第0節  「海辺を見ながら昼食を」


港町・・・
色々な物流がある場所の代名詞とも言える場所であり
人の入れ替わりも激しい、当然その中には奇妙な人もいるわけで・・・・

「いや〜、流石は港町の海鮮パスタ!トレビアンだね〜!」
港沿いのレストランで海を見ながら食事を楽しむ男が一人・・
緑色の長い髪を浜風になびかせつつも料理に感動している
「料理に舌づつみを打つのは構いませんが宿はちゃんととったのですか?」
テーブルの上に乗っている羊のぬいぐるみが訪ねる。
男はぬいぐるみと話しているのでかなり奇妙な構図・・、客もヒソヒソと話しており
カウンターの料理長も怪訝な顔をしている・・・
緑髪の男の名はアル、元傭兵で現在は旅人として世界を旅している・・。
しかし旅人といえども武装はきちんとしており肩には短弓、腰には気の棒のような物を
さげている・・、服装もリジットレザーを着ており見た目としては冒険者か
羊のぬいぐるみの名はレイブン、元天使・・らしい
「まぁまぁいいじゃない?宿がなかっても野宿って手があるんだし」
「あなたはよくても私はよくありません。いい加減身体を洗いたいですし・・・」
「・・・憑依しているんだから別に不快感なんてないんじゃないの?」
「このぬいぐるみは大切な物なんです。たまには洗わないといけませんよ」
「さいですか・・」
なんだかんだ言いつつものんびり食事をする二人?(レイブンは食事をしないが・・)

しばらくしてレストランの中に二人兵隊が入ってきた。アルはちょうどパスタを
食べ終わったとこだ・・
やがて兵隊はアルのとこまで駆けていく・・
「「すみません。」」
兵隊が同時にアルに声をかける
「んっ?僕?」
「ええっ、失礼ですがアルフォード=マルタさん・・ですよね?」
「うん、そうだけど・・」
「私達はこの町の騎士団の者です、申し訳ないですけど詰所までご同行願いませんか?」
兵隊が交互に話しかける・・、なんか不気味だ
「えっ・・?僕、何かしたかな?」
「いやっ、そういう訳ではございませんので・・」
「う〜ん、わかった。そんじゃあ案内してよ。レイブン、行くよ」
「わかりました」
「用意はいいですか、ここの料理代は私達が払います。ではっ、こちらへ・・・」
ぬいぐるみがしゃべっているのに兵隊はたいして驚かなく案内を始める
(詰所かぁ・・、なんだか最近詰所に縁があるな〜)
以前世話になった村のことを思いつつアルは兵隊の後をついていった・・

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