第8節 「真相究明」


「それじゃ・・今回の事柄を整理してみましょ。」
テーブルに肘をつきセシルが言う
「ああっ、まずは事の発端はキルケの家系が異端者扱いになることから始まった・・
訴えたのはセルバンテス=グレゴリウス。
おそらくはサルトル家の聖具が目的で訴えたのだろう。そして、キルケの両親は処刑。
キルケは追放処分となった。
そのセルバンテスには元サルトル家に仕えていた謎の男グラファイスが目撃された・・」
一つ一つの物事を思いだしながらクラーク
「どうやらそのグラファイスという奴が黒幕らしい感じだな?」
「ああっ、数年前までは魔術の「ま」の字も知らない奴が急に悪魔降ろしをしようとしている
点からもそのグラファイスが絡んでいると見て間違いないだろうな。
そして悪魔降ろしに必要なものと思われる聖具を奪うため俺達にキルケ誘拐を依頼した・・」
「事件の大筋はそんなものね、そしてその聖具のロザリオは今、私達が持っている」
「そしてキルケも俺達と共にいる、今ごろセルバンテスも焦っているだろうな〜」
「頼りの異端審問会がああだからな、しかし次は本気でくるぞ」
「ああっ、だから今夜全部終わらせよう!」
「グレゴリウス邸に行くのですね・・?」
不安そうな顔をするキルケ・・
「ああっ、あいつらの目論見を完全に潰す、みんな、異論はないか?」
「私はないわ、むしろやっと暴れられて嬉しいわ〜♪」
殺る気満々のセシル、殺れればなんでもいいのか・・?
「私も依存はない。下らん貴族に天誅を下してやろう」
ロカルノもどうやら血が騒ぐらしい・・
「・・キルケは?覚悟はできているかい?」
「はい・・、私は・みんなを信じます!」
「ようし、そんじゃ深夜まで休憩して時間を潰すとしますか・・!」
「「「了解」」」

「・・・久々にこいつを使うか・・な(ニヤァ)」
愛刀「紫電」を持ち、丸眼鏡を静かに上げてクラークは不適に笑った・・・


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