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第四話  「痕跡を探せ!!」


さて、そのレイヤードのクソ連中を探すことは良いんだけれども・・
そいつらってきっと・・ちゅうか絶対魔術師だし〜、かといえこの街の人間は全て魔術師
・・人を隠すには人の中・・ってね。
まぁ探す云々する前に戯言がもあったり・・

「講師アンジェリカ!我等の研究の糧になれ!」
街をぶらついていたらまたしても登場する魔術師マントの連中・・もう何回目になるのか・・
今度は声からしてアカデミーの生徒か?えらい若いな
「・・うざい・・」
お目当てのアンジェリカさん、シレっとしながら軽く空に指をなぞるとともに

ドォン!

「「「うぉあああああ・・・」」」
急に魔術師連中が吹っ飛んだ・・、
何度も見るがどういう原理で吹き飛ばしているかわからないんだよな〜、
何かの衝撃波なのか?
「しっかし・・狙われているな」
「今日はこれでも少ないほうよ?貴方の気配に警戒しているようね」
・・俺?っうか警戒って・・野獣かい・・
「魔術師同士なら遠慮はしないけれども貴方みたいな優秀な拳闘士ならば話は別。
ここの魔術師はそんな接近戦闘種との訓練なんかやったことないでしょうしね」
「でも、このままだったら聞きこみもできませんよ?」
「街の連中に情報を求めても無駄よ。本当の事言っているか怪しいからね。
だからこれから海岸沿いを調べるわ」
「「海岸沿い?」」
「そっ、貴方達もこの島に来る時は船できたでしょう?
この島には特殊な結界が張られていて転移術などで侵入することは不可能、
上陸するには船を使うしかないの・・まぁ出るのは塔から転移できるんだけどね」
「ふぅん、じゃあいかにレイアードの魔術師だって言っても島に上がる船を使うしかないわけだ」
「そう、まぁ痕跡は消されているでしょうが何か足がかりはあるでしょう。
正体はあの法王二人で任せておけばいいことだし」
「・・・何か頼りになりそうな〜、そうでもなさそうな〜」
「頼りになるわ。
・・・そもそも、禁呪を見れる権利なんか私達にはないんだから頼るしかないのよ」
・・おやおや、法王になれなかった悔しさってのがにじみ出ている・・相当辛いのか?
「あんたもそんなに法王に執着しなくてもいいんじゃないか?
教師やっているだけでも立派なもんだぜ?」
「・・貴方に何がわかるの?
この街で生きてきた者にとっては法王の称号のみが認められる手段なのよ?
・・最初から届かなければ諦めもつくけど・・私は・・」
「そう考えるのが己のためにはならないって事はわかるぜ?
別に法王じゃなくてもあんたは立派な魔術師だ。
・・こんな所にいなかったらそれこそ有名にもなれるだろう。
・・あまり自分を否定するもんじゃない」
「・・貴方って、ほんと変わっているわね」
「・・まっ、思いつめている女をほぐしてやるのは慣れているからなぁ」
「・・ふぅん・・貴方の女?」
「まぁな、気難しい職に就いていて自分を押し殺して職務を真っ当しているんだ
・・そこらへんがあんたと何ともなしに似ていてな」
・・だからって別に下心はないですよ?いやっ、ほんと・・
なんか見られている気がするし・・っていうかエネが証人になるか
「ただの女垂らしってわけでもないのね?・・ありがと」
おっ、やっと少し笑った。これで少しは空気のピリピリ感が落ちつくぜ
「クロムウェルさ〜ん♪」
「ん・・?なんだ?エネ」
「うふふ〜♪減点一点です♪」
な・・!?なんだエネ!その手に持つ書類は!?
「減点!?それにその紙はなんだ!?」
「タイムさんから渡された『浮気チェックシート』ですって。
何やらそういう気配があったらその内容を書いてくれって」
「やめい!そんな紙破って・・」
「ああっ、駄目ですよ!
破れていたり紛失したらクロムウェルさんが
証拠隠滅したとみなし死刑って言っていたんですから!」
・・・タイム〜、お前そんなことをしていたのかよ・・
「ごめんなさい、でも・・いいお小遣いになりましたので♪」
財布から取り出したのは銅貨3枚・・、結構な額じゃねぇか・・
「わかったよ・・っうか俺、そんなに信用ない?」
「そうでもないですよ、監視はそのついでってことで
本当は旅に出る私の小遣いって事でもらいまして・・」
だったら小遣いだけにしていろよ〜、帰ったら体でオシオキだぁ!
「・・結構お似合いのカップルのようね・・」
「ま・・まぁな!」
「クロムウェルさんとタイムさんはそれこそ理想のカップルですよ♪カカア天下で♪」
「・・エネ、そのカカア天下って・・」
「フィート君から教わりました♪」
「・・はぁ、でもアンジェリカ。あんたの使っている魔法って何なんだ?
急に連中を吹き飛ばしたりして」
タイムのことはこの際忘れますか・・
「ああ・・あれ?風を利用しているの」
「風?爆風でふっ飛ばすとかか?」
「いいえっ、あれは空気の圧力を上げて吹き飛ばす術よ。
本来は風を叩きつけて動きを封じるために開発したんだけど
応用によっては至近距離から強力なタックルを食らったような衝撃を与えられるの」
・・す・・すげぇな。今まで風の魔法って打ちぬくか切るとかしか知らなかったし
「そんなことができるんだ。初めて聞いたぜ」
「それはそうよ、この術は私が開発したオリジナルよ?
アカデミーの法王決定の選定用に私の全てをかけて完成させた術・・、
他の連中には解析は不可能ね」
「ふぇ・・そんだけの術でも法王には選ばれなかったのか・・。あっ・・悪い」
「良いわよ、貴方達を見ていたら何時までもこだわっても仕方ないと思えてきたし。
結局選定は私とフィート君の一騎討ち。
フィート君が作り上げた今までとは比べ物にならないくらい
巨大な竜巻を作り上げる『ウィリーウィリー』にはかなわなかったわ。
・・周りに与える衝撃が大きすぎたしね」
「確かにな・・ありゃ下手したら街が消えるだろうし・・。インパクトあるわなぁ・・」
「・・でも、アンジェリカさんの術の方が応用が利いてすごい便利になるんじゃないですか?」
「まっ、研究の途中だけどね。エネちゃんに言われたら・・悪い気はしないわ」
・・どうやら元々素っ気ない女ってわけでもないようだな
どうにもナーバスになっていただけ・・か
「ともあれ、そろそろ目的地か。島の海岸を全部周っている時間はないかな」
街から林道を歩いて海岸線に出た。
・・遠くにフィートが言っていた海水を飲料水に変える建物がある
・・ってことはそんな建造物の近辺で上陸するわけはないか
「・・浄水場が怪しいわ。行きましょう」
「ええっ?おいおい、んな人間いる所で上陸するか?」
丸わかり・・だと思うけれども・・
「他の地点で上陸するならば警備兵がかけつけてくる可能性が高い
・・それに・・レイヤードの人間はアルマティで成り下がった魔術師の集団・・って噂があるしね」
・・・それが本当ならば、この都市の中にそいつらを招き入れるコネはあるわけか
「じゃ・・じゃあもしかしたらあの浄水場の作業員全員が
レイアードの人っていう可能性もあるわけですか?」
「どうかしら・・?ありえなくもないけど・・、内通者はいるとは思うわ。ともかく行きましょう。」
「おう、じゃあエネ。俺の傍を離れるんじゃねぇぞ?」
「・・は・・・はい・・」
非戦闘員をつれての戦闘か・・
久々だがフィートの野郎のためにも傷一つつけてやるわけにもいかないからな・・
はりきらせてもらおうか!

・・・・・・

浄水場に入ったのはいいんだけれども・・、職員全員みんな素直に言うこと聞いているよ
作業の邪魔をするのは悪いということで一人が同行して内部調査をすることになった
「・・結構威厳があるんだな、アンジェリカって・・」
浄水場の下層へと足を進める俺達、窓からは海がよく見える・・っうか足元数m下はもう海だ
「この街で法王の次に地位が高いのはアカデミー関係者よ。
よほどの理由でない限り反論なんかできないわ」
「ほぇ・・、羨ましいもんだな」
「ともかく、ここが最下層でホンプで水を吸い上げている・・っと」
「はい・・あの・・それで何か?」
同行している職員が困惑顔をしている。
まっ、理由告げずに立ち入り検査しているようなもんだからな。
俺達がいるのは崖に設置された浄水場の一番下層。
錆びても大丈夫なのか鉄製の床が敷かれた結構な広間。
中央にでかいポンプがあり海水を吸い上げているんだろうな
見た所人が海から入れるような隙間はないんだが・・
「・・何、軽い検査よ。例えば・・」

ドォン!

うぉっ!いきなり魔弾をぶっ放した!?
「・・その個室で縛られている人達が何者か・・とかね」
・・、広間の一角の休憩室か、そこに着弾して中が見えたのだが・・裸の野郎が拘束している
「そ・・それは・・侵入者です」
「ならば何故、警備に通報しないのかしら?
普通の不審者ならともかく、密航に対しては知らせる義務があるのよ?」
「・・・・」
「エネ、俺の傍を離れるなよ・・」
「・・クロムウェルさん、はい・・」
「芝居はそこまでね、レイヤードの刺客さん」
「ちっ、ならば貴様等を殺すまでだ!」
途端に牙をむく作業員、服を脱ぎ捨てれば魔術師のコートに早変わり。
「冗談、三流如きに何ができて?」
「・・ふ・・ははは・・。ではこれではどうだ!?」
立体魔方陣を展開・・、何を仕出す気だ?
「残念、お遊びには付き合ってられないの・・」

パチン!

ドォン!!

指を鳴らすと同時に魔術師が吹き飛び壁に激突する。まるで人形が蹴飛ばされるような感じだな
「ぐ・・、流石は・・アカデミーの人間・・だが・・」

ゴゴゴゴゴゴ・・!!

「こいつ相手だとどうかな?・・グフ・・・」
「死と引き換えに魔法を発動した?クロムウェル、気をつけて」
「元より警戒しているさ、何したかわかるか!?」
「方陣の紋様からして召喚系・・だけど・・」

ガァン!!

「うぉあ!!鮫か!!」
巨大な鮫が鉄床を食いちぎって襲いかかってきやがった!
「海ならではね。クロムウェル、そいつの相手は任せるわ。私は上の連中を捕らえてくる」
「えっ、おい!面倒なのは俺の役目かよ!!っうかエネもいるんだぞ!」
「なんとかしなさい。公社のエリートさん」
微笑んでさっさと行きやがった!
俺も行きたいんだけどエネを抱っこしているし鮫は何でか俺に向ってきているし!!
「ちきしょ〜!何だか最近俺って災難!!」
「そのうち良い事ありますよ!」
「・・この状況でか?」
「・・たぶん!」
楽観的だぞ!エネ!そしてそれが少し羨ましいぞ!
なんてこと言っている間に鮫が俺の方へまた来やがった!
守りは嫌いだ、一気に仕留めてやる。
「よし、エネは階段まで走れ・・少々周りが危険なのを放つからな」
「はい!」
ドレス姿なのに結構な動きで階段まで走るエネ・・
上はアンジェリカが制圧しているだろうしまぁ大丈夫だろう!
「鮫は魚でも食っていろ!『ライトニングブレイカァァァァ!!』」

ビリビリビリビリビリビリ!!

雷のスパーク!馬鹿でかい鮫はもう一気に痺れてオダブツだ!!
へへっ、俺だって学習すれば魔術も使えるんだよ!
センクス、イリア師匠♪
鮫は俺の電撃で黒焦げになった、
まぁ魚類には発声はできないだろうからなビチビチ跳ねてジェスチャーしていたが良い様だ
「ようし、え〜っと召喚したやつはもう絶命しているか。エネ〜、上行くぞ」
「えっ、あの、拘束されている人達は?」
おおっ、裸で縛られている野郎どもが失禁しながら俺を見ている
まぁ巨大な鮫が暴れまわっているのに身動きできなかったから恐いだろうけど・・
・・他人が見たら誤解を招くワンシーンだな・・
「・・・いや、アンジェリカが心配だ。行こう・・」
「「「ムー!!」」」
許せ、裸のおもらし野郎に近づくほど俺は勇者じゃない
そうしたことができる勇者王の出現を祈っていてくれ
・・まぁ床は穴が空いて海水が入ってきているけれども沈みはしないだろう

・・1Fに上がったところで俺達の援護は不要だったのがわかった。
アンジェリカ一人で数人の作業員の格好をした魔術師を捉えていたんだ
「・・あら、遅かったわね?」
シレっとしたアンジェリカ、こうして見るとほんと魔女だな。
1Fは事務所で来た時にはきちんと机が並べられていた
・・が今は全てがひっくり返って書類が散乱している。
その中、階段に近いスペースに魔術師達を積んでいるアンジェリカ
風の魔法をぶっ放して一気に仕留めたんだろうなぁ、階段付近は何も倒れてねぇや
「鮫相手なんて漁師以外の人間には未知の領域だっての」
「その割には元気そうね、怪我もしてないし」
「畜生に遅れを取ったら俺もお終いだ。で・・・そいつら全員レイアードの連中か?」
「ええっ、まぁ生け捕りにしたけど・・捕まった途端に自動的に首の骨をへし折られたわ。
・・どうやら情報を洩らさないためにトラップ型の呪術が施されていたらしいの」
・・ちっ、人扱いしないってわけか!
「じゃあレイアードの連中がいたことはわかっても無駄足か・・」
「そうでもないわ、こいつらの中に残った残留思念を読み取る術をリー先生は知っているの。
遠隔的な操作じゃ残留思念なんて消せないから邪魔されずに解読できるわ。
アカデミーに持って返って見てもらいましょう」
・・ってことは・・
「運ぶのはクロムウェル、お願いするわ」
「待て待て待てぃ!死体引きづって持って返れってのか!!」
「そんなことしたら・・問題ね。
風魔法で人形にして歩かせるから方向が反れないように修正しれくれればいいわ」
全く、アルマティもレイアードも普通じゃねぇぜ・・。
ともかく、アンジェリカの術で死体達は驚くほど自然な形で行進し出した。
・・周囲の風を操っているんだろうが・・目を閉じているんだし・・死んでいるんでかなり恐い。
エネも恐いらしく先行するアンジェリカにしがみついてとっとと先に行った・・
いいよ!どうせ汚れ役は俺がお似合いなんだろ〜!!!


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