンカチで目元を覆う宰相。
「泣くな、宰相。」
困惑顔のロカルノ・・・
「いやはや、草を使用して話はしておりましたが実際会えるとは思ってもいませんでしたので」
「ああっ、そうか。すまないな」
「いえ、王子の気持ちはよくわかりますので。
それよりも今日は何用でこられたのですか?」
「私のことではないんだよ、そこのリンディス嬢がヤスに会えなくて困っているらしいんだ。
ヤスはどうしているんだ?」
「ヤスパール王は・・かなり多忙な国務に追われていまして・・」
苦い顔をしている・・
「それはわかる、久々に帰ってきてこの国もだいぶ発展したようだしな・・」
「いえっ、それだけではないのです・・、実は・・」
さらに困惑した様子の宰相
「実は?他に何かあるのか?」
「ええっ、最近わが国で婦女暴行の事件が多発しており・・」
「・・・ほう?」
ロカルノの目が鋭く光った・・・。
「それだけではなく同時に人攫いも発生してその対応に王も頭を痛めておりまして・・・」
「なるほど、治安、軍事監督の権限は王だったからな」
久しぶりの再会にを邪魔しないようにと他の3名は黙っていたが
リンディスはそうも言っていられないようで遠慮せずに口を挟む
「そんなことより王とは会えないんですの?」
「ああっ、いえっ、さっき兵に王子が帰ってきたことを伝えたら、
仕事が一区切りついたらこちらに向かうとおっしゃっていました。
もうこられるかと・・」
王の話にしていた時に扉が開き、豪華な着物を着た青年が入ってきた
ロカルノと同じ銀髪で長さはやや短い・・・・
「兄上、お久しぶりです」
王という風格は全然ないがこの人物がダンケルク国王ヤスパール=カルディーノなのである
「ああっ、久しぶりだな。何だか忙しいようじゃないか?」
「ええっ、厄介事が多々ありまして・・」
「ヤスパール王!」
自分よりも先にロカルノに話かけたことにかなり気を悪くしたリンディスが食ってかかった
「えっ?リンディスさん。どうしてここに?」
「私がここにきたのはこのお嬢さんのためなんだよ・・」
「どうしたとはこっちのセリフです!全くあなたときたら・・
ガミガミガミガミガミガミガミガミ・・・・」
相手が自国の王なのに遠慮なく暴言を吐くリンディス・・
・・・・・・
「・・なぁ、外にでないか?」
突然の修羅場に危機感を感じるクラーク
「・・・賛成、行きましょう」
「・・私も」
「じゃあロカルノ、俺達外にいるわ。落ち着いたらまた・・な」
「・・ああっ、じゃあまたな」
わめくリンディスと慌てるヤスパール王&宰相を尻目に3人は外に出た・・

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