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chapter2 「神聖教団来訪。 そして、邂逅 」


都市国家シウォングには特にこれといった国教はない。 強いて言うなら
収穫祭とは別に精霊信仰に近い先祖の霊を敬う祭がある程度。
獣人,亜人が多いだけあって結構賑やかに。
中には暗黒信仰な者もいるが・・・特に害も無いので、省略に野放し。
新興な国が国教を持っていないだけあって、その手の勧誘は引き手数多。
そして今日も屋敷にその手の客が・・・
執務室、シウォング王たる真龍騎公ライが出迎えるのは如何にも宗教家の男。
「我が都市へようこそ、神聖教の司祭様。 で、態々屋敷まで何用?」
「シウォング王、分かって聞かれるとは御人が悪い・・・。
都市での布教活動を許して頂きたく」
「どうぞ」
「!!?」
「皆が何を信仰しようと個人の勝手でね、態々云々の話じゃない。
・・・ここの法に従っていただいている範囲内なら、ね」
「ならば、王に神聖教へ帰依して頂きたく」
「謹んで、お断りする。 これでも宗教は嫌いでね。
其れなりに敬意は払うが、信仰したいとは思わない」
「・・・・・・」
「どれかを優遇しないし、差別もしない。 それがココのやり方。
あとは其方の力量でどうぞ。 勿論、先に言った通り法の範囲内でね」
「・・・・・・」
「・・・まだ何か?」
相手が宗教国家であるほどの大宗教であろうと関係ない。
取り付く暇のない信念に、司祭も退却せざるえなく・・・
「いえ・・・後、お一つだけ。この都市に悪魔が向かっております」
「悪魔?」
「世に禍を齎すもの、災悪。 狩犬の姿をとり、孕んだ娘を贄に・・・
くれぐれも警戒に御注意を」
「それは御忠告、如何も。注意はさせてもらいましょ」
「・・・では」
神へ畏怖の念すら感じられない王に司祭は帰っていった。

入れ代わりに入ってきた秘書嬢レイハは、正装なライの着替えを手伝いつつ
 「宜しいのですか? あのように無気に扱われて・・・」
「俺、宗教嫌い」
 「いえ、そのような事ではなく・・・(汗」
「諸々分ってるよ〜〜。要らぬ手で出てくるなら相応の手を打つまで。
・・・一応、悪魔の件だけは注意すべき・・・かな?」
 「では、領域に入れば分るようにだけ手は打ちます。」
「おう、よろしく。それと今から髭そってくれない?」
 「えっ!!? で、ではシャツを・・・(焦」
「上は裸でいいや。どうせ泡着くしな」
 「あ・・・(照」

宗教国家の司祭となれば、それは軍隊の長の地位に値し
事実、辺境の村では一個師団を率いて強引な布教活動を行っている。
流石に都市国家相手に其処までの暴挙に出るとは思えないが・・・
都市は既にそれらしき大人数の立ち入りを確認していた。


もう直黄昏の刻 人もまばらに、その都市外へ向かう道を行くのは
妹らしきゴスロリな幼女を肩車に、傭兵な皮ジャケットに破壊剣を携え腕甲の若い男。
言わずもかな、元魔女な魔導師のルーとライ。
そして、報告通り都市を目指しやってくる旅人の混じり来たのは
馬に乗った 体型が分らないゆったりとした服装の妊婦らしき娘と
その数歩先を行き娘の安全を確保しているが如く黒狩犬。
娘の方は随分と機嫌よく馬に揺られ、黒狩犬の感情なんぞ見て分るはずもない。
それでも、黒狩犬はライとルーを只者ではないと判断したのか歩みを遅く警戒に
娘とライ達の中間に位置し・・・ニアミス
・・・一連の行動以上に、黒狩犬は異常。 別格の二人のみに反応を示した。
それでも仕掛けるワケもなく見送り・・・娘と犬はいってしまった。
犬は二人の姿が消えるまで警戒していたが。
「娘の方は兎も角として、あの犬は普通じゃないな」
 「そりゃそうダ。あの犬、悪魔だゾ。 娘の方は・・・大体4〜5ヶ月目だナ」
「・・・娘の方は置いといて、犬が悪魔ってのは?」
 「魔界の住人、魔族って意味のナ。 私の『悪魔』と違い未だイキモノの範疇。
ついで言うと、娘の仔は合いだナ。 娘自身も結構ススんでおるナァ〜〜」
「・・・ススんでいるって何が?」
 「娘の仔と同じような存在。コッチは後天的だがナ、
もう十分並のヒトじゃない。んで、如何する?仕掛けるか?」
「なんでそうなるかね? これといって邪気も感じなかったしな〜〜
・・・ほっとくか。 態々問題をこさえる必要もないだろ」
 「なんダ、つまらん」
「子供じゃあるまいし不穏な事を言わない」
 「子供だゾォ〜〜」
「見た目だけな。中身もヤッてる事も大人だろ(ニヤリ」
 「うぅーわ、御主・・・」
いちゃつく二人の長い影を地面に映し、無事に日は暮れていく・・・
・・・今は。

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