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第3話 「怪盗セイレーズ、見参!!」


貴族・・
まぁいけすかない奴の代名詞みたいなもんだ。
どっからか金を巻き上げて豪華な屋敷建てて偉そうな態度をして・・ロクなもんじゃない。
それ故平民からははっきりいって忌み嫌われている。
俺も貴族を見たら殴りたくなる性分だしな。
まぁ、貴族の中にもまともなのはいて周りの住民の
安住に力を注いだりしていることもあるそうだ・・・、
滅多にいないがな・・

怪盗セイレーズが次に予告した貴族もどうやらその少数派らしい。
付近の住民からも信頼が厚く屋敷も他のバカ貴族に比べて質素だ・・・・
まっ、外見で判断する気はないがね・・・
ともかく、俺達はその貴族・・たしかベルナンド公・・だっけ?
その屋敷に入った。
きちんと連絡はいってたようですんなり中に入れたのはありがたい・・
因みに俺は服装は・・、黒を基調とした武道着だ・・・。
フィートに至ってはもういつもの黒フード姿、
隠れホストなのにあまり服装にはこだわらないみたいだ・・。

そして問題の殺戮女、セシルはさすがにあの鎧姿はまずいので着替えさせたわけだが・・
なぜかチャイナドレスってスリットの入った目立つ衣装を買ってきた。
しかも燃えるような赤色!
別の意味で怪しまれない?
あのバカみたいに長い金髪をポニーテール状にして、得物は鉄扇。
妖艶な美人の完成ってわけだ・・・、中身は猛獣だから欲情もせんが・・
得物がなぜ鉄扇かというと、あの女が使用している魔剣がどう見ても
騎士剣にしか見えなかったからだ。
まぁ氷飛ばさなくてもあんだけの身体能力があるなら大丈夫だろ・・
「セシルさん、綺麗ですね〜」
一階の広間、シャンデリアの下でフィートがセシルを誉める・・、
ホストの血が騒ぐのか?
「ありがとう、でも・・いつもの格好じゃないと調子でないわね・・・」
あの姿がよほど気に入っているんだな〜、まだ愚痴愚痴言ってるよ・・・
「しかし、見たところ質素な家だ。怪盗が盗むような物なんてあるのかい?」
「まぁ、それはセイレーズ本人から聞きましょうよ」
ソファに持たれながら話をする3人、しかし徐々に広間には他の冒険者が入ってきた・・
「・・・どうやら他にも雇っているようね・・」
「そりゃそうだろ?所詮、質より量が好きな連中なんだから」
まぁ見る限りそう大層な腕を持つ者はいない・・・な
「何周りジロジロ見ているの?もしかして・・・・両刀使い?」
・・・・なんでやねん!!
「お前ね、よほど俺を変態にしたいらしいな・・・」
「冗談よ、他の傭兵の力量チェックしているんでしょ?」
・・わかっているなら最初から言うな・・・
「そうだよ。まぁどいつも大したことないな・・、やはり俺達の独壇場・・ってやつ?」
俺のその一言で周りの傭兵どもが俺を睨む
「せ、先輩!穏便にいきましょうよ!」
フィート君大慌て〜、まぁ普通はびびるわな・・
「いいじゃないの、このくらい殺気に満ちていた方が仕事がはかどるもんよ?」
「おっ、はじめて意見があったな」
「まぁ、それに挑発したのはこいつだけだから
襲いかかっても死ぬのはクロムウェルだけだしね」
「それなら大丈夫ですね、はははは」
はははじゃない!
まぁこんな奴等如き遅れをとる腕だったら大昔に死んでいるよ

「みなさん、お集まり頂いてありがとうございます」
広間に突如初老の男性が入ってくる。いかにもジェントルマンといいたそうな服装だ
こいつがこの屋敷の主、ベルナンド公だ。
「憎き盗賊セイレーズがこの屋敷を狙っていることはもはやご存知だと思います。
あなたがたが頼りです。どうかセイレーズを捕らえてください!」
まるで演説だな・・・・、しばらくああだ、こうだと話をしている・・・
聞く気にもならんよ・・・
「ねぇ、クロムウェル・・」
小さな声で話しかけるセシル・・
「なんだ?」
「この屋敷って・・、何かおかしくない?」
言われてみれば・・・・・所々の扉には使用人が数人立っている、
何があっても入られたくないと言いだしそうな感じだ。
こんだけ使用人いるのに傭兵を雇うか・・・?
「確かに・・、やはり何かありそうだな」
「まっ、暴れる場面になったら私にまかせなさい」
「それは俺のセリフだ、とりあえずは様子見だな」
ベルナンド公の演説が続く中、なんらかの策謀の臭いが感じとれた・・・・

それからさらに一刻・・
太陽は沈み、暗闇が支配する・・・奴の時間だな
俺達は2階のバルコニーの警備を任された。他の奴は大体室内にいる・・・
「さて、噂の怪盗さんはどんくらいの腕なのか・・な」
愛用しているブラックダイヤのナックルグローブ「崩天」をつけながら呟く
ナイスなフィット感が手を覆う、いやっ、ほんとならいつも着けていたいが
死者が増えるということでフィートが必死で懇願してきたんだ・・、
くすん・・
「噂ですけど剣の達人みたいですよ?綺麗なレイピアを使うって話です」
こいつって・・・、噂好きやな〜
「ふぅん、剣があればお手合わせ願いたかったけど・・、これじゃあね・・」
鉄扇で肩を叩きながらセシル、
「お前ならその鉄扇でも十分じゃないの?」
「剣には剣を、それが剣士の礼儀よ」
「俺は拳一筋だからわからんよ」
変にこだわる女・・・、この調子だとユトレヒト隊は変人揃いだな・・・
「でも、その怪盗ってほんとに悪人かしらね〜」
「それは本人に聞こうぜ?噂を信じたら後でとんでもないことになるしな」
バルコニーから周りを見渡す・・・
夜風が気持ち良い・・がその中でなにか動くものが見えた・・・
常人ならわからないだろうが俺様は身体能力にゃ、ちょいと自信があるのさ
「二人とも、どうやらきなすったようだぜ・・・」
「えっ?どこですか?先輩?」
「お前にゃ見えないよ。とりあえず、奴が何かとった時点で行動開始と行きますか」
「もったいぶっているわね〜、瞬殺しちゃ駄目なの?」
「あのね・・・、あいつが本当に悪人なのか確かめないと。
もし義賊なら何も捕らえることはないだろ?
痛い目見るのはバカな貴族だけだし」
「まっ・・・、それもそうね。あ〜、早く暴れたいわ!!!」
こいつ・・、暴れられたらそんでいいのか?


事態の変化はすぐ見られた。
俺が闇の中で動く何かを見た後、すぐに屋敷の明かりが消された。
どうやらセイレーズは風の魔法を扱えるらしい。
いきなり全部のカンテラの灯が消えるなんて
自然現象ではありえないしな・・・
当然中では大騒ぎ、しかし俺達は屋敷の中には入らない・・。
同士討ちの危険があるからだ
現にパニくった傭兵の悲鳴が所々聞こえる・・・・・
まぁそんなことはほっておいて、屋敷から出ていく者はいないか注意深く監視する・・・
奴が外に出たとき、それが勝負時だ。
一階の庭に降り、屋敷の窓を見つめる・・・
「出てくるかしら・・?」
「出てくるさ、帰るつもりなら」
そうこうしている間に2階の窓の一つが開き、
人影が華麗に飛んだ・・・・、何かを投げている
どうやら庭の木にロープを引っ掛けて一気に逃げるようだ
「ここは私におまかせ!はっ!!」
セシルが鉄扇を広げロープに投げつける。・・・・見事命中!
月明かりしかない夜なのに器用な女だこと・・・・
ロープが切れた衝撃で体勢を崩す人影、しかし事もなく俺達の前に着地した。
人影は黒い紳士服に黒い羽根つき帽を被った男だ。年齢はわからない・・
「あんたがセイレーズかい?」
「いかにも、間抜けな傭兵だけかと思っていたがどうやら切れ者もいるようだな?」
よく響く声で応える。
「セイレーズさんですか!サイン・・・げふっ!」
目を輝かせながらサインを頼むフィートにみぞ打ち一発!
ほんとにねだるなよ!!!しばらく悶絶しときなさい・・・・
「俺達は騎士団からの依頼でここに来ている、
あんたはなんで貴族ばかりに盗みを働いているのかな?」
「ふっ、言ってもどうにもなるまい。私は盗む者、君は捕らえる者。それだけだ」
剣を抜きながらセイレーズが構える・・、問答無用・・か
「話はそんぐらいで終わりのようね、じゃあ・・、おっぱじめましょう!!」
いつのまにか鉄扇を持ち構えるセシル。あの鉄扇・・戻ってくるよう工夫して投げたんだ・・・
ほんと器用・・・・

「!!」

セシルを見て一瞬セイレーズの動きが止まる、・・・・驚いている?
まっ、いいか
「そんじゃあいくぜ!!」
先手必勝!思いっきり突っ込んで拳を繰り出す・・・!
「・・早いな・・・」
感心しながら静かに下がり間合いを外す、
・・・できる!!
「一発避けたくらいで!!」
今度はラッシュ!!しかし事も無げにさばいていく・・、
おいおい・・マジ!?
「終わりか?ならこちらから行くぞ!」
剣をかざし突こうとする・・が。
「上がお留守よ!セイレーズさん!」
いつのまにか俺の頭上を飛び越えるセシル・・、
そのチャイナドレスでそんなことやったら目の毒です
「ほぅ!!良い手だが・・しかし!」
脳天目掛けて打ちこむ鉄扇を細身のレイピアではじくセイレーズ。
そのまま身体をひねり俺に蹴りをかまし牽制する!
はじかれたセシルはよろめきながらも着地、俺も蹴りを避けて距離をとる・・・
こいつは・・、マジでやらないときついかぁ?
「合わせろや!!セシル!!」
「わかったわよ!!」
今度は二人同時に攻める・・!
「ふんっ、結果は同じだぞ?」
余裕面(見えないけど)のセイレーズ
「おらぁ!!」
中段の蹴りを出す・・・が!
「!!?」
軌道を読ませておいて下段蹴りに変える、膝を軸にしたらこういうことも可能!
意表がつけたようで今度は避けれないようだ!
「むぅ!!」
ガードするもよろめくセイレーズ、当たってしまえばこっちのもん!!
そこへセシルが合わせて攻撃!
「おんどりゃぁぁ!!」
男みたいな掛け声で鉄扇を突き上げる、
セイレーズは辛うじて避けたが帽子に当たってしまい
黒い羽根つき帽は宙へ舞った・・・
その顔は・・・・・

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