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後編  「医者と王 病と変態」



衰弱したクロムウェルの体力が回復するまでライの屋敷に世話になった一行・・
意外にも屋敷の住民と馬が合うようでいざこざもなく穏やかに日々が流れた

タイムは世話になっては申し訳ないとライの仕事の手伝い、一応機密保持のためといい
重要度の高い書類は遠慮されたが簡単な書類程度をこなしていった。
これには仕事嫌いのライも喜び、秘書のレイハも早く仕事が片付くことに喜びもしたが
愛しい人と二人っきりになれないこともあり内心複雑な気分のようだ・・

クライブは主にアルシアと医学についての情報交換、彼は自分がもっていないものをアルシアから学び、逆に彼女に自分の知識を教える・・。
それ以外にも屋敷の住民、主にディと元気な少女ルナに自分が経験した旅等をお茶しながら
話したりとまったりしている・・

フィートは特に手伝うこともなく、のんびりと、時折図書室で魔道書を読んだりもしているが大抵は日向ぼっこしたり〜の、シウォングに女の子をナンパにしにいったり〜の。

シトゥラは同じ獣人であるシエルと仲がいいようで狩り等にも出掛ける・・。
それ以外は家事全般こなすので掃除なども手伝ったりしている。
一番はシエルの臀部を見て「安産タイプだな」の一言に
はじまった出産講座、これには女性陣ほぼ全員参加で出産時の呼吸の仕方や息み方など
自分が経験したことを赤裸々に説明・・・

そして、クロムウェル
一日部屋のベットでネンネな生活で、がむしゃらに飯を食っている・・
しばらくしたら快調に向かい、サボっていた訓練をして、一人コンディションを整えたりもしている・・・
っといってもいつまでも室内でという訳にもいかず、屋敷の近くの丘でジョク&ダッシュ・・
その日もクロムウェルは体力の回復を確かめるために
一人丘を走っていた
「・・・・、ふぅ!!だいぶ回復したな・・」
たいぶ汗をかき一休みしてそう呟くクロムウェル
爽やかな風が吹き、熱くなった身体を冷ましてくれる
「・・・・へっ、ルザリアの人ごみも俺らしくていいが・・、こういう自然に囲まれながら暮すっていうのも捨てたもんじゃないな」
見渡す限りの山々を見ながら気持ちよさそうに伸びをする・・
「ワン!!」 こんにちわ!
「おおっと!なんだ!?」
不意に隣に銀狼が・・、なぜか首に赤いリボンをしており人懐っこい表情
「ワンコ・・、リボンなんかしてどっかのペットか?」
「わう・・くぅ〜ん」 ワンコじゃなくてルナ。ライの家族だよ・・
「おおっと、そう気を落とすな。悪かった。」
落ちこむ銀狼頭を撫でてやるクロムウェル、武骨な撫で方だが優しさが十分伝わる・・
「ワン!」 ありがとう♪
「よしっ、機嫌戻ったな。こんなところで何しているかわからんが・・。暇だし少し遊んでやるか」
「わぅ・・?わう!!!!」ほんと・・?ありがとう!!
「よし・・、犬と人間の戯れと言えばこれ!!」
近くに転んである適当に重みのある木の枝を取る・・
「これに・・、俺の愛用の汗拭きハンカチをくくる・・っと。これで臭いがわかるよな?」
「ワン!」 うん!!
「よ〜し・・、じゃあ・・・とってこぉぉぉぉぉい!!」
「わう〜〜♪」 待て〜〜♪
勢い良く投げ、宙を舞う木の枝を銀狼を嬉しそうに追いかける・・
そして見事ジャンプしてキャッチ!!
しっぽを振り喜び勇んだ感じで戻ってくる・・
「はぁはぁ♪」 どんなもんだ♪
「やるな・・、ワンコ!こうなったらお前が取れないくらい凄いの投げてやる!!」
見事なキャッチにクロムウェルの闘争本能に火がついた!!
それから数時間
クロムウェルが投げては銀狼ルナが追っかけキャッチ
ルナが棒を持ちかえっては再びクロムウェルが全力で投げるっと
いった攻防(?)が繰り広げられた
・・・・・
・・・
・・

「ぜー!ぜー!!やるな・・、ワンコ・・。未だこの俺の枝を地につかずしてくわえるとは・・」
「・・はぁ、はぁ」 まだまだ・・
疲れてはいるけどまだ楽しそうな銀狼
「ようし、その根性気に入った!!次で最後だ!全身全霊を持って投げよう!!」
銀狼ルナが加えてボコボコになった木の枝でルナを指し大胆宣言・・
「ワン!!」 最後も取っちゃうよ!
「いくぞ!!『ヴァイタルチャリオッツ』!!」
気孔による身体強化術を行使・・、おそらく遊びでこの技を使ったのは気孔の歴史の中で
彼がはじめてだろう・・
「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
今まではとは段違いなスピードで飛んでいく木の枝・・。
「わっ・・・ワン!!」 はっ,早いけど・・負けないもん!!
急いでそれを追うルナ・・
枝はまっすぐ林の中に突っ込んでいきそれを追うルナも林の中に
「あそこまで届いたか・・、流石は俺♪」
自己新が出て満足なクロムウェル、流石のあの銀狼も取れないだろうと思い胸を張る・・が
・・・・・・・・
「帰って・・、こない・・」
数分経っても林から戻ってくる気配がない・・
「やべ・・、やり過ぎたか。ハンカチはあるから大丈夫だろうけど・・、一緒に探しに・・
(ピキィーン!)はぐわ!!『チャリオッツ』の後遺症が・・」
急に起きる肉体酷使への代償、筋肉痛・・。
それに見まわれ硬直するクロムウェル
「ここから林まで行き、ワンコを探すなど今の俺では自殺行為・・。もう夕暮れも近いが一旦屋敷に戻ったほうが賢明・・か」
足をびっこ引きながら考えつつゆっくりした口調で屋敷に向かい歩き出すクロムウェル
すでに当たり一面黄昏色であり
なんとか夕暮れまでに着きたいな〜って考える彼だった・・

彼が屋敷に着いた事にはすでに日が暮れており
屋敷の外灯がついていた
「・・よう、遅かったな?どこまで行っていたんだ?」
居間でのんびりレイハに耳掃除をしてもらっているライがのんびりクロムウェルに言う
「ああっ、丘の上までな。すまねぇ、たぶんおたくの飼い犬だと思う赤リボンのワンコが
ちょっと行方不明になっちまって・・」
申し訳なくクロムウェル
「赤い・・リボン・・?ああっ、ルナか。そこにいるぜ?」
見れば居間で疲れて眠っているルナが・・
「って・・、俺はワンコの事を話しているの!!」
そのクロムウェルの叫びにルナが目を醒ました模様・・
「クロ・・、これ!」
不意にルナが取り出したのは昼間ワンコと遊んだ時に使用した汗ふきハンカチ
「えっ、おい、なんでルナがコレを持っているんだ?」
「ルナ 今日 クロ・・遊んだ!!」
どうやら「クロムウェル」と言うのは難しいらしい・・
「じゃあ・・、あのワンコがお前って言うのか・・?ははっ、まさか・・」
「・・ルナ」
「わう!!」
ピカーっとルナの身体が光る!
それがおさまるとそこには昼間遊んだワンコが・・
「・・こいつだ・・。」
「わん!!」
ルナはまた光を出して元の姿に戻る・・
「・・まぁ、そういうこと。こいつはこういうのもできるんだよ」
「えっへん!!」
「へぇ・・、たまげたな・・。あっ、でもそれをタイムの前でやるのはちょいと勘弁してくれるかな?」
「「???」」
「あいつ、こういう可愛いのって結構好きなんだよ。1度好きになったら別れの時が辛くなるだろ?・・あいつそういうのに弱いからさ」
「・・わかった。ルナ、聞いてのとおりだ。守れるな」
「わん!」
「助かるぜ、ルナ」
そう言いルナの頭を優しく撫でるクロムウェル
「・・意外に優しいのですね・・」
それを聞いていたレイハが意外そうに・・
「・・まっ、単なるお節介さ。」
自分で何やっているだろうな・・っと思いつつついつい行動に出してしまう・・。
まぁ、それだけ彼がタイムの事を想っている証拠だろう


それより数日後
まだ日が少し見える程度の早朝・・
少し肌寒いが清らかな空気が心地よい
「でっ、調子の確認をあんたがしてくれるのか」
いつぞやの如く朝の庭で準備運動するクロムウェル
既に肌つやは良くなっており全快のご様子
「まぁな、そのほうが思いっきりできるだろ?」
相手はライ、身長代の片刃破壊魔剣を持ち準備万端
「違いねぇ・・、しかし・・、他の連中も朝練するんだな・・」
周りにはルーを除く屋敷のメンバーが・・、己の得物を持っており同じく準備運動を・・。
因みにタイムも付き合いで・・。
っというか昨晩は一緒に寝ていたので今朝方彼が起こしてしまったのだ・・
他にはシトゥラも来ている、彼女も普段から朝の鍛錬をしているようだ
「まっ、強制ではないんだがな・・」
「ふぅん・・、人望の表れ・・ってか?」
「よせよ・・じゃあいいか・・?」
得物を構えるライ・・、ふっ・・と笑顔が消え真剣な顔つきに・・
「ああ・・、いくぜ!!」
一気に突っ込むクロムウェル
正面と思えばライの左っかわに移動、周り蹴りで先制する!
「お・・っと!早いな!!」
すんでで飛びのき回避する・・
「おかげさんでな!!絶好調さ!!」
飛びのいたライにさらに追撃!
「じゃ、こっちも全力でいけそうだ・・な!!」
とびのきざまに足をふんばり破壊魔剣『神狼牙』を振る!
「うわっ・・っと!!まだまだぁ!!」
紙一重でそれを回避しそのままさらに蹴りで応戦・・!

「・・・よく団長の攻撃に攻撃についていけるな・・」
二人の攻防を見て感心するアレス
「ほんと・・、『神狼牙』みたいな大剣相手に素手で挑むなんて・・」
となりで寄りそうリオも感心模様・・
「あいつはいつもそうだからな、どんな奴でも取る戦法は一つだ・・」
「あっ、タイムさん・・」
「しかし、君達の団長もすごいな。あんな大きな得物を巧みに使っている」
「そりゃあそうですよ!なんてったって団長は『真龍騎公』の名を・・んぐっ!!」
「???」
リオが何か言いかけたがアレスがその口を塞ぐ・・
「いえっ、何でもないです・・」
「・・そうか?」
そんな外野の雑談等耳に届かず二人は至って真剣

「「おおおおおおおお!!!」」
咆哮と共に
クロムウェルは渾身のフック!
ライも全力で振り降ろす!!
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
ライの頬に後少しで止まるクロムウェルの拳
クロムウェルの頭上で止まる神狼牙
双方絶妙な寸止め・・
「・・まっ、こんなところか」
「・・だな。いやっ、あんた強いな〜、魔法で強化すればこっちがヤバイ・・」
何気に言うクロムウェルの一言に驚くライ
「へぇ、俺が魔法で強化するスタイルだってよくわかったな?」
「なんとなく・・、っというか似たような戦い方する人がいたんだよ。なんだか雰囲気も似ているな・・」
「俺に・・似てるぅ?んな奴いるのか?」
「まぁ、なんとなくだよ。」
「ふぅん・・、まっいいや。じゃあそろそろみんなで訓練といきますか」
それまで二人の戦いを見物していた面々も
加わり、本格的な訓練が開始された・・・・
・・・・・・
・・・・
・・

「よし!これまで〜、汗を流して朝飯にしようぜ?」
少し汗をかいた程度のライ、周りに声をかける
「おっ、そんな時間か。・・ってタイム・・、大丈夫か?」
けろっとした顔のクロムウェルだがタイムは息も絶え絶え・・、よく見るとアレスやリオも
息を切らしている・・
「お・・前・・、よく・・そんな顔で・・」
「そんなにキツイのか?シトゥラは平気そうだぞ?」
呼吸の乱れもなく平然と伸びをしているシトゥラを見てタイム絶句・・
「じゃあタイム、川で汗を流しましょう〜♪シトゥラさんもどう?」
「ふむ、そうだな、私も浴びよう・・」
女性陣がまとまって川の方へ向かう・・
「朝から大層だな・・、んっ?おいおい、おたくらどこ行くんだ?屋敷に戻らないの?」
何やらライとアレス、ディがこそこそとどこかへ行こうとするのをクロムウェルが止める
「・・・・・団長」
「・・・・・彼も俺達と同じ臭いがする・・、・・・・・クロムウェル、ついてこい・・」
「どこへ・・ってこの方角・・・、まさか!」
変態の感覚がそれを察知しつつもとりあえず後についていく。
彼らの目的は当然・・・・


「・・・(こ、これはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)」
茂みに隠れるクロムウェル、目の前の光景に魂の叫びをあげる!!
その向こうでは汗を洗い落とす乙女達が・・。
「・・(ふむっ、カインの奴が出かけている分クロムウェルがちょうどいい位置だな)」
「・・(おいおい、おたくあの子達のまとめ役だろ?こんな不謹慎なこと・・)」
「・・・(クロムウェルさん、鼻血出しながらだと説得力ないですよ・・)」
いつもに加えて今日はシトゥラとタイムがおり、彼女達も水を浴びる・・。
流石にタイムは下着姿なのだが、獣なシトゥラは何の遠慮もなくフルオープン!!
ここまで行くと逆にエロさがなくなりなんだか違和感がなくなる・・
やはりチラリズムは必須か・・・・
「・・・(ああっ、僕までも鼻血が・・)」
「・・(連れのシトゥラさん・・、やるねぇ。おい・・アレス?)」
「・・(・・・・・)」
「・・・(あらっ、我を失っているよ・・)」
「・・・・(シトゥラの奴、リオの胸を揉み出したぞ?豊胸講座か?)」
何やら説明しながらリオの胸を撫で回すように揉むシトゥラ
これにレイハも興味深々に聞いている、
「・・・(だが、タイムさん・・。良い体付きですな・・)」
「・・(へへっ、だろ?胸はアルシアやシエルさんにはかなわねぇがな)」
『覗き』という危険極まりない行為をしたためか何時の間にか
男達(・・っというかライとクロムウェル)に友情が芽生えた
互いを戦友と呼び称えているみたいだ・・
「・・・(団長・・、そろそろです・・)」
乙女達が水浴びを終わらせたようなのでアレスが報告・・
「・・(ああっ、カインがいない分気を引き締めていかないとな・・、いくぜ!)」
合図とともにほふく前進で後退・・
・・・しかし・・
「!!(こんなところに木なんてあったか!?)」
いつものルートに見なれない大木・・
否、何時もの道ですらなく空間が歪み徐々に複雑な地形ができている・・
「!!!(これは・・、シトゥラの幻術!!まずい!気付かれた!!)」
焦りが一瞬気配を消すのを妨げた・・
「そこだな!」
川の方からシトゥラの声が・・!
「・・(ちっ!こうなったら強攻突破だ!まだ幻は完璧じゃない!アレス、ディ!先に突っ込め!)」
「・・・・・(団長は・・?)」
「・・(最後尾を行く、・・死ぬのは年の順番だ。戦友、俺の家族を頼むぜ)」
「・・(まだ諦めるな、幻術さえふりきればなんとかなる!突っ走るぞ!!)」
一斉に幻の中を突っ走る男4人
「・・・・(今回はルーのトラップがない、よし!)」
以前ルーのしかけたトラップに見事に嵌り半死状態にあったライ・・、
今回は幻術相手なのでまだ余裕のようだが・・

ドス!

不意に彼の背中に刺さる小さなクナイ・・
「!!(な・・、しびれ薬!?・・うかつだった・・、クロムウェル!行け!!)」
「・・・!(わかった!死ぬなよ・・)」
足が麻痺したのか地面に膝をつけるライにクロムウェル
敬礼をし、アレスとディの身の安全のために突っ走る・・
「どうやら、成功のようだな・・って・・クロじゃ・・ない?」
うずくまるライの後に声をかけるはタイム・・
「よう、タイムさん・・、このクナイはあんたがやったのか?」
「違うわぁ、それは私のお薬をレイハに渡した即席の毒クナイってわけ」
何時の間にかライの前方に現れるアルシア
「流石は一騎士団を束ねる方、見事な指揮でした・・」
今度はレイハ、動けないライを包囲していく
「クロムウェルがかかると思ったのだが・・、ライさん、あいつは一緒じゃないのか?」
「・・さぁね。自分の恋人を疑うなよ・・」
「とにかく、団長は常習犯ですから、きっちり反省してもらわないと!」
「・・ほぅ、団長が覗きか・・、中々お盛んだな」
「・・ライ・・」
リオ、シエル、シトゥラも合流・・
完全にライを包囲する・・が


「でぇい!!」

不意に彼女らの目の前に飛び降りてきたクロムウェル!!
そのまま陽気を一気に放出し目暗まし攻撃!!
「「「「!!」」」
覗き犯はライ一人の睨んでいた騎士団メンバーはこれをモロに受け視界を奪われる
ただ、彼の登場を予測していたタイムとシトゥラは咄嗟に目をつぶり回避する・・
「助けにきたぜ!戦友!!」
「お前・・!」
急いでライを担いでそのままダッシュ!!
一気に距離を開ける・・
「ちっ、逃げられたか・・、シトゥラ!」
「わかっている・・、ここは私達で・・」
急いで彼らを追うシトゥラとタイム
覗きから一転、決死の鬼ごっことなってしまった・・


距離を開けるもののライを担いでいるため思い様に前に進めないクロムウェル・・
木々の間をすりぬけ、駆けて行く
「・・アレスとディは?」
「無事に安全圏まで行けた。後はあんただけだ」
「すまないな、どじ踏んで・・」
「気にするな、俺達、戦友だろ?」
覗きに情熱をかける漢二人、無言でうなずきさらに走るものの・・

「どうした、男を一人担ぐとやはりキツイか・・?」

前方の木にもたれるシトゥラ、余裕で待ち伏せしている・・
「くっ・・、お前・・目暗ましが・・」
「タイムがお前は必ず覗いていると断言していたからな・・、ライが倒れていてお前は必ず来ると読んでいたらしい・・」
「・・ちっ、身内を敵に回すってのは恐ろしいもんだな・・」
「なら大人しく捕まるか?私は別に見られても構わないのだがみんなカンカンでな・・」
ニヤリと笑いながら剣を構えるシトゥラ
この追撃戦を楽しんでいるようだ・・
「大人しく捕まったってされることは一緒だろ?丁重のお断りします・・」
「そう言うと思った・・。ふふっ・・」
その言葉と共に目の前のシトゥラが揺らめき、消えていった・・
「!!幻術を・・、違う、今のシトゥラが幻か!!」
急いで本物を探そうとするクロムウェル・・
周囲を振り向くが、その瞬間に眼前に迫った赤毛の女性・・

プス・・

もっていた針で額に一刺し・・
「タイム・・、毒・・・か・・」
「揃いも揃って馬鹿なことをするんじゃない・・」
呆れ顔で倒れる恋人を見るタイム

覗き犯2名逮捕・・、屋敷まで連行後。
裁判で有罪決定。ルーとアルシアが刑を執行し戦友達は儚く散っていった・・


「・・でっ、覗いてアルシアさんとルーさんに半殺しにされたわけですか・・、先輩」
「その後タイムが追撃を行ってあの様だ」
朝の食卓でフィートとシトゥラの会話
見れば無残に倒れるライとそれ以上に悲惨なクロムウェル・・、ボコボコにされて
逆さ十字架に括られている・・
「二人・・、生きているんですか?」
「さあな?まぁ、脈はさっきあったぞ?」
ともあれ、何もなかったように朝ご飯を食べる女性陣・・
アレス&ディはクロムウェルの惨状を見て表情が少し固い
「だが、こいつはなんで後から戻ってきたのかがわからない・・、ライさんを救うなら囲まれる前に助け起こしたほうがいいのに・・」
思い出した様にタイム
「大方、他に覗いていた奴を安全なところまで連れていったのでしょう?どう思う〜?アレスくん?」
爽やかな笑顔でアレスに質問するアルシア・・、その笑顔が凶器です
「いや・・、俺は・・わかんないです・・」
内心冷や汗もののアレス君・・

教訓 覗きは犯罪です




クロムウェルの体力の回復し、後はルザリアへ帰るだけなのだが流石に
シウォングからの距離は遠いので中々交易隊が見つからない
そのため、その手配に少し手間取っておりまだ数日彼らは屋敷に滞在することになっていた・・
「さて、あいつらの交易隊の件ってどうなった?」
「それが・・、なかなか見つからなくて・・、もう少しかかりそうですね」
「ふぅん、まっ、いいけどさ」
午前の仕事も終えたライとレイハの二人、居間でゆっくりをお茶を飲んでいる・・
「すみませんねぇ、ご迷惑おかけしまして・・」
隅でポツンとすわっているクライブが面目なさそうに頭を下げる
「いやいや、あんたの性じゃないさ。ケーラも快調に向かっているのだろう?」
「ああっ、そうですね。村に送ってから回復して今は外を駆けまわれるくらいになったそうです」
昨日来た手紙を見せて微笑む
「医者冥利に尽きる・・ってか?」
「ははっ、違いありません。まぁタイムさんにうつったのは僕のミスですがね・・」
「完全主義だね〜・・って、タイムさんは?」
さっきまで仕事の手伝いしてもらっていたのに何時の間にか姿が見えない
「ああっ、クロムウェルさんの部屋にいきましたよ。ちょうどお茶が入りましたし、呼んで来ましょうか?」
ケーキとともお茶セットを持ってくるメイド姿なリオ
自分で焼いたケーキの出来に満足いったようで上機嫌だ
「そうだな、じゃあ頼む」
「は〜い♪」
スカートを揺らして部屋を出ていくリオ・・。
「何か・・機嫌いいな・・」
「もうすぐカインさんとヒルデさんが帰ってくるからでしょう。ヒルデさんが帰ったら休暇が取れるってはしゃいでましたし・・」
「カインさんに・・ヒルデさん・・?」
「ああっ、うちのメンバーでおたくらが来るちょっと前に仕事で出張したんだよ。もうすぐ帰ってくるから顔合わせぐらいはできるかな・・?」
出張中の親友の事を思い浮かべ何だかフィートと合わせちゃいけないような気がするライだった・・

一方
廊下をルンルン気分で歩くリオ
「もうすぐ休暇だし〜、アレス君と街でデート・・♪」
浮かれ気分のままクロムウェルが借りている部屋の前に
「クロムウェルさ〜ん、タイムさ〜ん。お茶が・・・?」
扉の向こうからくぐもった声が聞こえる・・
「・・・?・・・」
好奇心から扉を少し開けて中を覗く・・
「!!!」
そこには激しく結ばれている二人が・・
(うわ!!二人とも・・・、こんな時間に!?)
恋人同士ならば別に時間は関係ない・・、各言うリオも・・
ともあれ、中で甘い言葉を交わしながら愛し合うクロムウェルとタイムを
見てはいけないと思いつつももはや目が離せないリオであった・・
(えっ!!あんな体勢で・・!?・・すごい・・、今度アレス君にお願いしよ・・・)
食い入る様に中の様子を観察するリオ・・。
本人は気付いていないがかなり息が荒くなっている
そうこうしているうちに中のお二人はクライマックス・・、
一汗かいたと小休止に入ったようだ

(あんなに乱れるなんて・・タイムさん不潔〜・・んんっ!!)」
不意にリオの口が塞がれ引っ張られる!
「・・んっ!あ・・・アレス君・・」
自分を引っ張ったアレスに怯えた表情で見つめるリオ
「何をやっているんだ、リオ。客人の情事を覗くなんて・・・」
あくまで落ちついている感じのアレス君、怒ってなさそうに見えるが彼女には
その笑みの向こうが見える
「あ・・、お茶が出来たから呼ぼうとして・・」
「それじゃあ理由にならない、とにかく・・いくぞ・・」
またリオを引っ張りアレス
目的地は地下の拷問部屋
「あん・・、アレス君・・許して・・」
怯えながらも先ほどの情事を見て疼く身体を抑え切れず
淡い期待を持っているようだ


それから一時して居間に顔を見せるクロムウェル&タイム
タイムは服を着替えどこか照れくさそうにしている
「遅かったな?もうお茶冷めたぜ?」
「・・えっ、あっ、お茶いれてくれたんだ。ありがたいな」
「・・・へっ、リオが呼びに行かせたんだけどな?」
「???・・部屋にはこなかったよな?タイム」
「・・う・・・うん・・」
なんだか気まずそうに応えるタイム・・、
やたらと内股でなんだか様子が変
「?何やってるんだあいつ・・。まあいいや。入れなおすからゆっくりしれくれや」
ライが厨房へ席を立つ・・
「あっ、ちょうどよかったですね、ルナ、ケーキあるよ」
「わう♪ケーキ!!」
入れ違いにディとルナが入室、どうやら一緒に掃除をしていたそうで
掃除道具をまだ手にしている・・。
「ほう、うまそうだナ。御主はこういうのは食うのカ?」
「いやっ、私の村ではこうした食べ物はなかった・・・、はじめてだな」
続いて珍しいルーとシトゥラのコンビ
「お前等・・、何やっていたんだ?」
意外なので興味本位で聞いてみるクロムウェル
「んっ?まぁ世間話や幻術についてだな、後は豊胸について・・・」
「おいおい、お嬢ちゃんこれからだろ?今から胸の心配してどうするんだよ?」
「ウルサイ」
「まぁ安心しろ、俺の妹なんか絶望的だからな、それに比べたらお嬢ちゃんまだ望みあるぜ♪」
「・・だからウルサイ!」
腹いせにボディーブロー・・、やはり効果なし・・

「ただいま〜、ふぅ、おつかい終わらせましたよ〜」
っと疲れた声と共に入ってきたのはフィート
あからさまに顔中口紅のキスマークがついており手には紙袋が・・。
「おう、お疲れさん。すまないな、買い物頼んで・・」
どうやらライがお願いしたらしい・・
「いえっ、構いませんよ。世話になってますし・・、収穫がありましたから・・♪」
思い出し笑いをするフィート君、ご満悦の様子だ・・
「・・エロガキ・・」
「男なんてそんなもんですよ、ルーさん♪」
「その年で悟るなよ、まぁ人数も揃ってきたしみんなでお茶にしますか。来ていないのは・・、
アルシアとアレス、リオにシエルか・・」
「あっ、ライさん。シエルさんなら屋根でお昼寝してましたよ。あまりに気持ち良さそうなので
そっとしておきましたけど・・」
「そうか、ならいいか。アルシアは・・?」
「ああっ、薬草の摂取に行くとか言ってましたね。僕が教えた調合法を試したいと言ってましたし・・」
静かに飲むクライブが口を挟む・・。
しかし個性強いメンバーではどうしてもかすれて見えてしまうのはご愛敬・・
「なら、しょうがないな。残りはアレスとリオか・・。クロムウェル呼びにいったのに何してるんだ?」
「・・・ナニしてるんじゃないか?」
「・・変態・・」
クロムウェルのお下劣ギャグにタイムが呆れる
しかし実は正解だったりと・・・
「・・まぁ、いいや。それじゃあ頂こうぜ」
和やか〜なティータイムがはじまった。
いつもより人数が多いのだがなんとか全員座れている・・
「そういや、ライさん」
「なんだ、フィート?」
「ライさんってここの王ですか?」
「・・・ぶっ!」
いきなり噴き出すライ・・
「・・いきなりどうしたのですか?」
「いやっ、レイハさん、なんとなくなんですけどね。ここの王は『真龍騎公ライ』ですし、ワームの掃討した時ライさん「自分の土地」と言ってましたので・・」
「・・・意外に鋭いんだな?」
「・・・まぁ、細かいことが気になるほうでして・・」
「ん〜、まぁ、おたくら悪い人間じゃないからいいか。その通り、俺はライ=デステェイヤー。
ここの民に『真龍騎公』の名をもらった。まぁ・・、一応、王だ」
「「「・・・ふぅん・・・、やっぱり・・」」」
大して感心のない様子のクロムウェル、フィート、シトゥラの3名
しかしクライブ&タイムは顔色がよろしくない・・
「・・無礼な態度、すみませんでした!!」
急に謝り出すタイム
「お・・おいおい、タイムさん。別にかしこまらなくてもいいよ」
「ですが・・、一応ライ様は・・」
「クライブさんまで・・、俺はこんな感じなの。まぁナンチャッテな王だしさ。気楽にしてくれよ」
「「・・はぁ・・」」
「お二人さん、そうだぜ?例え王だろうがなんだろうがライはライだろ?」
「・・っうかお前驚かなさすぎ・・」
「・・まぁ、フィートと同じく何となく・・だよ。だが、ライ=デステェイヤー・・。失礼だけど
あんた昔、高額の賞金首じゃなかった?」
これにはその場にいたメンバーが驚く。レイハはその事情を知っているので
ポーカーフェイス
「・・・・・知っているのか・・?」
「ああっ、以前俺が傭兵公社にいた時にな。「高額の賞金首がいる」って一時噂になってな。
他の部隊の奴がゴロツキに変装して全員返り討ちにあったんだよ」
「・・へぇ・・、おたくらはどうだったんだ?」
「まっ、うまい話には裏があるもんだしな。それに俺のボスが「そいつはたぶん濡れ布きさされているんだろうさ」って言って正式にライ=デステェイヤー殺害の依頼が来ても無視したんだよ」
懐かしむように応えるクロムウェル、そんな過去があったのかとタイムも
固唾を飲んで聞く・・
「ふぅん・・、ありがたい奴もいたんだな・・って・・傭兵公社・・。お前がいた部隊って・・」
「ああっ、13部隊だよ。『不死身の13部隊』って、結構有名だったんだぜ?」
「傭兵公社の13部隊・・、確かクラークさんの部隊ですよね?」
不意にディが口を挟む
「!!!おい、ディ!なんでクラークさんの事知っているんだよ!?」
「えっ、だって以前あの人達ここに訪れたことありましたし・・」
「・・・そうなの?」
「ああっ、一騒動あったのをきっかけに・・な。あいつそんな事で関与してたんだ〜、いや〜、
世の中、狭いもんだな」
「・・・・・。全くだな」

ガチャ・・

不意に今の扉が開く
「あらっ、みんな揃ってお茶ぁ?もう、私が出かけている間にぃ・・」
アルシアだ。風呂入っていたようでバスローブ姿・・。
見えそうで見えない胸元が妖艶だ
「ああっ、すまないな。っうか来客中にそんな姿で入ってくるなよ・・」
「いいじゃなぁい。それよりもクロムウェル、約束忘れてないでしょうねぇ?」
「えっ・・、ああっ。協力する見返りって奴か?でも薬草採りにいったんだろ?他に・・」
「薬草採取なんかお願いしないわよぉ・・、部屋で待っているから、お風呂に入ってからきてねぇ・・」
妖しい笑みを浮かべ部屋を出ていくアルシア
「・・行くの・・?」
ジト目のタイム・・、どう考えもまともなお誘いではない
その割には周りの目には同情というか哀れむような視線が・・
「まぁ、しょうがないじゃないか♪約束だったんだから・・。『据え膳食わぬは男の恥』ってな!」
笑いながら上着を脱ぐクロムウェル・・、気の早い男だ・・
・・・・・・・
「ライさん・・」
なんで止めないんだっと恨めしい目で見つめるタイム・・
「まぁまぁ、タイムさんが思っているような事にはならないよ。」
「・・っというか・・大丈夫ですか?クロムウェルさん・・」
「死ななきゃ・・いいんだけど・・・」

それより数十分後、屋敷に一際大きい悲鳴が広がった・・・・・
原因不明のクロムウェルの怪我で彼らの旅立ちはもう少し長引くことになった・・


昼下がりの居間・・。
ライやリオ、アレスは屋敷の掃除にせいを出し、レイハ、タイムは午前に終わらなかった残りの書類のまとめ。シトゥラ、シエル、ルナは狩りに出るなど各々の仕事(?)に没頭している・・
のだが
「いや〜、魔術師って結構団体生活の中では役立たずですね〜」
やることもなく手伝うこともないフィート君、のんびりとお茶をすすっている・・。
流石に何もしないのは悪いと思い以前掃除を風の魔法で片付けようとしたが制御失敗で
埃を撒き散らした前科あり・・、そのため、特にお呼ばれなし・・
「まっ、私達が出るほどの仕事がないんだろうナ」
同じくゴスロリ調のルーが態度をでかくし茶をすする・・
「・・俺、魔術師じゃないんだけど・・」
ソファにもたれるクロムウェルが呟く
「先輩は別です」「お前は別ダ」
「一気に返すなよ!」
「でもルーさんって魔女でしょう?無限に近い魔力を持つなんて羨ましいもんですよ」
「ん?まぁ正確には「魔女だった」だナ。もう止めてナ」
「へぇ・・、でも止めてもそれだけの力量ですか・・」
「お前とは格が違うんダ!」
「横暴だね〜、魔女ってのはみんなそうなのか・・な?」
「ふんっ、魔女なんて早々いないゾ?」
「いやっ、昔の部隊に一人いてな・・。まぁ正式には『まるで魔女みたいなくらいに強い魔術師』なんだがな」
「へぇ・・、やはり傭兵公社の人ですか?」
「ああっ、ファラって言ってな・・。この貧乳お嬢ちゃんに負けないくらい横暴だった・・」
「ファラ・・、ふむ、聞いた事あるような・・ないような・・」
ルーも少し聞いた事があるようだ
「まっ、こっち方面ではあまり知られてないだろう。けど公社内では『黒い炎の魔女』って恐れられていたんだ、お嬢ちゃんと同じで貧乳だったけど・・」
「ウルサイゾ!!」
小さな身体でクロムウェルに飛び乗りボディ!ボディ!!
「はっ!その程度!この六つに割れた腹筋にゃきかないぜ〜♪元魔女っ子ルーたん!」
「・・・(ニヤリ)」
不意に殴るのを止め手をクロムウェルの腹に添えてにやけるルー

轟!!

「ででででででででででで!!」
手から小さな電流を流しているようでクロムウェルさんしびれてます・・
「なっ・・・なっ・・・なにしやがるんだぁぁぁぁ!!」
煤まみれなクロムウェル・・
「仕返しだ。女の胸の事を言うなんて失礼ダロ?」
「いきなり電流流す方も失礼じゃい!!」
「まぁまぁ・・、二人とも落ちついて」
「「ウルサイ!」」
いきり立つ二人・・、結局ライ&タイムがタイミング良く居間に来たのでその場は丸く収まったのだが・・・
その翌早朝・・
「・・・・バカー・・・・」
まだ夢の中のルー、寝言を言いつつ幸せそうだ・・
そこに気配を消してベットに近づく一人の漢・・
(・・・へっへっへ・・・、悪く思うなよ・・)
サングラスにマスク姿の不審人物クロムウェル。
手には筆と墨が・・・・
そして
(うっひょっひょっひょ・・)
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・

それから数時間後・・、日も昇った頃に
目が醒めるルー、眠気まなこのまま食堂に降りる。
他のメンバーは朝の訓練が終わって朝食を取っているはずだ・・
「よう、ルー。今ごろ・・・」
言葉が続かずマジマジとルーの顔を見るライ・・
「ん・・・、どうした・・・?」
「いやっ・・、まぁ・・、なんでもない。考えがあってのことだろう・・」
「???変だゾ?御主・・」
周りを見てもなんだか黙っている一同
「よう、元魔女っ子。起きて顔洗ったのか?」
唯一普通にしゃべる男、クロムウェル・・
「・・お節介ダナ・・、マダダ」
「じゃあ洗ってこいよ。女性はそういうのに神経使うもんだぜ?なぁレイハさん?」
「・・・え?・・ええ」
私に振られても・・っという感じのレイハさん・・
「ふん、じゃあ先に顔を洗う。変態、私の分を取るなヨ・・」
「だ〜れが!どうぞごゆっくり♪」
多少不機嫌になりつつも顔を洗いに行くルー
「・・・あれやったのお前か?クロムウェル・・」
「昨日の仕返しだ♪アイツ驚くぞ〜!!」
「・・でも額に「るぅ」に猫ひげって・・」
唖然とするレイハ、ルーの顔に書かれた落書きを思い出す
「結構似合っていたな〜」
「だが、怒るぞ〜、今のうちに逃げたほうが・・」


”・・・な・・・、ナンジャコラァァァァァァァ!!”

「・・気付いたな、じゃ!屋敷の被害が出ないようにちょっくら出てくる・・」
「・・ああっ、死ぬなよ」
素早く食器を片付け窓より逃走・・。
っと同時にルーが食堂に駆け込む
「・・・ライ!あの変態はドコダ!!」
墨が水で薄められ顔中真っ黒なルーがものすごい気迫でライに問い詰める・・
「あっ、ああ・・外に逃げたぞ・・」
「逃げたか!!私から逃げられると思うナ!変態!!」
急いで窓から飛び出るルー・・
・・・・・
「・・・なんかルー、感情的ねぇ・・」
「ああいうタイプが苦手・・っうか嫌いなんだろう?」
残った一同はそのまま静かに朝食再開・・

その日の昼過ぎになって寝巻きで顔が真っ黒のルーが煤だらけのクロムウェルを引きずって帰ってきた・・・


それより少し前・・・
さらさらの金髪男性と片目を隠した穏やかな女性が屋敷に入り執務室へ行く・・
「やあ、今帰ったよ」
ちょうど仕事が終わって後片づけをしたライへ金髪男性・・カインが報告
「お疲れ、・・っても毎度のことだから疲れてないか。女房もいることだし・・」
「だからまだ夫婦じゃないよ。」
隣で寄りそう女性を優しく触るカイン・・
「まぁ、それはよしとしまして。仕事の報告書はできていますか?」
静かにレイハ、あまり彼に対しては感情を出していないようだ
「もちろん、せっかく我が家に帰るんだからね。戻ってから書類とにらめっこなんかご免だ」
苦笑いしつつ書類の束を渡す・・
「ご苦労様です・・」

ガタ!ゴトゴト!!
「・・?何だか騒がしいね?」
「ああっ、客人が来ているんだ・・、団体のな」
「へぇ・・、こんな街外れに珍しい」
「っても知り合いの知り合い・・ってな感じだぞ?ほらっ、依然来たクラークの部下だとよ」
「クラーク・・、ああっ、あの男のか。彼の使いかい?」
「うんにゃ、偶然・・。珍しいこともあるもんだ」
「・・全くだね・・」

コンコン

「ライさん、ルーさんがボロ雑巾みたいな先輩を引きずって帰ってきましたよ」
入ってきたのはフィート、そしてカインに気付く・・
「「!!!」」
両者雷にでも撃たれたかのように一瞬硬直・・
「・・失礼ですが・・、かなり女性を泣かせた経験をお持ちと見受けます・・」
「君も、その年齢で随分と経験豊富のようだね」
「・・なぁ、お前ら、初対面で何でそんなことわかるんだ?」
以心伝心に驚くライ
「香りです」「香りだよ」
全くの同時で返答する女泣かせ二人
「・・左様ですか・・」
「・・しかしこれほどのお方とは初めて会います。もしよろしければ・・」
「僕も久々にナンパ師の血が騒ぐんだけど・・、僕にはヒルデがいるしね」
寄りそう女性ヒルデを抱き寄せる
「カイン・・」
「まっ、仕事の手段なら止むおえないけどそれ以外では僕はもう引退したんだ。悪いね・・」
「いえいえ、本命を泣かせないことこそ一流・・でしょ?」
少しにやける二人・・、初対面ながらすでに意気統合の様子
(・・こいつら何するつもりだったんだろうな・・?)
(・・私にはわかりません、大方街でナンパでしょう・・)
(一流のナンパ師二人が街で女のあさるってか・・、男からの苦情がすごそうだな・・)
(・・・・)
微笑ましくすごい内容をする二人に呆然なライ&レイハ・・
やはりこの二人、会わないほうがよかったのではと思うライであった

その後も交易隊の手配がすむまで
やれフィートが夜這いしたとかやれクロムウェルが痴漢行為をしたとか
話題にはなったものの静かに時間が流れた・・・
「騒がしいのがいなくなると若干寂しくもなるな」
交易隊が到着したとの情報がやってきたその日、一行は準備を整え
屋敷の前で待つことになった
どうやらこちらの屋敷まで迎えに来てもらえるらしい・・
「まっ、色々迷惑かけてすまねぇな」
荷物を抱え、クロムウェル
「・・っうかよく死ななかったな・・」
「あは・・あははは・・」
「ふんっ、シトゥラはまた来ていいがお前はもうくるナ、変態」
「お前には何もしてねぇだろ!貧乳お嬢ちゃん!」
「まぁまぁ、また何かあったら話に乗るわよぉ。貴方なかなか良かったしぃ・・♪」
「!!あれはもうコリゴリだ!!」
「??クロムウェル・・、アルシアに何されたんだ?いっこうに話してくれないが・・」
「・・なんでもない!!気にするな!・・・おっと、来たな・・」
草原を走る馬車群が徐々に大きくなってきた・・
「よし、じゃあ俺達もう行くよ。またな!極星の王さんよ!」
「ああっ、またな!変態!!」
軽く拳を合わせて立ち去る男二人・・
クロムウェルは馬車に向かって勢い良く走り出した・・・


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