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終話  「結果オーライですか?」


それから俺は再び馬を操りルザリアへと帰還した
まぁ夜営などでは仕方ないが極力三人への接触は避けた・・シトゥラだとそうでもないのだが
何故か俺と会話をしていると三人は違和感を覚えるようだ
なんでかな?
陵辱された記憶からして男性と接触したら何か反応するのかもしれないな
記憶が戻ってしまったらそれはそれで仕方ないんだが・・できれば思い出して欲しくはない
まぁ〜、大変な事になりそうだしな

「もうすぐルザリアだね〜」
「ん・・おおっ、そうだな」
俺から話かけずともレスティーナは話かけてくる・・ルザリア到着直前の今日も
俺の隣に座りたいと言い出し景色を楽しんでいるようだ
「どうしたの?クロムウェル、なんか元気ないよ?」
「俺がか?・・まぁ疲労が溜まっているんだよ」
「・・っとか何とか言って〜♪ほんとはタイム団長に早く会いたくてソワソワしているんじゃないの〜?」
「まぁそれもある・・」
「あれ・・100%それが理由だと思ったけど・・」
おいおい、俺はそこまでタイムにベタベタしてねぇ・・・・・・・してないよな?
「ば〜か、ルザリアに到着したらお前らともお別れだしな〜」
「・・そうだね、せっかくクロムウェルやシトゥラさんとも知り合えたのに・・ちょっと寂しいかな」
「神殿騎士の間にゃ俺達みたいな人間はそうはいないだろうからな」
「そだね、大抵アグみたいなのばかりだし」
・・うげっ・・量産型アグリアス!?
俺は・・絶対神殿騎士領には行かないぞ
「そう考えたらレスティーナもかなり変人だな・・」
「あ〜!!それってすっごく失礼!!」
「そんな活発な神殿騎士がいるかよ・・しかも神官だし」
「性分なんだもん!しょうがないじゃない!」
「まっ、それもそだけどな。・・まぁ向こうでもがんばれよ。ルザリア騎士団屋敷に着いたら後は形式的な挨拶やって
そのままお別れだからな。今のうちに別れの挨拶でもしておくか」
状況は予めタイムに通達していたからルザリアに到着して俺達と別れても馬車を操る操者は手配している
団長室で挨拶かわしてさようならって感じだな
「そんな事言わないでよ〜、なんか・・もう二度と会えないようじゃない・・」
「・・なんだ?俺とまた会いたいのか?」
「・・うん・・クロムウェルって良い人だからさ。友達になりたいんだ・・
だって神殿騎士の皆って仕事しか頭にないから」
・・・、今回の仕事以外での接触は正体がばれかねないが・・レスティーナの表情からして
何やら深刻そうだ。
まぁアグリアスみたいなのが大量発生しているんだから私生活なんてないのも同然だろうな
「・・わ〜った!ルザリアまでちょいと距離があるだろうが暇があるなら遊びに来いよ!・・アグリアスと一緒にな」
「・・えっ、アグリアスも・・?」
「なんだよ、アグリアスはお前の友達じゃないのか?」
「そうだけど・・クロムウェルは苦手じゃないの?」
「もう慣れたよ、まぁあいつが行く気があればだけどな♪」
「・・微妙・・」
だろうな!
「まっ、そういうこったな!ともあれ、予め手紙でもくれたらタイムと一緒に歓迎してやるよ」
「・・うん♪ありがとう!」
爽やかな笑みのレスティーナ・・これでよかったんだよな・・
「さて、テント群が見えてきた・・シトゥラ!俺達の荷物を纏めておいてくれよ!」
ようやく戻ってきたぜ。・・一応は任務達成
後味は・・良いとは言えないがな

・・・・・・
・・・・・・

「・・巡礼の旅、お疲れ様でした。」
無事到着し団長室にての社交辞令・・タイムは凛々しく迎えてくれて挨拶するのだが・・
クマが・・出てます
ま〜た眠れなかったのかよ・・これって俺中毒?
「いえ、わざわざありがとうございます。」
代表してエイリークがゆっくりと礼を述べる
「・・道中、何か問題はありませんでしたか?」
一瞬ギロリと俺の方を見たタイム・・疑ってんかい・・
「・・い、いえっ。ただ帰り道で風邪で数日倒れたぐらいです」
「そうですか・・他に問題がなくて幸いです」
「お心使い痛み入ります、タイム団長」
・・俺への警戒だってわかっていねぇ・・まぁエイリークらしいんだけど・・
「いえ・・今朝方神殿騎士団領より馬車の操者が到着しました。ここからの帰り道はその者がやってもらえるでしょう」
「何から何まで・・ありがとうございます・・」
「いえ・・これも我らが職務・・どうぞお心使い無く・・」
「恐れ入ります・・では、私達はそろそろお暇致します。・・クロムウェルさん・・」
「・・おえっ?」
ここで俺にふる?なんだ・・?
「・・その、助けていただいてありがとうございます。アグリアスとレスティーナの分もまとめて、私からお礼を言わせてもらいます」
深くゆっくりと頭を下げる・・普通ならアグリアスも止めるのにあいつまでも深く礼をしているよ・・
「あ・・ああ、風邪の件な。気にする事ないって・・」
「・・あ・・いえ・・。そうではなくて・・」
・・・・?
「・・エイリーク様・・」
「そうですね、風邪の一件です・・。貴方に神のご加護を・・」
深く礼をした次はお祈りかよ、ってかそれは三人とシトゥラがこの部屋を出たのと同時に始まる尋問に対しての加護デスカ?
「あ・・ありがとよ。三人とも達者で」
「はい・・では、失礼致します」
もう一度深く礼をして三人はゆっくりと団長室を後にした
・・・・
「記憶が・・戻っていたのかもな」
ずっと押し黙ったまま三人を見ていたシトゥラがそう呟く
「シトゥラ・・」
「あの態度、風邪の介抱しただけでするものとは思い難い」
「だけどあんな体験した記憶が甦ったんだぜ?平静を装えるか?」
「・・さぁな。ともあれ、お邪魔のようだ・・今日一杯は非番でいいか?タイム・・」
「え・・ああ・・それで構わない。明日一日も休みにしている・・長旅の疲れを癒してくれ」
何の話題かわからないタイム・・まぁ報告はしていないんだからそうなんだけど・・
「ふっ、では休ませてもらおう・・クロムウェル・・ゆっくりと・・な」
ニヤリと笑いながらシトゥラ退室、気を使っているのかよ
・・・・
「あ〜、ただいま。タイム」
「おかえりなさい・・クロ」
なんかやたらとジロジロ見てくるタイム・・だが浮気していないと何かで確認したかと思うと二コリと笑った
このチェックが怖い・・何でも見通せるんだから・・
「またクマが出ているぞ?ゆっくりと抱き合って寝不足解消しようか♪」
「うん・・でもその前に、さっきの話って・・何?」
・・・・
「・・ああっ、タイムには話しておかないとな。実は・・」
今回の旅、唯一の失敗をタイムに告げる・・それを聞くなりタイムの顔は青ざめる
「・・それで・・記憶が甦ったの?」
「何とも言えねぇ・・三人とっ捕まえて聞くわけにもいかないしな。」
「・・・」
「でも、もし記憶が戻っていてもあれだけ平常を保てるなら・・何とかなったんだと思うぜ」
「・・そう・・よね。でも黒幕は誰なのかは・・」
「まぁあんな状況だからな。とりあえずの襲撃は退けたし国内ならそう好き勝手にはできないだろうさ」
だからこそ他国巡礼の際に奇襲を目論んだんだ
「そう」
「すまねぇな・・俺がいながら・・」
「ううん・・クロはがんばったよ。仕方ないわ」
「ありがとよ、ハゲリバンにもそう伝えておいてくれ」
まぁ・・何か文句がきそうだけど・・仕方ない
「わかった・・クロ・・今日は私も非番にしてエイリーク様を迎えるだけに来ているの・・だから・・」
「わかっている。無事到着できた事を祝って一杯愛してやるよ」
「クロ・・♪」
ゆっくりと抱き合う俺とタイム・・後味は悪いが任務達成だ
タイムにはあんな想いをさせないようにしないと・・な


・・・・・・・

一ヵ月後
この一件は無事治まったかと思ったのだがその日タイムから意外な事を言われた
「・・先日三神教司祭のゲフ様が何者かに暗殺されたそうだ」
「・・ふ〜ん・・そう?」
あんまり興味わかねぇ・・
「ソファに寝転がって股間を掻かないの!犯人は白っぽい法衣を着た紫髪の青年だって・・」
!!
「何だって!それは・・」
「・・クロの報告にあったあの男と見て間違いないわ・・取り押さえようとした兵士達の一人を残して全員死亡。
生き残った兵に『この老人が元凶・・楽しませてくれた礼です。クロムウェルさん』と伝言を言付けて姿を晦ましたんだって・・」
・・・・、あいつはエイリーク達を殺そうとした奴を初めから知っていた?
「事情はオサリバン総団長が知っているから直接クロに尋問はされないんだけど・・」
「・・・ちっ、ふざけた野郎だ」
「神殿騎士団はその男の捜査に力を入れるそうよ・・」
「無駄だな。俺でさえ目で追えない動きをする奴だ・・並の捜査網じゃかすりもしねぇ」
「・・そう、もしかしたら・・クロに会いにくるかしら?」
「それはないだろう・・何か戦い方を学んでいるような感じの奴だったからな・・善悪関係なしに・・」
「・・・」
「もし現れたら・・全力で叩き潰す。あいつは何か危険だ・・」

・・ハロルド・・だったか。何者だ・・?
俺の知らないところで不気味な動きがあるみたいだぜ・・


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