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第四話 「街で一休みですか?」


・・翌日・・
朝っぱらから祈祷しだす3人に口調を合わしながらも適度に用意を片付けて出発した
・・っうか俺もシトゥラもそっち関係は何も知らないんだから教えておけよ・・
熱心に祈るふりをして口パクしたけど正直何の事だか全くわからんかった
「・・祈祷と言うのも難しいもんだな・・」
「・・そうだな・・」
朝の新鮮な空気の中草原を走る馬車・・まぁ気持ちいいんだけど・・
「何を気にしているんだ・・?」
「あ〜、今朝はすまん」
添い寝して暖めあったために朝まで一緒だった・・しかし俺も男、朝になると生理現象が起こるわけで
それが何故かピンポイントでシトゥラの股に挟む状態になっていたんだ
おまけに、寝ぼけていてタイムと勘違いして胸揉んじゃったから・・
「ふふっ、タイムと間違えたんだろう?」
「わかっていただけると非常にありがたいです・・」
「まぁ・・勃起していたのは解せないがな・・、私に欲情したのか?」
「男の生理反応です!」
「わかっている・・冗談だ」
にやけるシトゥラ・・全く、こいつのは冗談なんだか素なんだか全くわからん!
「それよりも・・ここらの近くの都市だと・・草原都市ガジが一番近いか」
確かフィン草原都市群でも比較的小さい街・・しかしルザリアとの貿易の中間点として利用されているから
活気はあるところだ
「そうなのか・・?」
「っうかシトゥラ、お前確か以前スクイードと一緒にここらの武者修行に出たんじゃなかったのか?」
「ん・・?そうだが、一度も街には行っていないのでな。ルートもスクイード任せだったから全くわからん」
・・そういうのは苦手そうだしなぁ・・
「なるほど・・、じゃあ進路は俺が決めていいわけだな」
他に道知らないみたいだし・・
「ん・・・、任せる」
「ありがとよ・・、それで必要な物品は〜・・毛布と食料・・、何だかエイリークさんも我慢していたみたいだから生物も買っておいたほうがいいか?」
乾物を戻して食材にするとかは徳の高い人間にはどうも苦手なようだな
昨日も仕切りに感心して恐る恐る食べていたし

「・・あ・・あの、別に私は構いませんが・・」

おおっ、態々馬車の扉を開けて声をかけてきたよ・・
「エイリーク様!走行中に扉を開けてはいけません!」
「・・す・・すみません・・」
・・アグリアス、過保護だぜ・・
「まぁ乾物の食事も連続したら飽きるからな、どっちにしても生物は買っておくよ」
”・・ありがとうございます”
・・確かに馬車内まではっきりと聞こえるみたいだ
「他は何だ?水ぐらい?」
「そうだな・・、ここいらの地図も買っておいたほうがいいかもしれん」
「あ・・そうだな、俺が持っている奴だけだと他の皆がわからんか・・んじゃ人数分買っておくか」
「・・伝書屋があるならばタイムに手紙を書いたらどうだ?」
ニヤリと嫌な笑みを浮かべて・・シトゥラも茶化すのが好きだな・・
「まだルザリアからそんなに離れていないっての!・・もう少ししたら書くよ・・」
「ふふふっ、結局は書くか・・」
「だってあんまり放っておくと目の下にクマできたりしているんだぜ?」
「あれは『浮気』というものを心配しているのだろう?日ごろ憎まれ口を叩いている分他の女に盗られるんじゃないか・・っとな」
だったら羽ペンとか飛ばすなよ・・、まぁそれができないから心配しているんだろうけどさ
「・・不器用だからな」
「お前もな」
・・確かにな・・
「否定はできません・・、だけどもうフィン草原都市群に入った事だし・・そろそろ警戒したほうがいいか」
「そうだな、お前は戦闘には参加できないだろうし・・」
・・そう、神殿騎士として同行しているうえにボコり禁止〜。騎士らしく騎士剣で戦わないと不自然・・っと
俺、剣に対しては素人だもんなぁ・・
「そういやお前・・重たいのを下げていないよな?」
「双剣が私のスタイルだからな。それに合わせたショートソード級の騎士剣を発注してもらった」
「ええっ!不公平だ!俺にも・・」
「お前のスタイルに合う物なんてないだろう?まぁ何かあったら私に任せておけ」
ふっ・・っと微笑むシトゥラ。確かに神殿騎士がグローブなんてつけているのもおかしいし寧ろそりゃモンクだな
・・はぁ、立つ瀬ないぜ・・

・・・・・・・・

朝から馬車を走らせ草原の中を走る事数時間
もう周りは膝ほどの草が生い茂る大地の真っ只中だ。ここまでくるともう丘みたいなものはなく人工物と思われる
巨大な岩を積み重ねた物ぐらいだ
・・古代文明の残骸かなんかなんだろうな
まぁそういうわけだから位置を確認するのは太陽などで・・他には何もないのでシトゥラと話をしつつ
草原都市ガジに到着をした
ガジ・・まぁ大規模な都市だと城壁なんかもあんだけどここはもっと小規模
・・どちらかといえばバザールに近い・・かな?
ルザリアの表通りみたいに布を敷き商品を並べた露天が並んでいる
石製の建物もあるんだがここらは主に宿、酒場、それに魔物を退ける傭兵達のギルドぐらいだな
じゃあ露天商達はって?
ほとんどがフィン草原都市群の遊牧民だから夕暮れが近づくと馬で集落まで帰るのが普通なんだよ
泊りがけの場合は野宿、多少金があるなら宿を取るってわけだ
だから露天商の店には馬がすぐそばに繋がれているんだ

「さぁて!活気があるところにゃ久々だ!存分に買い物と行くか!」
ガジなどの草原都市には馬車なんかでの客が多い
だが馬車をそこらへんに放っておくとすぐに馬が盗まれる・・この大地では馬は必需品だからな
だからそうした場合には酒場の敷地で預かってくれる・・無論有料、・・それで立派なビジネスとして成り立っているわけさ
「おい、遊びにきたんじゃないんだ・・さっさと済ませるぞ」
アグリアス・・お前らの用意の悪さで来ているんだろうが・・
「ま〜ま〜、せっかくなんだし楽しもうよ〜♪あっ!エイリーク様!あれ可愛いよ!!」
「・・本当ですねぇ。」
露店のアクセサリーに興味深々な二人・・柔軟性のあるこった
まぁアクセサリーといってもここいらでは珍しい宗教道具のロザリオなんだけど・・
「なんなら買っておいたらどうだ?記念に・・」
「うう〜ん、でも私達って必要経費以外にお金って持っていないの〜」
「・・ええっ?そうなのか?」
「・・神殿騎士ならば当然だ。遊びできているんじゃないんだ」
・・・・まぁ禁欲と考えればそれも一つの方法かもしれないが・・
「っうか、それだったらこれから買う食糧とはの費用は・・?」
「そういえば・・・もつの?アグ?」
「・・・ギリギリ何とかなる・・」
予想外の出費にゃ辛いわけね
「やれやれ、そんな金なら大事に取っておけよ・・ここは俺が出しておく」
「ええっ!?いいの〜?」
「いいも何も俺とシトゥラはそうした非常用の出費も考えて金を持ってきているんだ。ここは持っている奴が出していればいいんだよ
ほれっ!」
レスティーナに銅貨を一枚放り投げる・・
「ええっ!?これ・・?」
「お小遣い♪好きなものを買いなさい♪」
これって足長おじさん?・・まぁいいや、ついでだ
「あの・・クロムウェルさん・・こういうのは・・」
「いいんだよ、スケジュールになかった事もこうして楽しめば悪いもんじゃないだろう?」
「・・ふふっ、まぁお前はそれが行き過ぎて怒られるのだがな」
シトゥラ〜
「反論できん!」
「・・ありがとう、クロムウェル♪」
「ありがとうございます」
「おう、ついでに日持ちするお菓子でも買っておけよ。食料は別のところか・・、俺とシトゥラで買ってくるよ。
アグリアスは二人を見ておいてくれ・・一応は傭兵さんが治安を守っているが万全とまではいかないからな」
「そのくらい心得ている・・予定よりも遅れているんだ。手短に済ませろよ」
「へいへい・・、そんじゃあ行くぜシトゥラ」
「ああ・・」
露店の商品を楽しんでいる二人と仏頂面で周囲を見ているアグリアス・・まぁ服装が服装だけにかなり目立つが・・
手を出す馬鹿もそうそういないだろう

・・・・・・・・・

食料品は大抵まとまって箇所で売っている、それはどこも一緒でここも水や食料などが通りに置かれた
因みにこうした都市では日持ちする食材を多く取り扱っている
まぁそれだけでは味気ないということで米なんかも買った
・・ここいらじゃあまり食べられないんだが俺はよく食べる。まぁクラークさんや姉御の影響だ
炊いていない米ってのは一応生だけど工夫すれば結構持つからな
「まぁこんなもんか、重くないか?シトゥラ」
俺は飲料水を入れた水瓶を二つ・・紐でくくって担いでいる
シトゥラは食料品を持ってくれているんだが流石に水瓶よりもかさばっている
「ん・・?軽いもんだ」
「・・流石は白狐族の戦士だな・・」
「ふ・・、だがあの三人と別行動を取っていていいのか?」
「まぁ・・アグリアスの腕はそれなりにあるからな。街中で敵さんが目立って動く事はないだろうし・・寧ろ、街を出た後・・だな」
「・・なるほどな・・。」
目立つ姿をしているだけにエイリークの命を狙う連中がここにいるとしたらもう目はつけてあるだろう
「しかし・・財布が・・」
結構な出費になったもんだぜ・・、最近はあんまり出費がなかったんだけど、今月痛いな・・
「ふふっ、まぁ男を立たせるには必要な費用だろう?」
「別にんなもん狙っちゃいないさ、後味悪いのが嫌なだけ」
「そうか?」
「・・なんだよ?疑いの眼差しを投げて・・」
「ふっ・・」
笑うだけのシトゥラさん、全く・・イヤンな展開を期待しとるのですか?
まぁいいや・・買うもん買ったんだしさっさと戻ろう・・

「あっ!シトゥラさん!!」

・・へっ?
「・・ん?私か?」
急にシトゥラを呼ぶ声・・、こいつ、そんなに顔が広かった?
「お久しぶりです!」
元気良くシトゥラに近づくは少女剣士?まだ成人したての女性で額にバンダナをつけている
遊牧民の服装をしており中々活発そうなんだが・・腰に下げている剣・・確かルザリア騎士団の正式採用サーベルじゃ・・
「ナンサか!久しぶりだな・・」
「ええっ!ご無沙汰しております!」
元気良く応えるナンサと呼ばれた女性・・どういう関係だ?・・全くわからん・・
「どうした?ここで商売か?」
「まぁそんなところです。今では傭兵としてガジの守りを担っています!・・スクイードさんは元気ですか?」
・・、スクイードとも知り合いか
「ん・・、元気だ。相変わらず色々と空回りをしているがな」
「あの人らしいですね♪」
「・・・・・・、そっか!確か以前武者修行に行った時に出会った草原の剣士か!」
「・・おっと、クロムウェルの事を忘れていたな。その通りだ・・彼女は以前出会ったファク族の戦士だ」
「ナンサです!クロムウェル・・ってことはあのクロムウェルさんですね!!」
いきなり俺の手を握って感激しているが・・「あの」って何だよ?
「・・差し支えない程度に君の知っている事を教えてくれないかい?」
「ええっ!ルザリアを代表する変態で泣かせた女や孕ませた女は数知れず♪挙句の果てには女団長さんまで手をかけてイングリモングリ・・」
「まってぇぇぇい!俺はそこまで道を外してなぁい!」
「・・違うのですか?」
「・・まぁ広い意味では合っている」
・・シトゥラ、その解釈は広すぎる
「スクイードだな・・・いいだろう、・・全裸でルザリアの広場に吊るしてくれる・・」
そんでもってクロムウェル様特製の芸術的ボディペイントで二度と昼間表に出れない身にしてくれようぞ!!
「クロムウェル、黒い気をだすな」
「あは・・あはははははは!!スクイード!覚悟!」
いざ!ルザリアァァァァ!!!

バキ!

「・・すまねぇ・・」
「で・・で、どうしたんです?また修行の旅ですか?」
サラっと話題を変えやがった・・、ナンサとやら・・相当逆境になれているな
「うむっ、まぁ今回は仕事だ」
「仕事・・ですかぁ。何かお手伝いできますか?」
「・・確か、ナンサはここで傭兵家業をしているんだよな」
「え・・ええ、まぁここだけじゃなくて草原都市のあちこちに交代で配備してますけど・・」
驚いたな・・草原都市にそんなネットワークがあったなんて・・
まぁ国みたいな呼ばれ方をするだけあってそのくらいはあってもおかしくないか
「そっか、じゃあまずは俺達の仕事を言うな」

・・・・・・
・・・・・・

適当に成り行きを言う、シトゥラの知り合いならば問題もないだろう
「なるほど、護衛にしては随分面倒ですね」
「・・だろ?それでだ、草原都市群で暴れている盗賊団やら魔物やらっているか?」
・・もしかしたらそいつらを金で雇ったかもしれないからな
「野党等はまだかなりいます。魔物も・・そうですね。ジャッカルなどもいますが・・あっ・・」
「どうした・・?」
「最近、オークなどの魔物を手懐けている盗賊団が草原に現れたと封書で警戒を促してました」
・・オーク、まぁ豚の化け物だ。腕力がかなりあり人間の武器を扱うだけの知能もある
まぁその分人間を見下している種なんだけどな
それを手懐ける・・かなり優れた魔獣使いってわけか
「大概悪さする盗賊団ってのは切り札としてキメラ云々を育てているもんだが・・オークとなると話が変わるな」
「私は実際相手をしたことないんですが・・そんなに厄介なのですか?」
「まぁな、キメラなんてものは手当たり次第暴れるだけだがオークは武器を持ち編隊もできる。馬鹿みたいな腕力でコンビネーションを組まれたら厄介だ」
「・・ほぅ、難儀な敵もいるものだ・・」
シトゥラも闘ったことないようだな
「一番難儀なのがオークは人間の女が大好きってところだ。下手な人間の攻めよりもエグイらしいし妊娠もするらしい
お前も気をつけろよ」
「・・う・・わ・・わかりました」
さぶいぼ出しておじけるナンサ・・まぁ女性戦士にとっちゃ一番屈辱的だろうからな
「一応は注意しておかなければならないか・・さて、そろそろ戻らないとアグリアスがうるさいぞ?」
「あ・・ああ・・そうだな」
その光景が容易に想像できるのが・・ねぇ
「仕事に戻るのですか・・シトゥラさん、また今度ゆっくり会いましょう!」
「ああっ、いずれスクイードで一緒に会いにこよう。がんばれよ・・」
二コリと笑い握手する二人・・まぁ仲が良いもんだ
何か深い関係なのかもな
「よし、そんじゃ戻るか」
手を振るナンサに軽く返しながら俺達は三人と合流するために再び街中を歩き出した

・・・・・・・・

「あっ!いたいた!遅いよクロムウェル!!」
馬車まで戻るとすでに三人は用意を済ませて待っていた。エイリークとレスティーナは普通なんだけど
アグリアスはもうカンカンに怒っている
言いたい事はわかっている、『神殿騎士たるものが時間を守れんとは何事か!』・・だ
「悪い悪い、少々手間取ってな。こんだけあったら持つだろう?」
「・・本当、お手数かけまして・・」
ペコリと頭を下げるエイリーク、ほんと・・アグリアスとの差って何よ?同じ宗教関係者なのに・・
「ふっ構わないさ・・。確か馬車の後部に荷物入れがあったな・・そこに積み込むぞ」
さっさと積載するシトゥラ、俺の水瓶も持ってくれたよ
効率を重視しているからな、シトゥラは・・
「ね〜!ね〜!クロムウェル!見て見て!」
「ああん?」
自慢するようにレスティーナは首に下げたロザリオを見せる、確か・・翡翠って珍しい宝石が中心にあるロザリオ。
銀一色なロザリオにしては何か新鮮な雰囲気だな
「これ買っちゃった!綺麗でしょ!」
「んん〜、高かったんじゃないのか?」
「ところが!結構安かったの!!エイリーク様とお揃いなんだよ!いいでしょ♪」
・・おおっ、確かにエイリークの胸にも同じ物が・・
「女性同士のペアルックって・・うらやましいもんか?」
「そうじゃないよ〜!!司祭様と同じ祭具なんだよ!すごい名誉じゃない!!」
・・そういうことな、俺には全く理解できん・・
「まぁ・・名誉なんだな。ともかく出発しようか・・トイレは皆済ませたか?」
「ふん、セクハラか?」
ほんとに突っかかってくるな・・
「道案内としては当然の気遣いだ・・っうか草原にトイレなんてないから覚悟しておくように!」
その言葉にエイリークが仰天する・・ったく、都会育ちにはこうした旅は無理なんじゃないかな
ともあれ、準備を終え草原都市ガジを後にし進路は北へ・・
そろそろ何かありそうだ・・


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