第十四話  「風蝕結界」




ベアトリーチェから蒼雷を伝授してもらってからさらに二日が経過した

マー坊の計画により食料の問題は解決され、

同時にセシルという凶悪兵器のおかげで状況は騎士団優勢となった。

しかし流石のセシルでも領主屋敷を包み込む結界は潰せず結局は底がないと思われる雑魚の掃討に当たった。

リュートとシャンもルザリアに残り協力してくれていた。

どうやら住宅地区とテント群地区に分かれて協力をして避難民の防衛に当たってくれている

まぁセシルの登場にルザリア騎士団もやることないかと思われるが

いくらあのバケモノでもルザリア全域を一度に迎撃できるわけでもないがために

住民は避難所を出れず、騎士団は数が少なくなった魔物相手に奮闘しているのだ

だが、精神的には大分安定はしている

やはり食料があるのとないのとでは大きいからな・・・

マー坊大手柄だぜ。

 

・・まぁ勘当されるっぽさそうなんだけどな・・

 

それはともかく、俺に蒼雷を教えた後にベアトリーチェは姿を消した。

当然スレイブとファミリアも忽然といなくなりその姿を確認したものはいない。

空間飛翔が使えるんだから当然っちゃ当然なんだけどな・・

まぁあいつの事だから裏で何かやっているのだろう・・

それにここまで来て手伝ってもらうのも情けないしな

そして俺はこの二日で何とか蒼雷のコントロールをマスターしようと騎士団屋敷で色々訓練を重ねた。

アンジェリカやフィートがいれば良いアドバイスを貰えると思ったんだが今はあいつらのがんばり待ち・・

結界を破る手段を練っているために邪魔はできない

しかし何事も回数を重ねたらできるものであり何とか安定して蒼雷を発動できるようになった

・・が・・やっぱり魔力消費がきつい、訳ありなのも納得だ

元々格闘専門な俺だけに多用は厳しいな・・

後の事を考えずに使うとしたら・・3,4回がせいぜいって感じだ

後は本番の風次第ってね。

 

それでアンジェリカ達だけど普段の犬猿の仲も一応は休戦条約でも結んだのか

結界を崩すために色々と相談しているのを見かけた

もっとも、リュート達が協力するまではフィートは主に住宅地区にてエネを守っていた分

その光景を目にするようになったのはごく最近なんだけどね。

だが・・法王レベルにこうも時間をかけさせるほどやはりあの結界はすごいらしく

当初予定していた日をオーバーして
今日ようやく、結界崩しの準備は整ったようだ

 

 

 

「さて、それじゃ・・主要な面々が揃ったところで

このつまらない茶番劇を終わらす手段について話し合いましょうか」

 

時はすでに夕方・・っとは言えども

ここ数日都市の異変に応えるように曇りが続いているためにすでに周辺は暗くなっている

その中で準備が整ったとアンジェリカがタイムに言い主要な面々を講義室に招集させた。

メンバーはまずアンジェリカとフィート。

タイム、セシル、シトゥラ、キース、スクイードと各部署の室長達

・・あっ、それと俺ね。当然だけど・・

「ようやく用意が整ったようだな。んでっ、後はどうするつもりなんだ?」

「それは当然、僕とアンジェリカさんで結界を潰した後に先輩が目標の撃破を行うって感じになるでしょうね」

そりゃわかっているってよ

「フィート君、大筋の流れは皆そうだと思っている。

しかしこれだけの面々を揃える意味があるのか?」

俺と同様にタイムも眉をかしげている、

まぁルザリア騎士団の実力派揃いだからな、スクイードを除くが・・

「それは当然よ。まず連中は本拠地に結界を張り逃げ道がない状態で交戦している。

そして相手は私達の戦力をある程度把握している・・

あの結界を崩す事を想定していて間違いないわ」

「・・なるほどねぇ。つまりは結界崩壊と同時に新手が出現する可能性もあるってわけ?」

おお、セシルがまともな事を言っている

俺は白昼夢でも見ているのか・・

「流石は金獅子ね・・。

私が想定するにクロムウェルを招いているだけに結界内には相当な戦力が待ちかまえているはず・・」

「状況から察するに、戦闘用ホムンクルス『MV』が待機していると僕達は予測しております。

今までの敵とはレベルが違うでしょうからね」

・・あのファラもどきか。

確かに、本拠地には相応の守備部隊がいると見た方がいい。

ギーグを頭とするにしても法王がいる限りヘキサ一人では心持たない、

いくらあいつでも俺とフィート二人がかりならば手が足りない、

どちらかがスルーして大将首を狙うのも可能だ。

それにヘキサ自身もギーグの命なんて二の次のような感じもしていたからな

その上で、今までの戦闘でルザリア騎士団の戦力では召還している魔物では対処できないとなると

やはりMVが待ちかまえていると考えて間違いない。

量産体制が整っているってベアトリーチェも言っていたしな

「しかし・・MVが相手となると総力戦になるぜ?あれだけタフな奴だからな」

「だからこそ、ルザリア騎士団最強オーダーで臨むのよ。

皆、相手はクロムウェルとフィート君が苦戦したほどの相手よ、心しておいて・・

でも、戦力として負ける事はないと私は思っているわ」

静かに笑うアンジェリカだが周りの表情はやや強張っておりますな

「・・ねぇ、クロムウェル。そのエムブイってどんなの?」

「・・あぁ?ああっ、セシルも知らないか。

女性型のホムンクルスで戦闘能力は高い、加えて自我もなく痛覚らしいものもないからかなりタフだ

お前でもそれなりに苦戦はするだろう。・・萌えるなよ?」

見た目は美人だからな・・、

感情がない分それを素直に美しいと感じる事はないだろうけど

「恥じらいのない女の子には興味がないわよ。まぁ、任せておいて」

まぁ、こいつの事だから全然大丈夫そうだけどな

「わかった、では、具体的なプランは決まっているのか?」

総責任者であるタイムが険しい顔つきでアンジェリカに言う、

これはタイムに取っても厳しい戦いになりそうだしな

 

「見取り図を用意したわ・・、これを見て頂戴。

ギーグ邸を包む結界の有効範囲を赤い色で塗っているわ」

 

確かに、広げられた地図は貴族地区の物でギーグの屋敷を包むように赤い円が描かれている

そしてさらにそれを覆うように一回り大きな青色の円が描かれておりそれに近い通りに×印がある

「・・でっ、赤円はわかったけどこの青円はなんだ?」

「ギーグの結界を崩すためにこちらが行う結界の規模です。

結界が崩壊するまではこのラインには入ると危険なので記しました

×点は皆さんの待機ポイントです。ここでいる限りは影響は受けません」

結界を崩すだけに人間にも危険な術って訳なのか・・、

フィートにしてはやけに念入りなところ・・相当なんだろうな

「それで、具体的な流れはどうなる?私達は待機をしていればいいのだろうが・・」

腕を組みながらシトゥラさん。

今回はテント群で大暴れしたらしい・・

まぁ人数が少ない上にあそこはテント群だからな・・

住民を守るためにかなり奮闘したって話だ

あれだけの身体能力を持っているんだ、ハティだろうが何だろうがまとめて切り払えるだろう

「そうね、変化はわかると思うわ。まず最初にこの青円に当たる結界を張る・・

それによりギーグ屋敷の結界は効力を弱めるからそこでフィート君がありったけの魔力を込めた

一撃を加え結界もろとも屋敷に先制攻撃をたたき込む。

それが合図よ

後はクロムウェルを含め一同屋敷内にいる敵の駆逐に突撃を開始する・・

ただしクロムウェル以外は決して深追いをしない、

寧ろ敵を屋敷外におびき出すようにして戦った方がいいわ

運悪くヘキサと出くわしたのならまず勝ち目がないのわよ、

彼女はクロムウェル担当という事で徹底しておくこと。」

「なんだ?結界崩すのもやけに手間が掛かるやり方だなぁ?」

「それだけの結界って事ですよ。

本来ならばこんな短期間で崩せるような真似はできないぐらいの代物です。

僕達だからこそできる強硬手段ってやつです・・

でっ、僕の一撃が狼煙となるのですが後は待機場所でそれぞれ突入の合図を送ってください。

こちらも出来る範囲での援護は致します」

「わかった、概要は以上だな・・。

皆、今回の作戦は今までに比べて危険度が高い、死亡確率は過去最高と言ってもいいだろう。

だが・・この街の平和のためだ。力を貸して欲しい」

真剣な顔つきで周囲に頼むはルザリア騎士団長タイム、

何としてでも終わらせなければならないという気迫は面々に伝わり

それに対して一同は無言で敬礼をするのであった

 

 

・・・・・・・

 

 

決戦、そんな言葉がよく似合う状態となった

装備の準備から配置が整った頃にはすでに夜となっていた

ここ数日曇りで街が薄暗かったのだが今夜はうっすらと月が見える

しかしそれだけではまだ暗く、貴族地区も避難命令が出ているために灯りなどはほとんどない。

そんな中うすぼんやりとギーグ邸の結界が碧色に光っているのが非常に不気味であり

その周辺の通路も何点か光が見える、

そこにルザリア選抜オールスターが待機しているって訳だ

ギーグの野郎もこの状況がわかっているのか夕方当たりから雑魚の召還がプッツリと途絶えてそれっきり

・・籠城覚悟で結集させているのか、タイミング良く頭打ちなのかはわからんが

どの道やる事は変わりない

そして俺とアンジェリカ、フィートは結界から少し離れた位置にある貴族屋敷の屋上で準備を整える

・・まぁ、不法侵入になるんだけど見晴らしの良いところが欲しかったからな

やむを得ないって事で・・

 

「・・、各ポイント準備完了です。

後はこちらのタイミングに合わせる・・っとタイムさんから伝達です」

 

屋上テラスにて交信を済ませるフィート

いつものペースでのらりくらりやっているようだがすでに準備はできているようだ

「了解よ、さて・・、上手く行くといいのだけど・・」

結界の方を見つめながらアンジェリカがぼやく、

いつものミニスカートな魔女っ子スタイルも夜風に靡かせているところからして少し寒そうにも見えたり

「できなければアンジェリカさんもその程度だったという事じゃないですかね?」

「・・いつもながらその毒舌さには感服するわ」

「それはどうも、まぁせいぜいがんばってください。僕に回されても困りますからね」

・・んっ・・?

「ちょい待て、これから行う結界って二人でやるんじゃないのか?」

目標であるあのギーグ邸の結界自体かなりの規模だぜ?

「まさか・・、幾ら僕でも『結界崩しの結界』を行いながら大魔術を行使できませんよ。

これはアンジェリカさんのお仕事です」

「そう言う事よ。まぁ・・扉は開いてあげるから、後はがんばりなさい」

こちらに振り向き静かに笑うアンジェリカさん・・だがその顔にはいつもの余裕はない

・・もしかして、かなりきついのか・・?

だけど俺が口を挟んでもどうにもならない、か。

ここは二人を信じるとしよう

 

 

 

──告げる──

 

 

 

──我は風の導き手なり──

 

 

深く目を閉じ精神を統一させながら詠唱を開始するアンジェリカさん

それと同時に手で印を切り自身を強化させている

そして足下からほのかに白く輝く魔法陣が浮かび上がった

 

 

 

 

──()は生を運び、()は死を運ぶ──

 

 

 

 

──()は嵐となり万物を塵と()す──

 

 

やがて魔法陣からは光が溢れ、法陣は二重三重に広がっていき白い魔力の放電が陣より走る

・・凄まじい量の魔力・・

それは力の波となりこの屋上庭園を揺らしだした

さらにはアンジェリカさんの体の回りから宙に小さな魔法陣が表れては砕け散っていく

 

 

 

──()は蝕みとなり理を滅す──

 

 

キッと目を見開きさらに魔法陣の規模を広げる・・

その瞬間にアンジェリカさんの体から微かに石が砕ける音が幾つか響いた

「・・おい、フィート・・今の音は・・?」

「魔力補助の魔石が限界を超えて砕けたのですよ」

魔力補助?アンジェリカほどの術師が・・

「そんなにすごいやつなのか・・?」

「僕達が手を組んでここまで時間が掛かったのはこういう理由です。

今からアンジェリカさんが行うのは風術の中でも最高位の結界・・

おおよそ一人で行えるような代物ではありません」

って事は・・それだけ無茶をしているって事か!

「あいつ・・」

「彼女も必死なのですよ、街がこれだけの状態になっているんですからね。

相当数の魔石を用意しました・・何とか行使はできるでしょうが・・どの道昏睡は避けられませんね」

あいつはいつもそうだ、ったく・・自分の事をひた隠しにしやがって・・

「・・是が非でも負けられないな」

「それは僕も同じですよ。あの結界は必ず打ち砕いてみせます」

何だかんだ言ってもフィートはアンジェリカを認めているようだな

そうこうしている間にも魔石の砕ける音はまだ続いている

 

 

──()は揺籠となり汝を包み──

 

 

 

──()は抱擁となりて魔を崩す──

 

 

 

それでも詠唱を続けるアンジェリカ・・

体は汗が噴き出ており顔つきには苦しさが浮かび上がっている

魔法陣からは力が噴き出して力の風となり

ついに結界らしきモノが姿を見せつつある

ギーグの結界を覆う広範囲の空間に白い球形の結界が浮かび上がっていく

 

 

 

──導き手の名の元にここに天命なる蝕を命ずる──

 

 

 

一際大きな破裂音、それにフィートの顔にも不安がよぎった

おそらくは魔石が切れたのか・・!

「アンジェリカ!」

俺の叫びにアンジェリカは微かに振り向きニヤリと笑って見せた

そして・・

 

 

 

 

 

──風蝕(キュク)結界(ロプス)──

 

 

 

 

 

最後の言葉を述べ、その瞬間魔法陣に溜まったエネルギーは

一瞬にして吹き飛び法陣が砕ける

それと同時にギーグ邸を守る結界の外を覆う半透明の白い結界が具現化された

「お見事・・、おそらくはたった一人で風蝕(キュク)結界(ロプス)を行使できたのは貴方が初めてですよ」

「・・ぐだぐだ言っていないで仕上げて頂戴・・もうそんなに持たないわよ・・」

結界に向けて手を翳し全身汗だくなアンジェリカ

体は小刻みに震え、まるで全身から魔力が抜けているような感じが伝わってきた

しかし結界の効果は目に見えている・・

薄い球形結界の中にある碧色の結界はまるでメッキが剥がれるようにその色が所々消えていっている

周辺の屋敷の壁などもあっという間に削り取られて綺麗になくなっている

なるほど・・人がいたらまずいわけだ・・

しかし、碧色の結界が崩れたその先にも空気の歪みのようなものは確認できた

何層にもあるってのは本当だな・・

「了解しました。では参りましょう・・シルフィスティア」

軽く腕を振りかざすとともにフィートの背に表れるは蒼肌のすっぽんぽんな姉ちゃん、シルフィスティア

何でもすんごい力を与えてくれるんだってよ。

よくわかんねぇがフィートの本気スタイルだ

・・こうなるともはや都市一つ壊滅できるだけの術も可能となる

「よっしゃ!でかいの一発ぶちかましてやれ!」

「了解です。風蝕(キュク)結界(ロプス)の影響ですでにあの結界はかなり崩壊している・・・

ならば・・!」

そう言いフィートは宙高く飛び上がりそのまま体を固定し、両手を前に翳して力を解放する、

そしてシルフィスティアも手を翳しその空間が大きく歪み出す

周囲の空気を飲み込みながら表れるはまるで大気の中に開いた穴のような球体

それはまるで全てを消し飛ぶかのような暗黒色、それはあっという間に巨大化

シルフィスティアが手を天に向けて翳したとともに球体は闇夜に浮かび上がりどんどん大きくなる

「馬鹿でかい・・!これをぶつける気か」

「ええっ、出し惜しみ無しの一発勝負です!

アンジェリカさんのおかげで表面の結界は大分弱っていますが後何層あるかわかりませんからね・・

まぁそれも時間と共に削れていくのですが・・

そこまで待っていたらアンジェリカさんが魔力枯渇で死んでしまいますしね」

「余計なお世話よ・・っ・・」

体がふらつくアンジェリカ、ちっ、そこまでやっているのに俺は何も出来ないのか・・!

ならせめてあいつが倒れないように支えてやる

「・・えっ?クロムウェル・・・?」

結界行使を続ける体を後ろから抱きしめる、こいつが倒れてしまわないように・・

「俺が支えている、だからもうちょいがんばれ」

相当過酷なのだろう、細い体は震え熱がどんどん奪われているようだ

そんな状態なのにアンジェリカは静かに微笑む

「・・ふふっ、タイムさんに妬まれそうね。まぁ、役得かしら」

・・こんな時まで強がって・・

「もう少し我慢してくださいね・・、すぐに楽にさせて上げます」

後ろで不敵に言ってのける・・って・・あの球体・・少しの間でかなり巨大化しやがった・・

この屋敷を飲み込めるぐらいまでになっている・・

人間が巻き込まれたら塵も残らねぇな

でも、楽にさせるって・・



「まぁ・・さっさとやってくれ!」

「了解です、では・・全力での真アルティメットノヴァ・・

いきます!」

 

完成した極大の真空球、

アルティメットノヴァを豪快に放つフィート&シルフィスティア

闇夜を飲み込むそれは猛烈な勢いで屋敷目掛け疾駆する

 

「・・ここで!」

 

真空球が激突する瞬間に結界を解除するアンジェリカ、

そしてその瞬間に糸が切れた人形のように崩れ落ち、俺がそれを抱き留めた

・・あ〜、ごめんタイム。これは不可抗力だ

そして結界が切れた瞬間にアルティメットノヴァがギーグ邸の結界に激突・・

その瞬間に結界は粉々に吹き飛び敷地内の建造物を消滅されていく

全てを飲み込んだ瞬間にそれは一気に消えそれを埋めるように風が発生、

周辺のモノを吹き飛ばし破壊活動を終える

強引に破壊された結界は完全にその効果を無くし崩壊された瞬間にそれは光の粒子となるがすぐに消え去った

ここから見える光景は全壊に近い屋敷の姿のみ・・

元の光景がどうなったのかもわからない惨状・・領主別荘のガレキの山と同じ状況だな・・

「・・ふぅ、成功・・ですね」

息を切らせるフィート、こいつもこいつで相当に力を使ったようだ。

シルフィスティアもすでに消えている

「全く、美味しいところはいつももっていくのね・・」

俺に抱かれて憎まれ口を叩くアンジェリカ、その様子だと大丈夫そうだな

「まだまだこれからですよ、

さて先輩・・見ての通り僕達はしばらくは戦線には立てそうにありません。

後はよろしくお願いしますね・・おっと、タイムさん達も動き出したようですね」

そのようだ、通りの炎が動き出している・・

作戦通り、屋敷の敵の排除に乗りだしたようだ

「わかった・・けど、アンジェリカは放っておいて大丈夫なのかよ?大分顔色が悪いぜ?」

「・・あらあら、貴方に心配されるなんて私もまだまだね」

「強がるなよ、ったく」

「あれだけの結界を作りあげた分大分弱っていますが休めば元通りになりますよ」

「フィート君の言う通り・・それに、貴方に抱きしめて貰って元気を貰ったかも・・ね」

──まったく──

「わかった、じゃあここで少し休んでいろよ。終わらせてくる」

「がんばって下さい。あ〜、できれば白風(ホワイトソニック)の情報も調べておいて下さい。

少々興味がありますので・・」

「そんな余裕があったらな!」

「ふふっ、ここで勝利を祈っておくわ」

なんだかんだで全然大丈夫そう・・まぁそれでいい。

俺は俺でやる事があるんだからな

後は屋敷に突っ込んでヘキサを倒す!このまま一直線で突入だ!

 

 


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