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番外2  「称号授与式」


「一緒に食事しちゃって悪いわね」
「・・いいえ」

・・はぁ、すごいまずい空気・・
ここは俺が住んでいるボロ宿屋。
俺の部屋にはこの街でもベスト5に入る美女が二人いる
一人は俺の彼女にしてこの街の治安を守る騎士団の長タイム、
そしてもう一人が先日ルザリア騎士団の魔術顧問として教官になったアンジェリカ。
アンジェリカの野郎、俺が住んでいる場所をドンピシャで見つけて
一階部分を丸々貸しきりやがったんだ・・。
まぁ誰も住んでいないし、以前いたアルマティから金目の物を持てる限り
持って売りさばいた金があるらしい
・・すげぇ行動力だ・・
そんな事までするには訳がありどうやらこいつ、
俺に気があるらしい・・モテるのは嬉しいけれども
いきなりタイムの前で宣戦布告をしたわけだから事態の収拾がつかねぇ
表上は上司と部下で普通に接しているが裏では・・、ね。
今日も俺とタイムが部屋で食事をしているのでそのタイミングでやってきたわけだ
・・誰か!助けてください!!・・
っても冷やかされるだけか。本当、クラークさんかフロスさんあたりに相談しようかな・・

「・・にしても、一階の部屋を全部貸し切ってそんなに荷物があるのかよ?」
「そうね・・、寝るのは一室だし後は全部書庫。隣のフィート君の部屋もそんな感じだったけど
私のはもっとカテゴリー別に分けているからね」
「病気が治ったんだし・・そんなに必要じゃねぇだろ?
それにわざわざこんなボロ宿に置かなくてももっといい所だってあるはずだぜ」
「あぁら、後から入ってくるわけなんだから住んでいる場所ぐらいは貴方に近づかないとね」
ニコヤカに笑うアンジェリカ・・それに対しタイムは取られるものかと俺の腕にすがり付いている
・・食事の風景にゃ見えないな
「・・あのな、アンジェリカ。俺はタイムが好きなんだ。
他の女と二股かけられるほど器用じゃない」
「・・クロ・・」
「ふぅん、でもフィート君によれば貴方達が付き合いはじめてからも
浮気としてタイムさんにしばかれた事があったし未だにナンパしているらしいじゃない?
これって浮気したいって願望があるからやっているんじゃない?」
「・・クロ・・?」
そう来たか!!
「浮気と間違えたのは遠国の友人と飲み明かしただけの話だ!
ナンパは・・習慣だ!それに成功したこと全くないんだからこれは罪にはなりません!
ははははは・・・・・・はぁ」
日頃全敗なのがこうした形で生きてくるとは・・
「・・、ともかく、私とクロは愛し合っているんだから・・その邪魔はしないで」
少し顔を赤くしているタイム・・
自分から俺を愛しているなんて言うのが恥ずかしいんだろうな
「タイムさん、私は別に貴方達の仲を引き裂こうとはしていないわ。
もし二人が別れたら真っ先にクロムウェルに近づきたい・・そういう事よ」
「別れるなんて・・ない」
「まぁ普通にいけば望み薄そうだけど・・、
貴方クロムウェルに暴力をふるいすぎている節があるみたいだからね。
あまり過激だとクロムウェルから・・ってこともなきにしもあらずじゃないかしら?」
・・戦争勃発の予感・・って!
腕に爪が食い込んでいるよ!タイム!!
「・・そうなの・・クロ・・?」
「そっ、そんなわけないだろう?俺達は今まで憎まれ口の叩きあいだったんだからさ」
「まぁあくまで例えよ。注意しておきなさい」
・・アンジェリカの奴、敵に塩を送っている?本心が今ひとつわからん
「・・わかった・・でも・・どうして・・?」
「私が言うのも何だけど・・、彼は珍しいわ。
馬鹿みたいにまっすぐで後先考えずに女性を救う
・・スケベで調子のいいなところは玉に傷だけどそれを除いてもほんと良い男よ。
・・私、小さい頃から魔術一筋だからね。
こんな男と付き合ってみたい・・って少し思っただけ」
「スケベで調子が良くて悪かったな!」
「・・アンジェリカさん・・」
「そんな目で見ないで?これでもライバルなのよ?」
俺は認めていない・・けど、少し空気が穏やかになった・・
「ま・・まぁ仲良くいこうぜ?でも本当に本が多いよな」
「本職は騎士団の魔導教官というわけだからね。
彼らに良い題を出すためにはあのくらいの書庫は必要になるわよ」
不真面目ってわけでもなさそうだな。悪女っぽいけれども・・
「そ・・それで・・うちの団員はどんな感じ?」
多少距離を縮めるつもりか、タイムから話をしにいったよ・・
「そうね・・、現場のたたき上げじゃなくてキチンと
学校卒業したようだから一通りの術はできているわ。
突発したものがない分どんな状況にもそれなりに対応できる・・正しく基本レベルね」
「・・そう。アルマティの魔術師に言われたら安心するわね」
「ただし、それで満足したら駄目。基本に忠実になっているから応用が利かないわけね。
その状態ならば術の本領を発揮できないわ」
「・・そうだよな〜、規律を重んじる連中な分頭が固いからな〜、
もっと俺みたいになればいいのに」
「「そんなの騎士じゃないわ」」
・・お前ら、仲いいんじゃねぇか・・
「じゃあ、今後どういう事に力を入れるの?」
「そうね、とりあえずは術発動までの所要時間短縮ね。
きちんと魔導論ができているのは大切だけど実戦で馬鹿丁寧に
回路を組み立てていちゃ命に関わるでしょ?」
「なるほど・・」
「後は、ここは大抵男性2人、女性一人のペアで女性がサポートに回ることが多いから
女性騎士は結界や回復のヴァリエーションを増やす。
男性は攻撃魔法と防御魔法をバランス良く・・って感じかしら?
・・これだけでも相当時間はかかるけどね」
「いやっ、それでも目標があれば頑張れるでしょう・・アンジェリカさん、お願いするわ」
「任せておいて、ハイデルベルク騎士団でトップレベルの魔法騎士にしてあげるわ」
・・仕事上は本当良きパートナーって感じだな、俺の名前が出てきたらアレだけど・・
「それはそうとしてもうすぐだっけ?称号授与式?」
「・・うん、王都ハイデルベルクにある騎士団本部にて王直々に授与してくださるんですって・・」
その話になると顔が強張っているな・・、まぁ一国の王から称号を貰うってのもすごいからな
・・それでも、そんな王の娘を麻袋に詰め込んだ人物を俺は知っている・・
「騎士団本部に王?なんだ?城でやったほうがいいんじゃねぇか?」
「そうもいかないわよ、ハイデルベルク城はそういう儀式の場じゃないの。
謁見や政策の議論、情報管理をしている場所だから普通の騎士が入れる場所じゃないのよ」
・・???・・・
「え・・じゃあ、騎士団本部って城の中じゃねぇの?」
城の一部かと思っていたんだけど・・違うっぽい
「貴方・・全然知らないのね。
ハイデルベルク城内に入れるのは神の加護を受けた神殿騎士と聖騎士のみ。
彼らが王や大臣の護衛をしているのよ。
他にも特別に情報部が設置されているからそこの関係者は城に入れるけどね。
だからハイデルベルク騎士団本部は城から離れた
都の隅に設置されているの」
「・・へえ・・なんか避けられているな」
「そりゃそうよ、いわば国軍なんだから国民と少し離れた場所で
待機していないと民も安心しないでしょ?」
「それに、万が一戦争になれば騎士団本部と城を分けていた方が対処がしやすい。
一箇所に固まっていたら他に手を回すのに遅れがでるでしょ?
城ばかりに気を取られて国民皆殺しじゃ王失格よ」
「なるほど・・って、タイムが詳しいのはわかるけどなんでアンジェリカまで・・」
「国の中心と軍部が離れているのは常識よ。どの国もそうでしょ?
貴方も前にいた傭兵公社も国営の軍なのにずいぶん離れた場所にあったでしょう?
まぁあの一件はそれが裏目に出たのかもしれないけれども」
・・そうか、そうだよな。全然そこまで考えていなかった・・
「俺って・・馬鹿だったんだ・・」
「クロ・・今頃気付いたの?」
「ひどっ!・・じゃあタイムはハイデルベルクまで行くんだ・・」
「クロも一緒に来て・・、ねっ?」
「あら・・残念。チャンスかと思っていたのに」
油断も隙もねぇってかい・・
「別に一緒に行くのはいいけれども、俺、正式な騎士でもないから出席とかできないぞ?」
「そこはオサリバン総団長に相談して許可してもらったわ。カーディナル王もクラーク=ユトレヒトと対等に渡り合った戦士を見てみたいとおっしゃっていたみたいだし」
「おい!俺の知らない間にプログラム組んでんじゃねぇ!
・・ったく知らねぇぞ、俺相手が誰だろうと気にいらなかったら暴れるタイプだぜ・・」
「情報部が総力をあげて監視するって。
王に無礼を働こうとしたら合計6本の麻酔針が飛んでくることになっているわ」
「わしゃ猛獣ですか!!?」
「まぁまぁ、せっかくだから行ってきたらいいじゃない。
留守中は他の面々でも対処できるでしょうし・・タイムさんは貴方と一緒がいいのよ」
「・・そ・・そうか。わかった。でも正装なんてないぜ?」
「ハイデルベルクで買いましょう?私が選んであげる♪・・ルザリアだと恥ずかしいから・・ね」
確かに・・ルザリア内だと俺とタイムの仲はあまり知られていないしな
一緒に歩いていても俺が何かやらかしてしょっぴかれていると思われているらしい・・
以上に、街の英雄が俺と付き合っているなんて夢にも思わないんだろうな
「わかった、お堅いのは苦手だけど付き合ってやるよ」
それにタイムは喜び、アンジェリカも静かに微笑んだ
・・俺がしっかりしていたら仲も良くなりそうだな・・



・・翌日・・
当日にハイデルベルクに行くわけにもいかないので
一足先にというわけでハイデルベルクに到着だ
ルザリア騎士団内は上官を代打にそれなりの体制はできている
まぁ何か起きてもしっかりしているシトゥラ、キース、アンジェリカがいるからな。
スクイードが熱血でがんばるだろう
「クロ・・?どうしたの?」
腕を組んでくるタイムが俺の顔を覗き込むように見てくる・・。
ルザリアの人前では腕なんて絶対組まないしクロなんて言わない・・
やはり知っている人間が殆どいないからかな?
因みに今日のタイムは黒いタンクトップにこれまた黒いズボン
・・ボディラインがくっきりわかって周りの人間は必ず振り向いてくる、
まぁ二人揃って黒服だし・・腕組んでるしね
「いや・・、大国の王都の表通りに少し圧倒されているだけだ」
嘘ではない、なんじゃコラってくらい広い・・、
たぶん象が二頭並んで押し合いへし合いやって走っても脇の店に被害はでないだろうなぁ
「クロは王都ははじめてなの?」
「そういやそうだな、騒がしい所は嫌いじゃないがここまで馬鹿でかい
都市って迷子になりそうだからな〜、タイムは?」
「年に一度の総団長会議で来ているかな?
・・でも、街をのんびり歩くのは今日がはじめて」
「・はは、じゃあ良い大人二人が迷子にならないように注意しながら見物に行こうか!」
「・・うん♪」
「でも・・ここまでいちゃつかなくてもいいんじゃないか?」
「いいのよ、どうせ知り合いなんていないから・・ね♪」
ははは・・、いつもの日常と離れたらここまで開放されるもんなのかな?

・・・・・・・

一通りぐるりと王都を周ったが・・やっぱ広い!
円形都市ではこれ以上発展するのはやばいんじゃないのってくらい・・、
由緒正しき図書館やら大道芸人が芸をしている大通り、女性向きなファッション街から
大都市に見合うだけの緑地公園とまぁすごいすごい
一日で全部見るのは不可能だな。女性と来るなら数日に分けて滞在することをオススメします
まぁかく言う俺達はほとんどタイムのお買い物、俺の服を選ぶってことだったんだけど
そんなに趣味がないからすぐ決まって後はタイムコーナー・・
っても同世代の女性とは違い仕事用のスーツとかステーショナリー品など・・
特に羽ペンは先が曲がったのが多いらしくて多めに買っていた・・、
別に筆圧が強いわけじゃない、俺の眉間に刺さってばっかだから・・
他には私服や下着も買うことは買ったんだけどね、こちらはほんと質素な感じ。
そういう代物のほうがタイムには良く似合うんだよ

「はぁ〜!!女は買い物が長いってのは万国共通だな!」
一息ついてオープンテラスのカフェで一息つく。俺の席の隣にはてんこもりの袋が・・
「そう?まぁ私の場合は服を買う暇もあまりないから・・ね。荷物持ってくれてありがとう・・
クロは何も買わなくていいの?」
丸テーブルに肘をつけながら満足そうなタイム、お茶を飲んでいる姿もこれまた似合っている
・・っうか通行人、立ち止まってジロジロ見るなや・・
「そうだな〜、服は買っただろ?
他に興味あるのは武器ぐらいだけど・・俺は俺で合う奴があるからな。
後はタイムと一緒だったらいい」
「・・ありがとう♪」
心底嬉しそうなタイム・・、まぁアンジェリカの宣戦布告以来色々あったからな〜。
こうして一緒にいることが嬉しいんだろうな
「そんじゃあ一息ついたら荷物を置きに一旦宿に戻ろうぜ?
それからは〜、まぁのんびりしようや。久々の休日なんだし・・」
「そうね、いつもクロがやっているみたいに日向ぼっこをしながらお昼寝もいいかしら?」
「気持ちいいぞ〜?正しく至福の時だ♪」
寝るのが楽しいってのも少しアレだけどまぁいいんだよ、
何でもないことが幸せだと思う心って大切なのさ!

・・・・・・
・・・・・・

宿に戻りのんびりと日差しを浴びながら昼寝すること数時間・・、
俺はいつでも寝れるから問題なし、タイムは昼寝なんかしないだろうと思っていたんだけれども
やっぱ日ごろの仕事が大変なんだろうな・・、
俺にもたれて静かに眠っていた。
・・無防備な女性が寝息を立てている姿ってのは生唾物だけど・・起こしちゃ悪いしな
まぁそれは夜のお楽しみ♪
ってなわけですでに日は沈み俺達は腹ごしらえに再び街に出発、
王都は夜の顔を見せ昼間よりも華やかに・・、
日が沈んでも開いている店がこれほどあるとは・・流石に流石・・。
まぁ立派な店もいいんだけれども、うまい飯はやはり屋台でしょう!?
タイムもそうした店ははじめてみたいで興味深々だ

「おっちゃん!俺、豚骨ね!」
大通りからは離れたところに転々と営業していた屋台、
その一つに美味そうな臭いが漂ってきたので迷わず入った。
木製の店内が良い味出している
「クロ・・、ここって・・スープパスタの店?」
・・タイムさん、ラーメン知らないの?
「まぁ・・似たようなもんだ。俺的にはこっちのほうが遥かにうまいと思うけどな
おっちゃん、こいつにも同じのをね!」
「へい、まいど」
手際の良い屋台のおっちゃん、素早くラーメンを二つ作って出す。
かしこまった店とはこの速さが違うってもんだ
「いただきます・・、あっ、美味しい・・」
「だろ?下手な高級料理よりも美味いもんなんだぜ、
まぁタイムの手料理にはかなわないけれども・・」
「クロ・・」
「恐れ入ります・・」
・・おおっ、そこでおっちゃん入ってくるなよ・・
二人の世界ならば恥ずかしくないが第三者がいると中々に・・
変な空気になっちゃったがそこにもう一組カップルが入ってきた
一人はなんか一般庶民の服装だけど威厳がありそうな金髪の中年
そしてもう一人は・・
「フ・・フレイア!?」
ハイデルベルク騎士団情報部隊長にしてブレイブハーツの一人であるフレイアだ
いつもスーツ姿なのに今日はラフなシャツにズボンな格好だったものだから一瞬わからなかった。
いつも碧髪のポニテなのに今日は降ろしているし・・
「あ・・貴方達!?」
「亭主、いつものを・・」
慌てるフレイアだが隣のおっさんは動じることなく注文を・・っうか常連?
「どしたんだ?おっちゃんと二人っきり、それも私服で・・あっそうか!
そっちのおっちゃんはお前の『パパ』なんだ♪」
「ち・・違うわ!このおっさんは私の仕事上の上司よ!」
顔を真っ赤にして怒るフレイア・・、以前会った時にあったピリピリ感がなくなっているな・・
何かあったか?
「フレイア・・、おっさんとは・・」
「あっ!すみません、ご老公・・」
「まぁよい、そちらの二人は?」
「はい、ルザリアのタイム団長とそのとりまきのクロムウェルです」
・・とりまきって何だよ、でも騎士団とまで言わなくても良いって事は
やっぱそれなりに身分の高いおっちゃんなのかな?
「ほう、そうだったか。何やらイチゃついているようだが・・夫婦かな?」
「まだ早えよ、まだタイムもがんばらないといけないことがあるもんな?」
「え・・ええ、そうね。でもフレイアさん・・そちらは?」
「まぁ・・私はどうでもいいではないか。
それよりもルザリア団長か・・名声はここまで聞こえている。その若さで・・な」
「っうかおっちゃんの援助交際相手だって若いぢゃん♪」
「だから!この中年とは何にもないの!」
・・すげぇ剣幕・・
「フレイア・・、我を忘れているぞ?」
「はっ・・コホン。それよりもタイムさん、・・セシル=ローズの事は色々と詳しいですよね?」
「え・・ええ、一応は騎士団学校時代からの同期ですけど・・」
「それでは・・彼女の弱点とかは・・分かります?」
キランと目を輝かせるフレイア、何だ・・?こいつセシルを敵視している・・?
「それは・・弱点らしいところはありますが・・何か?」
「・・・・ここだけの話ですが、私の兄にセシルがちょっかいを出しているのです。
私も何とかしたいのですが・・、セシルはあの通りの化け物ですから・・」
確かに・・、フレイアも並の腕じゃないがあのセシルとやりあうには不利だな。
っうかあいつと戦うにはどんな奇想天外にも対応できなきゃ駄目っぽさそう・・
「貴方の兄に・・、セシルがですか・・。
彼女は・・その・・可愛い少年少女や女性が好きなはずですが・・」
そうだよな〜、あいつが男を好きになるなんて・・ロカルノ以外いないんじゃねぇか?
「でも、私の兄は確かに狙われています・・。
是非彼女の弱点を!あの忌々しい女を蹴落として私が兄さんと・・」
・・お・・おお、フレイアの目が怖え・・それに自分の兄と結ばれたいのか!?
俺の周りは変人ばっかり♪
「・・わかりました。ああ見えてセシルは幽霊とかが苦手なんですよ、
実体のないアンデットなどは歯をガチガチ鳴らして震えてましたよ」
「おいおいおい、あのセシルがか?」
「そうなの、でも一線を越えると手当たり次第暴れだしたりするから
引き時を考えないと危ないですよ」
・・あいつらしい
「なるほど、ありがとう!じゃあ早速情報部の総力を尽くして打倒セシルに取り掛かります!
ご老公!後はご自由に!!」
「お・・お〜い!職権乱用だぞぁ!」
さっさと去っていくフレイアさん、あいつ本当に騎士か?っうか私用やん!
「・・おっさん、大変だな?」
「あれでも兄の事がなければ優秀なのだが・・な。
まぁいい、お前達少し付き合ってくれないか?酒ならおごるが・・」
「悪いな、俺もタイムも明日ちょっと大事な行事に出るんだよ。酒臭かったら気まずいだろう?」
「そうね・・おじいさんすみません。今日は早めに寝たいので・・」
「ふむっ、そうか。意外に真面目だな?」
「意外は余計だ!腹も満腹になったし・・俺達はもう帰るか。
おっさんも結構な年齢なんだろう?夜更かしは寿命が縮むぜ、じゃあな!」
「お先にお暇します・・」
礼儀正しいタイム、年寄り受けもいいわけだ。ともあれ、銭を置いて屋台を去る俺とタイム
じいさんはまだまだ一人飲むようだ

・・・・・・・・
・・・・・・・・

翌日、騎士団本部の巨大な神殿の中大広間にて儀式はしめやかに行われた
っても称号授与だから大人数ってわけでもなくいるのは
総騎士団長オッサンリバンと知らないおっさん達・・何でも各方面の騎士団支部代表なんだって。
他には聖騎士ということでフレイアも制服姿で・・
かく言う俺もそのフレイアの隣できちんと立っている・・堅苦しいんだけどな。
服も正装ということでいつもの服よりもきちんとした黒ジャケットに
銀細工がされた飾りをつけさせられた。
・・こんなもん、何の役に立つんだか・・
そして王の前に静かに頭を下げるタイム・・、
儀礼用ということで白いドレスに白銀の鎧を着ている。
流石に王様相手ということもあり隠していた右目も解放し綺麗に整えている
こうまで正装だと返ってどきどきする・・、全体を見てもかなりの美人だしな
でも今までしゃべっていない王様・・なんか見たことあるような・・
「・・以上だ。ではカーディナル王・・称号授与を・・」
オサリバンの長い話が終った・・、こういうのがあるから行事って嫌なんだよ
「うむ・・、ルザリア騎士団長タイム=ザン=ピョートル。
貴殿の働き真に見事であり貴殿に
シャイン・ルビー・ミネルヴァ(陽紅の軍女神)の称号を授与する。
これはブレイブハーツでこそないがそれ同等の価値がある称号だと自負している。
・・これからも民のためにがんばってくれたまえ」
この声!?昨日の屋台のおっさん!?
「は・・・はい!これからも・・日々精進いたします・・」
タイムも唖然として会話がシドロモドロになっている・・。まぁびっくりするわな・・
「うむ・・それとクロムウェル=ハット。貴殿にも称号を用意してあるぞ?」
俺ぇ!?っうかこれには周りがざわめきだしている
「おい、王さん。俺はそんなこと聞いていないぞ?」
「クロムウェル!王に対して無礼だ!」
怒るタイム・・ってもな〜
「悪いな、王さん。お堅いのは苦手なんだ・・それはあんただって同じだろう?」
「・・ふふふ、そうだな。まぁいいだろう。
厳粛な儀式は正規の騎士団長のタイム殿までで一応は終わりだからな」
周りが皆俺を見ている・・、一国の王に対してその態度はなんだ!?
・・って今にも叫びだしかねない顔をしているな
「まぁそう言うこと。・・でも、俺は国に貢献した覚えはないぞ?
俺が騎士団に協力しているのはタイムの助けになることだけだからな」
「それもそうだ。・・クロムウェル。
君には私の名において『キング オブ ピープ(ノゾキ王)』の称号を渡す!
君が変態であることは私の命とともにハイデルベルク全域まで知れ渡る
・・これからも精進・・」
「まってぇぇぇぇぇぇぇぇい!!
そんなもん称号じゃなくてただの風評被害じゃねぇか!!
迷惑だ!国内にゃ13部隊の仲間が住んでいるんだぞ!?」
「・・お気に召さないか?」
「召さないね!!」
「うむ・・気に入ってもらえると思ったのだが・・」
「そんな称号で誰が喜ぶねん、俺には称号はいらねぇ。
さっきも言ったようにタイムの力になるだけだ」
「ううむっ、残念だな。
ではいいのが決まったら噂として流す・・その時は自然と君の耳まで届くだろう」
「いらねぇ!ってそんなことしたら夜道歩けないようにしちゃるぞぉぉぉぉ!」
・・結局ドタバタしながら授与式は終った・・
タイムの称号シャイン・ルビー・ミネルヴァ・・確かにあいつに良く似合った物だ。
本人も喜んでいたんだけど・・俺は散々だったような・・
まぁいいや、変な噂が出回ったらおっさんを襲撃してやる・・・


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