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第3話  「クロムウェル=ハット 実家に帰る」


港町ローエンハイツ
この大陸でも数ある貿易都市。様々な人が行き来し物資が入り混じる場所
貿易で裕福になった者がいたり船乗り達が安い賃金で航海にでたりとルザリア以上
貧富の差がでかい
俺の実家にあたるヴァーゲンシュタイン家も下級貴族が貿易に手を出して上級までのぼり
つめたって話らしい



「すごい!スクイード!彼方まで水が溢れている!」
街につくと同時にシトゥラが珍しく驚く
ほんっと山育ちにしかわからん感覚なんだろね・・
「シトゥラ、そんなに珍しいのか?」
「まっ、色々興味があるんだろ。俺達は家に行くから海でも見てこいよ?海岸線沿いに
うまいパスタの店があるぜ?」
「わかった。ではそうさせてもらおう。でっ、どの家にいけばいいのだ?」
え〜っと・・・、
「あそこだ。」
街全体が坂になる街の中、ひときわ目立つ大きな屋敷・・
「・・めっちゃ豪邸じゃないか!!?」
スクイード君目玉丸くなってるよ〜
「別に俺の家じゃない。じゃあ行って来い。カチュア、行くぞ〜」
「まっ、しょうがないわね。あんま私も気が進まないけど・・・」
お前が張本人やろ!!
「ぐだぐだ言わない。フィート、女の子選定してないで行くぞ?」
「ああっ!せっかく今グレード92オーバーの子がいたのに!!」
エネがいるだろ、エネが・・・

・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・

見れば見るほど豪華な門・・
っても見るのも久しいんだがな
「はぁ、まさかこの門をもう一度見ることになるとは・・」
「私も早く見なくていいようになりたい・・」
げんなりする俺達、ともあれ、門を叩く

ダン!ダン!ダン!!

「は〜い!!」
懐かしい声が聞こえる・・
これは・・

ガチャ

「お待たせしました・・、って・・・・・坊ちゃん!!」
肌が黒くてでっぷり太ったメイドさんが出てくる
「よっ、ベイト!久しぶり!!」
このおばちゃんがベイト。俺がここでの生活で信頼できたメイドさんだ。
超一流の腕前のメイドだけでなく間接技が得意でよく悪さして
腕を変な方向に曲げられたもんだ・・
「どうなされたのですか!いきなり出て行くなんてベイトは!ベイトは!!」
ハンカチで流れ始めた涙を拭きながら叫ぶベイト・・
ベイトが泣くなんて・・・、はじめてだな
「まぁまぁ、色々あったんだよ。今回はカチュアの件でな」
「ただいま、ベイト」
「お嬢様!!いきなり婚約者を探すなんて言い出すから心配したじゃないですか!」
「まあ落ちつけよ。なんかカチュアが難儀な許婚とくっつけようとしているのだろ?そのため
に罪もない一般市民が犠牲になるとこだったんだ・・」
俺が説得に行くと言った後クライブは安堵したのかそのまま気を失った・・
よっぽど嫌だったんだろ〜な〜・・・
「まぁお嬢様!ベイトはそんなことする娘に育てた覚えはありませぬ!!」
そういいつつカチュアの手を軽くさする
「ベっ、ベイト!許して!!」
カチュアも大慌て。久々にあれが見られるのか・・
「いいえっ!しばし反省してください!」

クニ

どこをどうしたのか、カチュアの腕が変な方向に曲がっている
「きゃあああああ!気持ち悪っ!!!」
「せっ、先輩・・、なんっかグロいことになってますよ・・?」
はじめてみる奴にはショッキングだろな・・
「ベイトは間接技の達人なんだ・・。どこをどうやるかわからんがあんな芸当朝飯前ってことさ」
「・・・・はあ」
「お前も屋敷の人間にちょっかい出すなよ。ああなると脳からの信号が捻じ曲げられるから
手が勝手に動くんだ」
キャーキャー言いながら嘆くカチュア。
あれはきついぞ?ほんと・・
「さて、じゃあ用事を済ませてさっさと帰るか」
「坊ちゃん。ここへは戻られないのですか?」
「悪いけど、カチュアと会わなかったら死んでもこなかっただろうしな。それに・・、俺には帰る場所があるんだ」
「・・その様子だと、好きな人でもできたのですか?」
!!!
「い゛え゛っ!なんだよベイト!!」
「坊ちゃんは好きな女の子のことをしゃべる時、鼻の頭を掻くクセがございますので」
・・流石はベイト
「やれやれ、かなわないな・・・でっ、親父はいるのか?」
「はい、今、中にお通しします。そこの坊やも一緒においで」
ベイトから見たらフィートも坊やか
「はっ、はぁ・・。では・・」
それじゃあ、嫌だけど感動のご対面といきますか・・
「これ元に戻してよ〜!!!!!」
あっ、忘れてた・・・



豪華な一室・・、そこに俺達は通された。まぁなんとも悪趣味なこと・・
金メッキの椅子だよ・・?
「大丈夫?カチュアちゃん?」
元に戻された腕をさするカチュアを気遣うフィート。こんな時でもやはりナンパ師
「ほっといて!もう!」
「フィート、そっとしておいてやれ。俺も
カチュアも親父に会うのが嫌でぴりぴりしているからな・・」
「・・わかりました。」

ガチャ・・

豪華な扉を開けて入ってくる金髪の中年男
何やら貴族服を着ていていかにも豪華そうだ
「・・・戻ってきたのか・・」
「不本意ながらね」
こいつが親父のクオータム=ヴァーゲンシュタインだ。まぁ説明割愛。そんな価値もねぇ。
さらに続いてくる実の妻。こいつの名前は覚えてねぇな・・
「あらっ?汚いメイドの子がこの屋敷にまだ用なのかしら?」
「だから不本意だよ。カチュアの件でな」
「ふんっ、家出したガキが随分えらそうね」
・・この女だけは俺が本気で殴れる唯一の人物だろうな
「自分の力で生きてみたくってな。しっぽ振ることしか能のないあんたにはわからんか。
いやっ、しっぽを振る才能すらないようなもんだしな」
「・・・言わせておけば!!」
「落ちつけ。・・・カチュア、婚約相手を放っておいてクロムウェルのとこに行ったのか?」
「いいえっ、お兄さんと会ったのは偶然よ。私は私の好きな人と一緒にいたい。お父様の決めた相手なんかとは嫌なの」
カチュアもイライラしているようだな・・
「カチュア!あなたは・・」
「うるさいおばさんですね」
おおっ、フィート君までも参戦か!
「何!?このこ汚いチビは!!?」
「魔法都市アルマティのアカデミー首席で卒業した「法王」フィートだ。こいつに比べたらあんたはゴミだな」
「!!!!」
「もういい、・・・下がっていなさい」
親父がこの女を場外に連れ出す・・、ざまあみろ。プライドだけが取り柄の馬鹿が・・
「・・・でっ、許婚が気に入らないか・・。だがすでに結婚式の話は進めているぞ?先方も
このヴァ−ゲンシュタイン家の継ぐに相応しい・・」
「それはお父様の勝手な都合よ!政略結婚ってやつでしょ!?あんなボンボンに一家の大黒柱なんて務まるわけない!」
「カチュア・・」
「親父。その婚約相手って武人か?」
「いや・・、学者風だな・・」
・・はぁ、ほんとに政略結婚だな
「ヴァーゲンシュタイン家は貧しくとも代々武術に長けた漢が引き連れてきたはずだ。お袋もそう言っていた。そんな奴をカチュアの嫁にするのは家をでた俺も反対だ」
「家を捨てたお前が、か?」
「わかっている、俺はこの家のことなんざぁどうでもいい。ただお袋はこの家に代々使えてきたメイドの家系。おれはお袋の血が流れているゆえ、こうして言っているんだよ」
「・・・・・・・・・ならばどうすればいい?」
「先方に伝えておけ。己かまたは代表として腕のなる武人をつれて闘技大会に参加しろ・・っと。
俺に勝てたら素直に嫁をやる・・とな。」
「・・・私もそれでいいわ。兄さんや私よりも弱い奴に嫁ぐなんて死んでも嫌なんだから!」
「・・仕方あるまい・・」
「答えはYESかNOか。それだけだ。NOなら今までの話を白紙に戻す。以上だな」
「・・うむっ・・・」
全く・・、これが俺の親父と思うと情けなくなる・・
「じゃあ俺は町の宿に泊まる。話がまとまったら言いに来てくれ
フィート、いくぞ」
こんなとこは1秒たりとも長居したくない・・
カチュアを置いてさっさと出ようぜ・・
「あっ、はい!わかりました・・」
フィートも後に続く・・

・・・・・・
・・・・
・・・
・・

さっさと屋敷を抜け、宿を探しに歩く
「先輩、闘技大会って何なんです?」
ああっ、この町の者じゃないと知らないか・・
「この町にあるスタジアムで行われる勝ちぬき式のトーナメントだ。腕に覚えのある者が主催者の戦士と戦い段階に応じて賞金がもらえる。またはほんとにトーナメントもできるってわけ。
ここは国内外から多数武者修業にくる奴が集まるからいつも熱気に包まれているよ・・」
「へぇ、それに参加して許婚を追い払うのですか?」
「力のないものが女を好きにさせるわけにもいかない。俺やカチュアに勝てるぐらい出なければ家の一つも支えれないだろうさ」
親父なんかがそうだ・・。まったく・・
「お兄さ〜ん!!」
坂道を歩いているとカチュアが走ってくる
「なんだ、カチュア。家にいるんじゃないのか?」
「私もあんなとこで寝泊まりしたくないの。どうせ後で一緒に行動するんだからいっしょの宿で休ませてよ?」
「俺はいいが・・、こいつ夜這いするぞ?」
フィートならできる・・っうかやる
「来るならくればいいけど・・、容赦しないわよ・・?」
高速の蹴りを放ちフィートの紫のラーメン頭をかすめる・・
「いい?」
「・・っというかそれ以前に夜這いなんてしませんし・・」
「あらっ、心を入れ替えたのか?」
「だって先輩の妹ですよ?襲ったりしたら何かに感染・・(バキ!)(ドゴッ!)・・さすがは兄妹・・・・」
「でっ、これからどうするの?」
「とりあえずここの騎士団に顔を出す、なんでも知り合いがやっている・・らしいんだよ・・」
「ふぅん・・、退屈だし私も行って良い?」
「かまわねぇよ。どの道宿も決まってないんだしな」
傭兵公社出身も騎士団長・・・。ひょっとしたら・・

騎士団の詰め所は街のどまんなかにあった。なんか真新しいところを見ると改築なんかしたんだろうな・・
「ごめんくださいな〜!!」
詰め所の入り口で声を上げる・・
・・・・・シ〜ン・・・・
「・・・見まわり中かな?」
「どうするんです?先輩・・」
「扉蹴り破るか・・?」

”相変わらずだな・・、お前は・・”

背後から聞こえる声・・、これは・・
「!・・・フロス副隊長!!あんただったのか!」
「久しいなクロムウェル。お前が街に来ていると聞いて少しうろついてきたところだ」
短めの銀髪が渋いこの男が傭兵公社最高の軍師と言われたフロスティ=テンペストだ。
団体行動の苦手だった俺はこの人にほんと世話になった
「えっ、俺が来ているのがわかったのか?」
「もちろん、これでも不審人物の早期発見には我が騎士団は自信があるのだよ」
・・・俺、不審人物?
「と、ともかく久しぶり。あんたが騎士団長になっていたとはな〜」
「まぁ、な。アルなんかも村の自衛団団長として働いているらしいしな」
「え゛・・。アルの奴そんなにえらくなったのか!!?」
「以前は天使を人化させる方法を探して旅していたようだがそれも成功して
世話になった村で自衛団に参加したらしい」
・・・大変なことしていたんだな・・、アルって・・
「先輩。この燻し銀な人とそのアルって人は?」
「ああっ、この人は俺が傭兵時代に世話になった人だ。無茶な作戦立案するなら右に出る者はいないってくらい凄い人だ!」
「その無茶な作戦をこなしてきたお前達も凄いがな・・。そしてアルというのは私達の部隊にいたアルフォードという男のことだ。クロムウェルの弟分・・っと言ったとこだな」
「「・・・・その人、苦労しただろうな〜」」
お前等ハモるな!!
「そうだな、色物ばかりの人材の中あいつが一番まともだったからな・・。よく胃を壊さなかったことだ」
まぁ・・、ナタリーの姉御やらファラやら・・、色々振りまわされていたからな・・・
「まぁ上がれ。お茶でも飲みながら話そうじゃないか。お前の事だからまた厄介事でこの街に来たのだろう?」
・・お見通しか・・
「わかった。お前等はどうする?自由行動にするか?」
「私はこの人の話を聞きたいな。この街の騎士団長はすごく立派ってベイトがいつも言ってたし」
「僕もこのままでいいですよ?っというかはぐれたら合流できそうにもないですしね」
確かにナンパに夢中で別の街に行きかねんな・・
「わかった。じゃあ、3名通りま〜す♪」
「やれやれ、相変わらずだな・・」




通されたのは応接室。半分俺専用と化しているルザリア騎士団の応接室に比べたら質素な
作りになっている。
そこで俺は一通り事のなりゆきを話した・・。
フロス副隊長は面白そうに話を聞いているが・・、何やらにやけている・・
何を企んでいるのか・・
「・・話は大体わかったよ。闘技大会に参加するとはな・・、相手も災難じゃないのか?」
「諦めさせるにはこれが一番だと思ってね」
「まぁ、違いないか・・、そうだ。その大会。うちの騎士団からも参加させてもらえないか?」
・・?・・
「いいのか?俺やカチュア、さらにはフィートとかと戦うことになるんだぞ?」
俺とフィートとシトゥラなら並の騎士団なんて相手にならないだろうし・・、カチュアも中々
腕が立つからな〜。・・・スクイード?省略します
「これも修行になると思ってな。ウチに腕の良い斬りこみ役がいるんだ・・」

コンコン

「来たな、入れ」
フロス副隊長が声をかけると短い赤毛の男が入ってきた。
騎士団の制服が凛々しくまぁ気の引き締まったスクイード・・ってな印象かな?
「お茶をお持ちしました。どうぞ・・」
おおっ、気が強そうな奴と思いきや礼儀正しいな・・、結構結構
「私の騎士団の有望株、キースだ。キース、こちらがクロムウェルとフィート君、カチュア君だ。
クロムウェルは私の部下だった男だよ」
「キースです。ではクロムウェルさんはアルさんと・・」
「ああっ、同じ隊員だった」
「そうだったのですか・・」
?、こいつもアルの事を知っている・・?
「キースは以前この街に来ていたアルに決闘を申し込んでね。見事に破れたわけなんだ」
「団長、その話はもうよしてくださいよ・・」
苦笑いするキース青年・・、なんか落ちついていけどこういう奴って昔は暴れていたはずだな
・・俺もそうだったから・・
「わかった。まぁ奴さんがこちらの要求を受け入れたらの話だしな。そうなったらまた連絡入れるよ」
「うむっ、まぁ楽しみにしているよ。キース、クロムウェルなら相手にとって申し分ない。
接近戦ならアルとは比べ物にならないからな」
「はいっ!では今のうちに用意します!」
走って飛び出すキース君・・、だからまだ決まってないって・・
「・・さっ、そんじゃあそろそろお暇しようかね・・」
「んっ、ではまた会おう・・。大会があること、楽しみにしているぞ?」
「ははは・・、じゃあまたな・・」
何か企んでるな〜、まぁいいや。屋敷を出て宿でも探そう・・

騎士団屋敷からでてしばしブラブラすることにいたのだ・・が、なんか忘れているような・・
「先輩、スクイードさんとシトゥラさんとの合流場所ってあの家でしたよね・・?」
あ゛・・
「そういやそうよね、あそこにいなかったらあの人達混乱するんじゃない?」
腹立っていたから忘れていた・・・
「まっ、まぁシトゥラがいるから大丈夫だろ・・?」

「いたぞ、スクイード」
「あっ、ほんとだ!こら変態!!合流場所言っておいてそこにいないとはどういう了見だ!」
噂をすれば何とやら・・、向こうから走ってくるスクイード
「悪い悪い、ちょいと気がたってな・・。でっ、海は見れたか?」
「ああっ、すごかった。いつまでも見ていたい気分だ」
風邪引くぞ・・?っうか氷山暮らしだから引かないか・・
「でっ、話はどうなったんだ?」
「ああっ、それは宿でゆっくり話そうか。立ち話もなんだしな・・」
なんか今日は・・疲れただよ・・


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