終話  「結ばれる狐人達」



「さて・・、いくらスクルト君とツェーラの身を案じていたとしても命令違反には違いない。

訓告処分とするが・・異論はあるかな?」



「いえ・・全ては自分の判断です。騎士にあるまじき行為である事も重々承知しています・・」


「わかった・・、とりあえずは始末書の作成でもしておいてくれ・・」


・・・あ〜!もう!


「皆いるんだから堅苦しいの無しにしようぜ!?」

一夜明けての団長室、事が収まった後に全員揃って事の結末の報告のはずがいきなりスクイードの命令違反についてになった

お堅い事しよって・・ったく・・。

参加メンバーは俺やフィート、スクイードとタイムにアンジェリカ、そして白狐三人・・

因みに、スクイードの登場とラベンティーニが何者かに殺害された事を除いては予定通り、

拉致された獣人女性は全員無事に介抱されて館はフィート君得意の破壊行為によりその地区の一角から姿を消した。

まぁこれでもかってぐらい綺麗さっぱり・・

その悲惨な事故により騎士団は異常を駆けつけたってことになっている。

まぁラベンティーニが所持していた鞄にゃ人身売買のリストなんかも見つかったから

異常を察知した出動から人身売買操作へと移ったんだけどな。

因みに本来の持ち主である領主は自分の所有物である館が倒壊したというのに様子も見に来ないで自室に篭ったようだ。

ショックだったというよりも何かを恐れている感じもしたとの事・・

それが人身売買に関わっていたのか別に理由があるのか・・今の状態じゃわからないな


「命令違反というのはお前が思っている以上に重大な事だ・・だが、今回はそのためにスクルト達も助かった。このくらいにしておこうか」


静かに微笑むタイム、団長として広い技量を見せ付ける、それに対しスクイードは無言で一礼するのだった

「それよりもフィート、ラベンティーニが殺害された事とあのファラもどきについて教えてくれよ・・」

シトゥラと合流した時にその事を聞いた・・、まぁ俺もアルマティに行った事があるんだがレイアードの連中についてはこいつの方が詳しい

「わかりました・・まぁ殺害された経緯からして口封じにあったと言う事です。それでも・・余り深い情報でもなかったようですけどね。

ともあれ・・ラベンティーニはとある裏マーケットでレイアードが開発したと思われる戦闘ホムンクルス「MV(ムーヴァ)」を購入し護衛につけながら

悪事に手を染めていたようです、それに領主が関わっているかどうかは・・書類にも記されていないので不明ですがね」

「ムーヴァ?」

「戦闘用に造られた生命体・・ですね、『マリオネット・ヴァルキリー』略してムーヴァです。

レイアードの一件で一度だけその存在が確認されていますが戦ってみるのは初めてです。

どうやらレイアードは実戦データの収集か資金集めか・・何らかの目的あってMVの売買をしているようですね。

それだけじゃない・・。スクルト君達が遭遇したタフな合成獣・・あれはキメラウェポンの一種ですね」

・・あのトンデモ生物の親類か・・

「レイアードに対しての裏は取れているのか?」

「それが全然、ラベンティーニもレイアードに関する事は何一つ残してませんでした。まぁ・・足がつく行為をしては身に危険が及ぶと思っていたのでしょう

・・・現に殺されましたし」

「だけど、そうなると手の内用は無いわね・・」

軽く唸るアンジェリカさん、まぁ裏組織なんて簡単に足をつかせてくれないようですしね・・

「ともあれ、今回の一件はリー先生達に報告はしますよ・・ですが・・これが氷山の一角と言う事もありえます。

騎士団の皆さんも気を付けるに越した事はないですね

そんな訳でわからない事に気を使っても仕方ないですのでこれで終わりにしましょう」

・・フィートの言う通りだな。

だが・・ファラもどき・・ムーヴァか・・

この事・・クラークさんに伝えるべきだろうか・・?

・・・・・・、いや、やめておこう・・。

ファラとの別離は済んでいるはずだ、それに今はキルケやクローディアがいる。

だが・・ムーヴァの存在が増えてきたのなら・・

「・・クロムウェル・・?」

「・・・ん・・?どした?」

凛々しいながらも少し心配そうな視線を投げかけているタイム・・・

「あ・・いや、何やら顰めっ面になっていたから・・な」

「ははは・・まっ、思うところがあるんだよ。それよりも!スクルト・・お手柄だなぁ♪」

わからん事で悩んでも仕方ない、今回の件でうまく行った事に気持ちを切り替えよう



「いえ・・結局はスクイードさんの手助けがなければやられてました・・未熟もいいところです」



「ふっ、だがそれまで持たせた事には違いない。お前が一人前になった証拠だ」

静かに微笑みながらスクルトの頭を撫でるシトゥラ、こいつもスクルトを認めているからこそ放っておいたんだろうな

「あ、あの・・皆さん、私の不注意でご迷惑をかけまして・・申し訳ありません・・」

「ああっ、いいんだよ、ツェーラ。それが騎士の仕事だものな。それよりも・・ごたごたが合ったんだがそろそろ結論だそうや。

スクルト・・ツェーラの事は聞いただろう?」

その瞬間に団長室内の空気が凍りつく・・ツェーラ自身もその事については知らなかったようだ

「・・わかりました、決闘でスクイードさんに負けて・・ツェーラを助けるためにあの館に突入して・・意志は固まりました」

結論出たか・・うむ、それでいい・・

「・・それで・・結論は・・?」

「はい・・、シトゥラ副隊長には僕よりもスクイードさんの方がお似合いです。

それに、この一件で・・大切な人が直ぐそこにいた事にようやく気がつきました・・」

「スクルト・・」

目を見開くツェーラ。とどのつまり・・

「・・ツェーラ、僕の・・子供を産んで欲しい・・」

「・・わ・・わかったわよ・・。私でよければ・・」

モジモジしながらも強がり、了承する。

これで一番良い形に治まったか

「ふっ、お似合いの組み合わせだ・・。よかったな」

「副隊長・・ありがとうございます!」

顔に朱を乗せながらも嬉しそうに礼をするツェーラ、雨降って地固まる・・だな。

結果的にあのラベンティーニがいらん事しよったおかげになるか・・、まっ、何があるかわからんもんよ

「ふふふ・・、若いわねぇ・・妬いちゃうわ?」

「おやおやアンジェリカさん、妬いた処でパートナーがいなければヒガミなだけですよ?」

「ほん・・っと、良い性格しているわね・・フィート君・・」

「いえいえ、お互い様です♪」

ほんと・・犬猿の仲・・だな、同じ風使いなのに・・

「ここで竜巻ぶっ放つなよ・・。とにかく、これで一件落着だ。スクルト、ツェーラとの子作り・・がんばれよ?」

「あ・・それなんですが・・・」

・・うん?まだ何かあるのか?

「シトゥラ副隊長・・」

ツェーラまで何やら気まずそうだ・・、シトゥラも首をかしげてら・・

「「子供って・・どうやって作るんですか?」」


・・・・・・・・・・な・・・・・

「・・お前ら・・、そんな事も知らないで子供作って欲しいだの孕ませてくれだの言っていたのかよ・・・?」

ここにいる全員が固まっているよ・・

「お恥ずかしい話ですが・・」

「ふむ・・、白狐の性交知識は成人の儀を終えた後に教えてもらうのが慣習だ・・。

スクルトの場合はそのまま私に会いに来たから教わらなかったのだろう

ツェーラは確か拒絶していたのだったな」

「へぇ・・、そんなのできるんだ?」

「子作りの知識を得る事をは女戦士にとっては子を孕む意志がある事を伝えるものだからな・・」

色んな考えがあるもんだぜ・・まったく・・

「・・コホン、では・・シトゥラ、どうするつもりだ・・?」

少し気まずいのかタイムが答えを促している、スクイードやタイムに取ってはまっ昼間からこれだけの人数で性の話をするのは恥ずかしい事この上ないらしい

「ふむ・・知らないのであるならば教えてやらねばな・・スクイード、いいか?」

「え・・?シトゥラ・・いいって何が・・?」

「スクルトとツェーラに交わりを教える・・相手をしてくれ」

「え・・・えええええええええええええええええ!?」

・・つまり、スクルトとツェーラがジロジロ見られている状態で交わるのか・・

うわぁ・・嫌だなぁ・・

「よっ、よかったな・・スクイード。二人のために文字通り一肌脱いでやれよ・・」

「馬鹿な事言うな!シトゥラ!残念だけどそれはダメだ!」

「む・・私とでは嫌なのか?」

「そうじゃない!シトゥラと交わりたいけど他人に覗かれている状態なのは恥ずかしいんだよ!」

「ふむぅ・・そういうものなのか・・」

何気に驚いているシトゥラ・・これも一つのカルチャーショックですね・・

「っうか、白狐だとそういう性の教え方しているのかよ?」

「これが普通だ。ふむ・・そうなると困ったな・・クロムウェル、手伝ってくれないか?」

「いっ!?」「・・むっ・・」

白羽の矢が俺のところに!?それに対しタイムがすでに青筋立てている

・・まずい・・一気に不利な状況だ・・

「先輩〜♪よかったじゃないですかぁ♪」

「フィート!手前!・・シトゥラ、俺にはタイムがいるんだ・・悪いがそれはできない・・」

「・・ふむ・・一度やれば後は気にしないと思ったのだがな」


「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ヒミツニ・・・ヒミツニスルッテイッタジャナイ・・・


「・・・シトゥラ・・それはどういう事なのか・・詳しく聞かせてくれないか・・?」

極力穏やかそうな口調のタイムさん

・・だ・・だがその内なる修羅はすでに怒火に燃えている

「ん・・?クロムウェルならばすでに性行動を経験済みだしそうだと細かい事など気にしないと思っただけなのだが・・」

「・・そうか・・」

よ・・よし・・シトゥラと俺との関係というわけじゃなくて俺自身の性格での発言か・・

それなら追求はされない・・

九死一生だぜ・・

「とにかくだめだ・・だめなんだよ、なっ?」

これ以上ボロがでないようにしないと・・、あのファラもどき相手にするよりも冷たい汗が出てしまう・・

「ふむ・・しかしそうなると困ったな・・里まで我慢するか?」

「そ・・それは・・」「私も・・」

・・つまり二人はすでにたぎっている訳ですな

っうか本能の赴くままにすればいいと思うんだけどなぁ

「・・それならば・・私の出番のようね・・。スクルト、ツェーラ・・ついていらっしゃい・・

良い教材があるわ?」

おお・・インモラル教官アンジェリカ先生!

「もしかして・・シトゥラとアンジェリカで!?」

「何を言っているのよ・・、まぁ何をするかは来てのお楽しみ・・さぁ・・いくわよ?」

「「は・・はぁ・・」」

アンジェリカの妖艶な空気に圧されながらも二人は素直に従いついていった

「・・よかったのか?変態・・?」

「まぁ・・危害は加えないだろう・・」

たぶん・・だけど・・

「さて、それじゃ僕はそろそろお暇しますね。スクルトさん達を見ていたら僕も人肌寂しくなってきましたよ・・」

「おう・・。お前もエネに子供産んでもらったら?」

「ははは・・親になる覚悟は僕にはまだできてませんよ。それでは失礼・・」

礼儀正しく一礼して団長室を退室するフィート。

功労者な割には報酬を要求しないのがこいつらしいところ・・まぁ気分で参加したってところも強いんだろうがな

ともあれ・・団長室には俺とタイム、スクイードとシトゥラだけになった

因みにタイムさんが何故か僕に疑惑の眼差しを向けている・・

早くフォローをしないとな、小火が広がってからでは・・

「ま・・これにて一件落着だ。スクイードも丸く収まったわけだな」

「あ・・ああ、シトゥラ・・それで・・話があるんだ・・」

「む?どうした・・スクイード?」

「スクルト君の一件で僕も・・決意がついた・・。

シトゥラ・・僕の子供を産んでくれ!」

お・・おおお!!!

スクイード!?お前やっぱり一撃必殺指向だぜ!

「私に仔を・・?悪いがそれはできない」


・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・

「シ・・トゥラ・・」

まずい!スクイードの生命反応が急激に低下している!?

おまけに体の一部が黄金の霧に還っていっている!

「おいおい!シトゥラ・・スクイードの気持ちだってわかっているだろう?」

「うむ・・だが私とスクイードで子供は産まれないんだ。他種族との仔ができぬように呪を受けている以上いくら交わっても無理だ」

・・あ・・ああ・・、本人もツェーラも言っていたよな・・

「じゃ!じゃあ!その呪を解いてもらったら僕たちは・・!」

「うむ、そうなればスクイードの仔を産める。私もスクイードならば孕んでもいいと思っている」

つまりは、白狐の考えなりにスクイードを想っているわけか・・

恋人、夫婦とか俺達の物差しじゃわからないか

「それだったら今すぐ呪を・・」

「二人してすぐルザリアを離れる事はできないだろう。

それに・・呪を解き他族との仔を産むとなればスクイードが一族に戦士として認められなければならない」

「ツェーラも言っていたよ・・シトゥラは男戦士から人気があるから・・たぶん白狐戦士全員に勝つぐらいでなければいけないって・・」

「そん・・な・・じゃあ・・シトゥラよりも強い奴とかにも・・」

「そうだな、今白狐を束ねている男にも勝たねば・・長老も納得しないだろう。それでよければ・・私は構わない」

「はは・・・ははははは・・・」

その場にヘタレこむスクイード、

心の中では辛苦のフルマラソンがようやく終わろうとした瞬間に

後それを数周しなければならないと突きつけられたぐらいの衝撃を受けているのだろう

「ま・・まぁ、シトゥラはスクイードを認めてくれたんだ。後はお前の努力次第だ・・」

「・・・・・はぁ・・」

がっくり肩をおろしている・・、身内からも白狐からも阻害を受ける・・

お前・・漢だよ・・

「・・ショックを受けているようだ。シトゥラ・・慰めてやんなよ?こいつお前と結ばれるために死力を尽くしたんだから・・」

「・・そうだな、スクイード・・行こう」

ショックで茫然自失なスクイードを抱き上げゆっくりと出て行く

奇妙なカップルと言えども互いが互いを想うって事には変わりはないようだ

「まぁ何であれ、丸く収まった訳だな・・」

「・・クロ・・シトゥラと何かあったの?」

う゛・・二人きりになった途端に・・

「誘惑されているけど過ちは犯していないよ」

「・・本当?」

ある種本当・・

「野暮な真似しないよ・・(俺からは)」

「・・わかったわ。とりあえず許してあげる♪」

「やれやれ・・とりあえずかよ・・。ともあれ・・タイムは俺の仔・・欲しい?」

「馬鹿♪」

「それじゃ・・とりあえず行為だけで満足しましょうか(ハァハァ)」

スクルト達を見ていたら俺までムラムラしてきたぜ・・!

「も・・もう!仕事中なの!」

そう言いつつも拒絶はしない、これが俺達の愛し方だ

まぁ、誰にも迷惑かけていないから大丈夫♪



・・・・・・・・



数日後

アンジェリカが何を二人に教えたのかはわからないんだがあれから小一時間後、

講義室から股間をギンギンに膨らませたスクルトとズボンがこれでもかってぐらいビショビショになっているツェーラが出てきた。

二人とも茫然自失状態・・それでも何故か俺の顔を見るなり猛烈に謝りながら去って行った

何を教えたのか謎なんだがアンジェリカは不敵に笑うだけで内容は教えてくれなかった

まぁそのために仔作りには問題はないという事で今日までアンジェリカの私室を借りて二人だけの時間がまったりと流れたわけ

そして今日晴れて里に戻る事になった・・



「それでは・・お世話になりました!」


「ああ・・達者でな・・っうか・・」

出迎えに来た面々全員驚くはツェーラの腹・・。ポッコリ膨らんでいるのがよくわかる・・

できちゃった?

「ふ・・、白狐族では行為の後盛れ出ないように厳重に栓をするのだ。精力旺盛な男の精を封じ込められた状態だ・・このくらい膨らむ」

「・・恥ずかしいです・・」

シトゥラの補足にツェーラが照れる・・、まぁ・・双方発情期を押さえ込んできた分一気に爆発したんだな・・

「元気な子を産むんだよ」

ツェーラを励ますスクイード、こいつとタイムは仕事中なので当然制服姿・・

因みにスクイード君、シトゥラの慰めあって見事に立ち直り一心不乱に仕事に励んでいる

こうなっては何が何でも白狐族に認めてもらってシトゥラを独占する・・っという覚悟の表れだな。

そうだ・・それでこそソガイ オブ ソガイだ

阻害が貴様を成長させる、阻害がなければ貴様は凡人のままだ・・

「はい、スクイードさんも・・がんばってくださいね。私達の方からも長老には声をかけておきますので」

「ありがとう・・」

「副隊長も・・報告する事はありますか?」

「ふむ・・そうだな、スクイードの件以外はお前達がここで起こった事を伝えるぐらいでいいだろう。それだけで色々と汲み取れる」

シトゥラもスクイードの件についてはやや積極的・・なんだが・・

奇妙な関係がさらに奇妙になったな

「色々あったが無事に収まってよかった・・。また機会があるならばルザリアに来てくれ・・君達ならば歓迎しよう」

「タ・・タイムさん、ありがとうございます!」

何故かタイムと俺に対しては態度がギクシャクしているんだよな・・・、ほんと・・アンジェリカさん何したんだ・・?

「ま・・道中気をつけなよ。最も・・お前が守るから安心だろうけどな」

「はい!皆さんお世話になりました!では!」

幸せそうに礼をして仲良く手をつなぎながら街道を歩き出すスクルトとツェーラ

夫婦なんて概念ないんだろうけど・・ほんと、夫婦みたいだな

「早く同じスクイードも同じ光景になれるように頑張らないとなぁ・・」

「う゛・・わかっている・・わかっているよ!」

「焦るな・・スクイードならやれる・・。まぁ他族の戦士を認めたのはクロムウェル以外はいない・・

つまりはクロムウェルと同程度強くなれば・・」

そりゃ夢のまた夢だ♪

「ぐ・・だけど・・諦めない!周りからどう思われようと・・僕はシトゥラと結ばれてみせる!!」

「その意気だ。ともあれ・・今はこれで我慢してくれ・・」

そう言いおもむろにスクイードの手を握るシトゥラ

「シトゥラ・・!?」

「スクルト達みたいだろう?さぁ・・仕事に戻るぞ?」

「え!?あ・・シトゥラ!このままで帰るのか!?ちょ・・ちょっと・・!」

流されながらも結ばれた手を離さずついていくスクイード

どうあれ、シトゥラ先導になりそうだなぁ

「あっちはあっちで大変そうだな・・」

「そうね・・、まぁそれを励みにがんばってくれるなら・・」

「動機は不謹慎だけどな♪」

「ふふ・・そうね・・」

「でっ、俺達はまだいいのか?子供・・」

この間は答えを聞きそびれたんだが・・

「まだ早いわよ、私にはやらないといけない事があるんだから♪」

「そうだな・・それまでできない事を祈っていますか」

「出しすぎないでね・・?」

善処します♪まぁ・・俺も親になる覚悟なんてまだできていないんだけどな・・

ともあれ・・男と女の関係というのは複雑なもんだ・・


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