番外  「軍師の趣味」


それはアルマティに向かう途中港街ローエンハイツに向かった時・・
正直ここからは出航したくなかったんだけど大きな港で
アルマティに行ってくれる連中はそうはいないからな
「ローエンハイツも久々ですね。先輩」
「まぁそんなに来たくもねぇけどさ」
「あれ?クロムウェルさんもフィート君もこの町に来た事あるんですか?」
目を丸くして驚くエネ・・そういやエネは前にこの町で起こった一件は知らないよな
「おおっ、この町に俺の実家があるんだよ。
前に俺の妹のカチュアを巡る騒動で帰ってきたことがあるんだよ。」
「へぇ〜!クロムウェルさんの実家があるんですか!連れて行ってもらえます!?」
・・エネ、俺達はアルマティに行くんだからさ・・
「残念、俺は家出してもう縁を切ったんだよ。行っても険悪な空気になるだけだぜ?
カチュアだってもう家飛び出したんだし」
「そうなんですか・・、親と縁を切るなんて・・」
「エネ、お前のお袋さんみたいに良い人ならば誰もそんなことはしないさ。
ただ世の中そんな立派な親ばかりじゃないのさ」
「そうなんですか・・?」
「そうだよ、そう言う意味ではエネは俺よりも遥かに恵まれていたってわけだ」
親を憎むのも愛するのもその言動一つ・・子育ては難しいもんだな
ともあれ、なんとか乗せてもらえる船を見つけ後は出航を待つばかりなんだが・・
荷物の積み込み云々で翌日になるんだってよ。
すぐにも出たいんだけど『乗せてもらえる』わけだから贅沢言えない。
殆どの船はそんな面倒事は払い下げということで断られたわけだしな
そんなわけで只今太陽も天高く時間が余りまくり〜・・
宿を探すのもそれが決まればやることがなくなる。
まぁそれは夕方頃になってからにすればいいさ。

・・・・・

港町に来て買い物とかもいいんだけれどもとりあえずは食事だ食事。
ローエンハイツではすぐそこが港だから新鮮な魚介類が多い。
ルザリアとか内地じゃ活きのいいのが届かなく殆どが乾物にして出荷されている
それはそれで味があるんだけれども海育ちの俺には物足りない。
まっ最近は魔術師が魚を凍らして出荷とかしているらしいんだけれども・・
一度凍った魚を戻して調理するのってなんか水っぽくなっていそうで俺は好かねぇ
「先輩、この店有名なんですか?えらい混んでますけれども・・」
「ああっ、ここは味が良くて有名なんだ。パスタとかいけるぜ?」
俺達が入った店は味で言えばローエンハイツ一の店だ。
すぐそこが海で眺めも良く値段もお手ごろ、
内装は質素だけれどもかしこまって食ったらうまくないからな
貴族屋敷付近はそんな感じだ。内装ばかりで味は二の次・・
それは置いておいて運良く窓際の席に座ることができテラスからの海の眺めも一望できる
・・だが、六人テーブルで少し空席があるんだけれども・・まっ、いいや
「でも・・なんか周りの皆さんの目が少し変ですよ」
「ああっ、俺だろう。ここでも俺って有名なんだよ・・色々な意味で・・」
「先輩は以前この町で堂々とワイセツ行為を働いたからね〜」
「ク・クロムウェルさん!?」
・・ああ、武技会の優勝時のアレな・・
「違う!挨拶だよ、あれは。っうかアナウスも中傷ばっかだったらあのくらい当然だ!」
「・・大変だったんですね」
哀れむように見るな、エネ・・

「すみません、相席よろしいでしょうか?」

店員が申し訳なさそうに言ってきた・・っていうか、やっぱり?
・・混みあっているのも6人席だものな
「ああっ、いいぜ・・フィート、こっち着て詰めろ」
「わかりました」
手早く移動して荷物を寄せる。そして前に座ったのは・・
「久々だな、クロムウェル」
「フロスさん!!?」
少し微笑みながら制服姿の燻し銀男・・フロスさんが座ってきた
・・言うまでもなく、俺の元上官
そして隣に金髪の女性・・髪をスラッと垂らして同じく騎士団制服を着ているが
・・なんか会ったことあるような・・
「クロムウェルさん。この人は?」
エネが怪訝な顔をしている・・まぁ突然相席して久しぶりって言うのも変だよな
「ああっ、昔世話になった恩師ってところだ」
「お前がそんなことを言うとはな。・・何時まで経っても顔を出さないからこちらから出向いたぞ?」
「今回は船乗りにきたし時間がそんなになかったからな〜・・って、
俺がこの町に来たのすぐわかったのか!?」
何時まで経ってもこないって・・さ
「お前が来るのはこの町に入った瞬間にわかったさ」
・・か・・監視!?そういや以前もすごく早く発見されていたよな
「何で!?俺ってそんなに目立つのかよ!?」
「先輩はいつも同じ服装ですからね〜」
「まぁそれもあるが町の入り口に常時数人の隊員が不審者がいないか見ているんだよ」
「・・それで一発ってわけか・・。ほぇ・・」
「まぁ、あんたはそれでなくても目立つんだからね」
隣のパツキンの女性が言う・・やっぱり・・俺を知っているような言い方だし・・
「フロスさん・・この人は?」
「わからないか?・・まぁ印象も少し変わったからな」
印象・・?
「鈍いわね、クロ公!公社時代にノびたあんたを回収してやったでしょう!?」
・・公社時代・・・あ・・・もしかして!
「あんた!ジャンヌか!?」
「正解、久しぶりね」
「知り合いだったんですか?先輩?」
「ああっ、昔助けてもらったことがある盗賊団の女頭だ。
胸の谷間をバァンっと出した破廉恥な女でな!」
「昔だよ!あんな格好は!」
「ほ〜・・っで、どうしてローエンハイツでそんな格好でいるんだよ?
グラディウスでの盗賊業は廃業か?」
「とっくに廃業しているよ、あたしも部下もローエンハイツ騎士団の一部さ」
・・・あの傷物顔の連中が・・かぁ?
「フロスさんに泣きついたのか?」
「そう言う約束だったからね。」
「約束・・、フロスさん。ジャンヌと面識がそんなにあったんだ・・」
「あったも何も・・今は妻だ」

うえええええええ!!!!?

「妻!?フロスさん結婚していたのか!?」
「まぁな、13部隊解散時にすでにその約束はしていた・・」
ぜ・・・全然知らなかった・・
「まぁ、あの時は皆深刻な状態だったしね。
そもそもいくら恩人でもあんな長期に無料で滞在させるわけないだろう?」
・・まぁ俺もショックが続いていた時期だしな・・
「・・ちょっと待て、フロスさん。
じゃあファラや姉御が死んだ時に二人はイチャついていたのか!?」
「そんなわけないだろう・・。
きっかけはお前達を総師の元へ送る時に敵に囲まれたのを助けてもらった時からだ」
・・そうか、あの時か・・?
「先輩、状況が読めないんですが・・」
フィートとエネ・・わかんねぇだろうなぁ・・
「簡単に言うと公社最終決戦の時に燃え盛る山を上るために
フロスさんは一人で風魔法で道を作ったんだ。
俺達はそれで消えた道を駆け上がったんだけど・・その間フロスさん無防備だろ?
そこをジャンヌ達元盗賊の皆さんが助けたってことだ」
「山火事の中で風のみで道を作る・・簡単に言いますけれども中々できませんよ?
フロスさんって魔術師の類ですか?」
「軍師だ。大抵のことならできるさ。
それにクラーク達が死地に赴くのに私だけ楽するわけにもいかなかったからな・・必死だったさ」
あれだけ余裕面していたのに、決死の覚悟だったんだな
「必死で介抱するジャンヌに惚れた・・っというとこか?」
「あ〜ら?わかっているじゃない♪
そっから最後まであんた達の面倒を見よう思ったんだよ」
「ほえぇ・・。それで一味全員堅気になったのか・・」
「正規の人間達にとっては良い顔はしないだろうがここは傭兵騎士団として創立されたからな
・・それに、検挙率を上げて治安を良くし、
結果正式なハイデルベルク騎士団の傘下になれたのも
ジャンヌ一味の力によるところが大きいのさ。
・・能力の高さは頷けるだろ?」
「確かに・・騎士団に俺が来たことがこんなに早く知れ渡っているんだ。
不審人物なんか一発だろうな。
・・でも、じゃあ俺が前に来た時姿が見えなかったけど・・」
前の一件で来た時はジャンヌ連中の傷物顔な皆さんもいなかったからな・・
「あたし達はあくまで騎士団の裏の顔、
傷物顔が騎士団制服を着ていても街の人間は不審がるだろ?
偶然あたしは港の不審船に乗り込んで仕事していたからね」
「へぇ・・、意外だなぁ。」
「まぁつもる話もあるだろうが料理が来た。終ったら詰め所で話をしようじゃないか・・。
お前が乗船することを頼んだ船は明日出発だ・・今日は詰め所に泊まるといい」
・・・そ・・そこまで見られていたのか!?
恐るべしローエンハイツ騎士団・・

・・・・・

海を見ながら昼食を終えた後、フロスさんの言葉に甘えて騎士団詰め所に向かった
宿泊代が浮かせるのは大いにありがたい。
っても・・汗臭い仮眠室とかで寝るのは御免だけど意外にも良い部屋に通された。
しかも俺に一部屋、フィートとエネに一部屋・・気が利いているというかなんというか・・
「結構良い部屋だな・・、普段から使っている感じがするけど・・」
「普段は酔いつぶれた民や街にさ迷って来た孤児に泊まらせたりしている。
それ以外にも仮眠室として使用している・・寮までは少し時間がかかるしな」
酒とグラス片手に部屋に入ってきたフロスさんとジャンヌ・・、昼から酒かぁ?
まぁもうやることもなし・・いいんだけれども
「フロスさん、酒持ってきているけど飲んでいいのかよ?」
そういや仕事なのに俺達に会いに来たわけだし・・・
「今日は非番だ。非常時であっても部下達が自分達で解決させるために
私は一切手を貸さない・・それでも責任問題が起きたら私が責任を取るがな」
「へぇ・・団長業を部下にやらせるわけか。そういえばタイムもやっていたな」
「大概の騎士団長はその肩書きに執着するからな。
そういう取り組みをする騎士団は数少ないだろう。
それにしてもタイム団長か、会議で顔を合わせたがあの若さで大したものだ」
「だろ!?頑張り屋ってああいうのを言うんだろうな〜!」
・・なんか、俺が褒められているみたいで嬉しい・・
「そうよね、ルザリアはハイデルベルク内では有数の貿易都市、
貧民テント郡まであるんだから治安向上は難しいわけだからね」
「そこらはお前が助けているんだろ?随分と熱烈な仲だそうじゃないか・・」
「お・・おい、フロスさん・・。俺の私生活までジャンヌの部下に監視させているのかよ!?」
「だ〜れが!あんたみたいなのに部下をやるほどあたし達は暇じゃないんだよ!」
・・ひどい・・、まぁつかれたらそれはそれで嫌だけど・・
「ふっ、お前とタイム団長の仲はキースからの文通で知った。
ともあれ飲め・・潰れるほどはいけないがな」
新しい葡萄酒のコルクを抜き俺に注いでくれるが・・
「そういえば!この前クラークさん達と訓練する時俺の存在を伝えて
自分に回ってくるのを回避しただろ!!」
「・・だからキース達をルザリアに送ったんだが・・」
シレッと言った!
「なんか納得できね〜!
キースは武者修行としちゃ良い機会だしカチュアは絶対厄介払いだろうし
・・結局フロスさん丸儲けじゃねぇか!」
「まぁそう言うな。二人とも有能には違いない・・カチュア君は男性寮を覗いて問題があったが
クロムウェルの妹と聞いてみんな納得していたしな」
・・・・・・・、どうせ俺達は問題児だよ・・
「まぁいいんだけれども・・。でもなんで断ったんだよ?
フロスさんもクラークさんに会いたいんじゃないか?」
「顔は合わしたいが・・、あの一件では別問題だ。
あのクラーク相手に策を練っても無意味だ。
それにこの腕であいつと手合わせをするのは危険すぎるからな」
元々は頭脳労働オンリーだからな〜、それでも棒術は中々すごいんだけど・・
クラークさん相手じゃやばいか
「そういや具体的な結果はあたし達も知らなかったんだけど・・どうだったんだい?
クラークの奴とあんたが戦ったんだろ?」
ぐびぐび酒を飲んでもケロッとしているジャンヌ・・相当強いらしいな
「ボロ負けさ、あれからさらに化け物じみていたよ。
・・なんか『クガイオー』ってすげぇ剣まで持ちだしているし」
「そうか・・、やはりお前は負けたか」
「・・う・・うっせい!勝てるとは・・思っていたんだよ」
フロスさんも俺がクラークさんに勝つという宣言しっかり聞いていたんだったなぁ・・
しっかり負けたし・・なんかすごい恥ずかしい
「まぁ、予想はしていた。それで、まだクラークに挑むのか?」
「いずれまた挑戦したいけれども・・、今はルザリアでタイムの力になってやりたいと思っている」
「・・思っているわりにはなんでローエンハイツで船に乗るのよ?」
「フィートの一件で協力して欲しいってよ。早く終らしたいんだけどな」
「・・ふふっ、成長したな・・」
「何が?」
「以前のお前なら船が出航しなければ船長を殴ってでも出させるだろう、
それに人付き合いが苦手と言っていたのが今や頼られる存在になっている。
・・その姿が見れて嬉しいんだ」
・・、て・・照れる・・
「まぁそれよりも明日にはもう出発するんでしょ?今日は飲み明かしましょう!」
「だからまだ昼間だっての!!」

俺の成長を見てくれる人がいたんだな・・なんか嬉しいけれども驚きばかりだぜ
この事はたぶんクラークさんやアル、シグマだって知らないんだろうし・・

コンコン

「・・・んっ?どうした?」
仮眠室の扉を叩くノック・・フロスさんが声をかけたらその人物が入ってきた
「定時連絡です。現在異常は見当たりません」
入ってきたのは金髪のボサ髪をしている青年・・、俺と同じくらいだが育ちはいいらしい
騎士鎧が似合っている爽やかタイプやね。
「グレン、私が非番の時はお前が最高責任者だ。何も私に連絡する必要はない」
・・ほう、こいつがローエンハイツ騎士団の長・・ってなわけか
若いのにやるねぇ
「団長、違いますよ。グレン副団長は客人と顔を合わしたいだけのようです」
今度は褐色肌の女性、青年の隣に立ち呆れ顔をしている。
・・長い黒髪が特徴で顔もまだ幼さが残るが・・武装しているところを見るとやはり騎士か
「まっ、そういう事です。・・しかし・・クロムウェル、お前見た目は全然変わらないなぁ」
・・へっ?
「・・おい、あんた。初対面だろ?」
「な〜に言ってやがんだよ!同時期に傭兵公社に入隊しただろ!?」
????
「おいおい!覚えてないのか!?一緒に14部隊に配属になったグレンだよ!」
・・・・ああっ!思い出した!
俺がまだ周りに喧嘩ばっかふっかけている時のころか!
「思い出した!俺の一撃で卒倒したあのグレンか!」
「・・そう言うところは覚えているのかよ」
「わ・・わりぃ。でもどうした!?なんでローエンハイツに!?」
「何っ、お前は知らなかっただろうが私とグレンは公社時代から交友があってな。
公社崩壊後に私が誘ってここで働くことを持ちかけたんだ」
・・確かに知らねぇ・・っうか皆知らないだろうな〜
公社って他の部隊との交流なんてほぼゼロだったんだし
「・・フロスさん、秘密事多すぎだぜ?」
「こんな事別にいちいち言わなくてもいいだろう?
まぁお前についてはグレンから色々と聞いているからこそうまく使ってやったんだ。
彼の功績も関係している」
「ははっ、まぁそういうことだ。前にお前がここに来た時は俺も出払っていたからな〜、
再会ならずして残念だったぜ?」
「・・っうかそれほど面識なかったんだからさ・・」
「そう言うなよ。でもお前・・だいぶ丸くなったな?あの頃は目がもっと鋭かったぜ?」
そう言うと目を指で吊り上げるグレン・・オーバーじゃ!
「やめい、あの頃は俺もグレていたからな。・・そんで隣の女性は?お前の妻か?」
ずっと静かに様子を見ている褐色肌の女性、フロスさんの件もあるし・・
「違うよ、彼女はイグニス。ローエンハイツ騎士団の紅一点さ」
「・・イグニスです。」
礼儀正しく頭を下げる女性イグニス・・物静かなタイプなんだな
「おう、クロムウェルだ。こんな異色な所だと大変だろう?
っうかジャンヌに悪戯されなかったか?」
「こら!クロ公!!あたしがそんな女だと・・」
・・金髪の女は普通じゃない・・教訓さ
「ジャンヌさんには親切にさせてもらっています。」
おおっ、サラッと返してきた。真面目な奴・・
「イグニスはローエンハイツ騎士団の中でも上位に入る剣士だ。
キースと共に腕を競い合う仲でもあるぞ」
・・ほう、真面目なキースに真面目なイグニスか・・
そりゃさぞかし堅苦しく競い合っていたことでしょうねぇ
「・・クロムウェルさん。キースの腕は・・上がっていますか?」
イグニスが俺に聞いてくる
「ああっ、そうだな〜。以前この街で会った時よりも格段に上がったぜ?
突撃思考な所は変わっていないが魔法を学んでな。
身体強化にフェイントを織り込んでいるし毎日鍛錬を欠かさないからな」
「・・む・・」
おおっ、はじめて顔を曇らせた・・・ライバル視しているねぇ
「イグニスはどんなスタイルなんだ?」
「基本的にゃキースと同じ・・かな?
得物のシミターを持って高機動に動き回って切り払うって感じだな。
見ての通りの小柄だから近づかれたらかなり厄介だぜ?」
・・っうか良く把握しているなぁ・・
「っと、俺は良くイグニスのコンビを組んだり訓練に付き合わされているからな。
変な目で見るなよ?」
「・・ちっ、女の子の部下か。羨ましいな」
「お前みたいなのには無理な話だがな」
言わせておけば!・・でも・・言い返せない・・
「それよりも副隊長、こうしてはいられません。訓練を・・!」
おおっ、イグニスがグレンを引っ張り出した!
「お・・おい!まだ勤務中だ!・・ってな事で仕事に戻ります・・!」
イグニスに引っぱりながら退室
・・ううむ、イグニスのほうが主導権?
「あの様子だとイグニスってかなりの堅物か?」
「趣味が訓練だ。他の団員も堅苦しいということでグレンが面倒を見てもらっている
お前とは正反対だな?」
「どうせ俺は不良だよ!・・でもローエンハイツも結構有望株が多いんだな・・」
「私も暇があればスカウトをしているからな。ジャンヌ達の眼鏡にかなえばまず逸材だ」
「そうそう♪見分けるのは不審人物だけじゃないのよ?」
「・・おたくら、色々と騎士らしからぬことしているんだな〜」
「・・ふっ、私は何も騎士という枠組みに当てはまるつもりはない・・それはお前も同じだろう?」
「まぁ・・な」
「では、お預けだったが飲むとしよう。」
そう言うとコルクを抜くフロスさん・・心底楽しそうだな〜
「いいぜ、明日になれば船に乗るけど今日はゆっくり語り合うか!」
考えてみれば13部隊の連中でこうして酒の飲み交わすのも耐えて久しいからな〜。
今日は昔の話に華を咲かせるか


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