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スタンピート!!ACT?「狐幼女」前編


その日、貿易都市ルザリアでは久々の大捕り物が行われていた
場所は工業地区の片隅の大規模な屋敷を利用した工場
高い塀に囲まれたそれは前々から怪しいと言われておりいつも閑散としている不気味な場所だ
草原都市群からの良質の鉱石を輸入してここで精錬して保管するためと言われ
従業員は全員塀の中の寮生活、届けを出した代表以外にここで働く者を見た者はいないと
いかにも怪しい場所なのだが輸入鉱石も届けに出ている物に間違いなかったので
とりあえずは放置状態であったのだが・・・

「屋敷内部の制圧!犯人集団は裏路地から逃走を図っています!」

既に塀内に押し入ったルザリア騎士団、十数人の騎士が色々と動き回っているのが見える
その中、現場指揮を取っている団長タイムは緊迫した状況の中でも冷静に見極めている
「裏路地にはシトゥラとスクイード君を配備している、・・念のために数人援護を送れ!」
「はっ!」
命令に忠実に騎士は行動を開始する・・それをすれ違うようにタイムの元に
歩いてくる黒服の金髪男・・クロムウェル
周りがドタバタしている分なんだがすごくだらしがなく見える
「・・どうだった?」
「ああ、ローエンハイツからの連絡通り地下に女の子がたんまり拉致されていたぜ」
「・・そうか」
「まっ、売り物には手を出さないって注意書きが張っていたから〜、被害はまだマシなほうだ」
「ちっ・・」
「そうカッカすんなよ。首謀者は逃がしたがここいら一体フィートが結界張っている・・まさに袋のねずみってな」
「ああっ、相応の罰を味あわせてやる」
こうした人身売買の事件がタイムにとっては心底腹立たしい
罪の重さは深い犯罪故に手を染める者は多くはないが極少数にこうして巧みに表の目を掻い潜り悪事を行う者もいるのだ
「まっ、ルザリアとローエンハイツを跨いで悪さしようってこと自体が大甘なんだよ。フロスさんやジャンヌの目を掻い潜れると
思ったのかな」
「フロス団長には後で報告の感謝状を送らなければな」
「そいつは犯人しょっ引いてからだ・・・スクイード一人なら不安だが〜、まっ、もう一人いるからだいじょぶだな」
大きく伸びをしながら未だ騒がしい裏路地に眼をやるクロムウェル
タイムも同感であり早くも事後処理の段取りを考え出していた

一方

「はぁはぁ・・ちくしょう!うまくいけていたのに!」
「どうします!」
「どうするもこうするもルザリアからズラかるに決まってんだろ!捕まったら斬首刑だぞ!」
細い路地の中をひたすら走る髭達磨な中年さんとその取り巻き
実は工場の方にも対騎士団用のマニュアルまで作成していたのだが彼らにとっては団長であるタイムは形だけの
お飾りと思い込んでいたようでその実力を知らなかったのが命取りとなってしまった
「ちっ!ローエンハイツもルザリアも場所はいいのに騎士団が妙に邪魔しやがる!ここは他の街で・・」
何とか逃げ切り起死回生を狙う犯人達
そこへ

”待てぃ!!”

天高く響き渡る咆哮・・、その暑苦しい叫びに犯人達は思わず立ち止まってしまう・・
”我らが街で悪事を働く外道ども、醜き所業・・我らの目を欺くことはできん!”
「な・・何者だ!?」
”とぅ!”
咆哮とともに空から飛び降りてくるは短きツンツン黒髪の若い騎士
立派なハルバートを手にかなりの高さの屋根から飛び降りたようなのだが・・全然平気の様子
「ルザリア騎士団が一人!スクイード!貴様らに正義の鉄槌を下す!」
ジャキ〜ンっとハルバートを構えるスクイード、周囲が引くほどの台詞だがここまで恥ずかしげもなく
気合十分に言われたら犯人も戦意を削がれてしまう
「う・・うるせぇ!一人で何ができるってんだ!」
「一人・・違うな!シトゥラ!」

斬!!

「ぐわっ!」
突如取り巻きが悲鳴を上げる・・見れば騎士団制服に膝まであろうかと思われる長い白髪を揺らした狐耳の女性が自然体で立っていた
「逃げ場はない、神妙にするのだな」
ニヤリと笑う女性シトゥラ、スクイードが咆哮している間にもすでにいつでも斬りかかれるように後方に回っていたのだ
「ち・・ちくしょう!せめててめぇだけでも!!!」
やけっぱちになった髭達磨、道連れにでもと短剣を抜きスクイードに向かって突進する
シトゥラではなく彼を狙ったのは彼が弱く見えたのか・・
しかし
「甘い!」
ハルバートも使わず、スクイードはガントレットを装着した手で短剣の刃を握り止めた
「うそだろ・・」
「本当さ!逮捕する!」

バキ!

「ふげぇ!」
文字通りの鉄拳を顎に叩き込まれ髭達磨は即失神・・その間にも手際よく手首を縛って確保完了・・
こうした危険犯の確保にはスクイードは良く駆り出されるので実に手馴れている
「シトゥラ、おつかれさま」
「ああっ、他の連中も各自逮捕しているようだ。私達の仕事はこれで終わりだな」
「そうだね。でもシトゥラが出向くまでもなかったかもしれないね」
「まぁ、気分転換だ」
ニヤリと笑うシトゥラ、そのまま髭達磨を担ぎ一足先に騎士団屋敷に帰還していった

・・・・



「・・犯人達は全員確保、中央の刑務所に護送・・か」
作戦も無事終了、団長室でタイムは事後処理を行いつつ安堵の息を漏らす
「おつかれおつかれ〜、俺とかフィートが出向く事もなかったんじゃないの?」
もはや団長室のソファが自席のように寝転がりながらクロムウェル
「取り逃がすわけにはいかないわ。こうした連中は一人でも逃げたら警備の薄い街でまた同じような手口を働くもの」
「だから念を押したわけか。まっ、被害者が増えるのはいい気はしないからな」
「そうよ、これで一段落ね・・、フロス団長に感謝状を書くけど・・クロから何か挨拶しなくていいの?」
「いいって、達者だったら変に話をしない。俺達はそういう関係だったんだからよ・・それよりも(キラーン)」
眼をギラギラ輝かせ立ち上がるクロムウェル、もはやタイムはその動きで目的を解してしまう
「だ・・駄目よ、まだ仕事が・・」
「ブレイクタイムってやつだな」
「感謝状も書かないと・・」
「俺もタイムに感謝の情を・・」
「何を馬鹿な・・んんっ!」
タイムの顎を指でクッと上げ貪るように唇を合わせる・・
「ン・・・んむ・・ん・・・・ん・・」
タイムも嫌なら止めればいいのだが一度こうなってしまうと後はもうなすがまま・・
「適度な休憩は良い仕事をするための基本さ」
「馬鹿・・」
そう言いつつも今度はタイムからキスをしようと顔を近づける
そこへ

コンコン

「タイム・・むっ?」
「「!!!」」
堂々とシトゥラ登場!

バキ!!

「ほげぇ!」
咄嗟にタイムは口付けをしていると悟られないために拳を振り上げクロムウェルをアッパーにて殴り飛ばした
百戦錬磨のクロちゃんも恋人の意表を突く一撃に見事に直撃・・
「・・何をやっている?」
「い・・いや!なんでもない!なぁ・・クロムウェル」
「・・殴り飛ばして何でもないわけないだろうが・・」
床に寝転がりながらクロちゃんふて寝・・
「それよりもどうした?」
「ん・・、あの主犯、奇妙な物を持っていてな」
「奇妙な物?」
「・・これだ」
懐から取り出すは大人の拳代の宝玉、人身売買をしている人間が持つには少々徳が高い代物で
不思議な光を放っている
「これは・・」
「屋敷に連行する時に服の中から落ちたんだ。護送班に渡そうとしたのだがすでに出発されてな」
「そうか・・今から追っかけるのも・・厳しいか。今回の事件の報告書とともに郵送しよう」
「ん・・そうか、悪いな」
「シトゥラは今回の貢献者だ。気にしなくて良い、総務に渡しておいてくれ」
「了解した、クロムウェル、邪魔して悪いな・・退室するから続けてくれ」
「知ってたのかよ!」
ふて寝するクロムウェルだったがシトゥラの素の言葉に思わずガクっときてたり
「ふふ・・タイムの頬が赤くなっているからな・・私じゃなくても容易だ」
「「う・・」」
「まぁ、鍵をかけておいたほうがいい・・それじゃあな」
ニヤリと笑い団長室を後にするシトゥラ、団長と教官の淫行を寧ろ推進しているっぽいのだが
子供を作る行いは男と女の最も大事な仕事ととられている彼女にとっては事務仕事よりも優先すべきことなのかもしれない
「ったく・・まぁ、勧められた以上は行ってこその男だな」
「馬鹿・・、見られたらどうするのよ」
「記憶をもぎ取る、まぁタイムの乱れる姿はここの男性騎士の全てが頭の中で思い描いているからなぁ」
「馬鹿な事言わないで、皆真面目に・・」
クロムウェルの一言に顔を真っ赤にして反論するタイム・・
しかし

カッ!!
「何っ・・!?」

不意に扉越しから眩い閃光とシトゥラの驚いた声が響く!
「どうした!シトゥラ!」
状況からして異常が起きたことには間違いない、クロムウェルは急いで扉を開けた・・のだが
「・・・??(ピョコピョコ)」
廊下にいたのはシトゥラではなく、小さい狐耳の少女
シトゥラと同じく長めの白髪、しかもスッポンポンだ
そして彼女が座り込んでいる周りには先ほどまでシトゥラが着ていた服とあの宝玉が・・
「・・ひょっとして・・シトゥラ?」
「・・????・・お兄ちゃん、ダレ?」
見上げる少女、しかし素っ裸な幼女なだけに流石のクロムウェルの目のやり場に困り
「とりあえず中に入れ!それからだ!!」
「????」
呆然とする少女にシトゥラの服を包ませ急いで団長室へと入るクロムウェル
・・当然の事ながらタイムはその姿を見て呆然としたとか

・・・・・
・・・・・

しばらくして
「・・でっ、シトゥラに間違いない・・ようだな」
未だ呆然とするタイム
急遽団長室に集められたのはアンジェリカ、フィート、そしてスクイード
全員がソファでお菓子を頬張っている少女に呆然としている
「そうね、間違いなくシトゥラさん。瞳の色も同じだし状況からしてそうとしか考えられないわ」
とりあえずは幼女だからと言っても全裸は眼のやり場が困るので子供が着る可愛い白のワンピースとピンクのスカートを着せている
だが獣人故に余り似合っているとは言えず尻尾が圧迫されているのかしきりにそれを気にしている
「おそらく、この玉が影響なんでしょうが・・・原理はまだわからないですね」
仕事が終わり帰る途中で引き止められたフィートもこの事態には眉をかしめている
「そんじゃ、その玉がどんなものかわからないなら手の内ようはわからんってか・・」
「そうね、護送している犯人に聞けば手っ取りはやいでしょうが〜、あんな連中に原理がわかるか疑問だし、私達で解析しようかしら」
「・・「達」ってアンジェリカさん、ひょっとして僕もですか?」
「当然じゃない?貴方このまま『わかりません』で帰るつもり?」
二コリと笑うアンジェリカ、流石に元ライバルなだけに・・なにやら熱の篭りようがある
「解析云々は専門じゃないんですがねぇ」
「でも、下手に素人がいじってまたお子様が増えたら・・クロムウェルが欲情するじゃない?」
「それはありますね」

「ダレがじゃ!ロリに興味ねぇ!」

「まっ、それを置いといて。それじゃしばらく時間は掛かるかと思うから・・スクイード君、シトゥラちゃんのお世話お願いね」
軽くアンジェリカが言うのだが当のスクイードは未だ信じられない様子で
「あ・・え・・僕・・ですか?」
「他に誰がいるのよ」
「いや、でも子供ならば女性騎士に世話を任せたほうが・・」
「・・はぁ、スクイードさんもわかってませんねぇ」
「??」
「原理はわかっていないとはいえシトゥラさんは精神、肉体が子供になっているわけですよ。ここは人間が溢れかえる貿易都市
自分のテリトリーがない獣人には同じ匂いがない場所で過ごすのはすごいストレスなんですよ」
「そ・・そうなのか」
「だから普段シトゥラさんがいる環境のままの生活にしたほうがいいんですよ、子供はストレスを受けると大変ですからね」
「わかったが・・、僕は、子供の世話なんてしたことが・・」
「普段のままに接すればいい。何ならそれ用の休暇も出す、シトゥラは騎士団に多く貢献してくれているからな」
軽くため息をつくタイム、そもそもシトゥラは正式な騎士ではないので穴が空いたとしてもそれを埋めていなければ
ならないのは事実、
まぁ加えてスクイードまで休暇を取るならば同じ課のカチュアが文句を言い出すのは間違いないのだが・・
「団長、わかりました。・・シトゥラちゃん」
お菓子を食べているシトゥラに優しく声をかけるスクイード、
後ろでは何気にクロムウェルがさぶいぼ立ててタイムが羽ペンを投げていたり・・
「お兄ちゃん、誰?」
「僕はスクイードだよ、シトゥラちゃんを迎えにきたんだ」
「シトゥラを?」
「そだよ、さっ、帰ろう。」
「・・うん♪」
どうやらスクイードに懐いてくれている様子のシトゥラ・・彼に抱きつき上機嫌の様子だ
それは彼にシトゥラの匂いが染み付いているからか彼自身の人柄か
ともあれ、スクイードは無言で敬礼をしながら部屋を退室していった
残された団長室では・・
「いいのか〜、理性を失ったスクイード君がシトゥラちゃんにガヴァ〜っとってなるかもよ」
額に突き刺さる羽ペンを抜きながら嫌な笑顔なクロムウェル
「彼の事だ。間違いはないだろう・・」
「まっ、子供襲えるほどの男気は彼にはないでしょう。それじゃ、私達はこれから篭るわね」
「・・少しは解放してくださいね、エネとご飯の約束していますので」
呆れながら二人も退室、残るは・・
「それじゃ、クロ・・今日から臨時でテント群担当ね」
「うええっ!?マジかよ!!」
結局は彼の身にも災難が襲い掛かったとさ・・



「ここが、お兄ちゃんの家?」
「そうだよ、はい・・」
ゆっくりと扉を開けてシトゥラを自宅に入れるスクイード
できれば周りには見られたくないという気持ちもあり不自然に素早い
男性騎士寮の中でもスクイードの部屋は特に綺麗に整理されている
それはシトゥラのおかげでもありこざっぱりとしている
だが匂いは取れるものではなくシトゥラは自分自身の匂いに至極安心している様子だ
「さて、街は危険だから勝手に外にでちゃいけないよ?」
「危険なの?」
「ああっ、まぁ何かあっても僕が助けて上げるよ」
「ありがとう!」
ニパッと笑うシトゥラ、普段の凛々しき戦士の顔とは違いまるで別人のように明るい感じが漂い
何だかスクイードも同一人物を相手にしているとは思えなくなっていたり
「それじゃ、一緒にご飯を作ろうか」
「うん♪」
両手を広げ喜びを表現するシトゥラ
そして和やかな共同作業へと・・

・・・・・

子供ながらにしてシトゥラは実にしっかりと働いた
基本的な料理の仕方はわからないもののそこはスクイードが教えてあげたりもしたが
食器をきちんと並べたり食後にも自分から食器洗いをしたりした
一通りの作業が終わるとシトゥラは半分眠たそうに彼にもたれかかる
「疲れたかな?」
「う〜ん、ちょっとだけ♪」
「ははっ、そうか・・。でも良く働くよ、シトゥラは。えらいえらい」
頭を優しく撫でてやるスクイード、それにシトゥラは耳をピョコピョコ動かしながら笑っている
「さて、・・風呂だな・・どしよう?」
「シトゥラはお兄ちゃんと一緒がいい!」
「えっ!?あ・・でも・・シトゥラだって女の子なんだし・・」
「駄目・・なの(ウルウル)」
途端に泣きそうな顔になるシトゥラ、それに普段からかわれている以上にスクイードは慌て出す
「待て!わかった・・、そんじゃ大浴場に行こうか」
「うん♪」
さらに上機嫌になるシトゥラ。彼を本当の兄のように慕っているだけにスクイードに拒否権はなく・・
ともあれ、湯浴みの用意をしつつスクイードはシトゥラにせがまれ手を繋ぎながら
男性騎士寮の大浴場へと向かった

・・・・

「え〜、皆さん!すみません!余り見ないでください!!」
大浴場の脱衣所にて先に入っていた騎士達は当然驚く、シトゥラに股間のものを見られたくないのが内股、タオルで隠す
屈強なおっちゃんもちらほらと・・
「スクイード!ついにシトゥラの子を・・」
独身男性からは射殺すばかりの視線が飛んでくる
・・まぁそもそも男性寮で女性と同居していること自体が嫉妬の対象になってしまうのでそれはいなめなかったり
「違いますよ・・この子がシトゥラです」
「こんばんわ!」

シ・・・・ン

「てめぇ!嘘つくんじゃねぇ!野郎ども!身包み剥がして女性騎士寮に放り込んでやれ!」
「「「応!!」」」
「落ち着いてくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」
襲い掛かる先輩騎士群、その瞳には地獄の業火など比べ物にならないほどの嫉妬の炎が篭っている
先ほどの発言も目つきからして本気っぽい
そこへ
”ちょっと待ったぁぁ!!”
二人の間に割って入るは頭巾巻き鼻で括ったいかにも泥棒ですって感じの女性
黒いレオタード姿でいかにも不審人物なのだが・・
「カ・・カチュ・・」「シャラァァァァァァップ!!」
流石にスクイードには正体がわかれども強引にそれをかき消す不審女性・・カチュア
「な・・何を、どっから入ってきやがった!?」
だが全裸男性方は彼女の正体に気付いていない様子・・これは奇跡と言っていい
「そんな事はどうでもいいわ、筋肉指数65+お粗末下半身さん」
「ガァァァァァァァァン!」
後半かなり失礼な発言にその漢の誇りは無残にも散っていった
「いい?今日は騎士団の人身売買組織制圧の際にシトゥラさんはとある魔導具のせいで子供に戻ったわけよ
それをこの阻害野郎が世話をしているわけ・・邪魔しちゃタイム団長が激怒するわよ!」
カチュアの一言に一同呆然とする、当のシトゥラは話が難しいのか何を言っているのかわからない様子で
全裸男の股間をジーっと見ていたり
「言われてみれば・・確かに・・」
「本当なのか!?スクイード!」
「ええ・・本当です。でっ、入浴は女性騎士に任せようとしたら泣きそうだったので・・」
「ぬぅ・・ならば!我々でシトゥラの背中を洗ってやろうではないか!!」
「「「「「応!」」」」」
再び襲い掛かるおっちゃん集団・・
だが
「お兄ちゃんじゃないと・・嫌!!」
スクイードにしがみつき叫ぶ幼女シトゥラ、自分の身長よりもはるかにでかくいかついオッサンに迫られたら
そりゃ泣き出したくもなるもの・・
そしてその叫びに漢達のピュアなハートはブローケン
「スクイード・・覚えていろよ・・」
「忘れてください・・・」
「だが・・そこの女は何者・・騎士団の情報まで把握して・・」
「私?名乗るほどの者じゃないわ!では・・さらば!」
言う事言ってとっとと帰るカチュア・・極自然な態度で誰も気付かなかったのだが・・
「あいつ・・覗きじゃないのか?」
「ぬぅ!言われてみれば!」
「我らが裸体を拝んでおいてタダで帰るとは良い度胸だ!モノドモ!出会え出会え!!!」
「「「「応!!!」」」」
不審者を捕まえるのは騎士の役目・・、脱衣所にいた男性騎士は手早く着替え不審人物の追撃を開始しだした

・・・・・

「・・はぁ、折り良く誰もいなくなったし・・お風呂入ろっか?」
「うん、お兄ちゃん、脱がせて♪」
「あ・・え・・わ・・わかったよ・・」
甘えてくるシトゥラに顔を真っ赤にさせるスクイード
同僚がいたなら確実に妬まれそうな体験をしつつ二人はゆっくりと浴場へと向かった


貸切状態の浴場でスクイードはシトゥラの髪を洗ってやっている
白い泡に塗れたシトゥラは幼いながらもどこか卑猥・・だが、ここで息子を反応させるわけにもいかず
スクイードは無心に髪を洗っていたり
「どこか痒いところはないかい?」
「大丈夫〜」
気の抜けたシトゥラの声、尻尾もフニフニ揺れてかなり気持ちがいいようだ
「よし、そんじゃ流すよ」

バッシャァァァン!

「ひゃあ!・・お兄ちゃん乱暴!」
勢い良く桶で流されたのだがシトゥラにしてみれば勢いがよすぎたようだ
「そ・・そうか?僕は勢い良く流すのが好きだったんだけど・・痛かったら謝るよ」
「・・う〜ん、お兄ちゃんが好きなら〜、それでもいい♪」
「ははっ、ありがとう。そんじゃ、身体は自分で洗えるよね?」
「お兄ちゃんが洗って〜」
「んなっ、・・そ・・それは・・」
「・・駄目?」
くるりとこちらを向き幼き胸が視界に飛び込んでくる、それにスクイードを思わず顔を背けてしまう
(い・・いかん、相手は子供だ。そんなに意識してどうする!?)
「・・お兄ちゃん・・」
「わ、わかったよ。洗ってあげる」
「ありがとう〜♪」
今にも飛びついてきそうなシトゥラ、流石にそれはまずいので軽く頭を撫でて身体をタオルで洗ってあげる
「・・(今、人が入ってこられたら・・間違いなく誤解を招くな)」
背中を痛くならない程度の強さで洗いながら心の中で焦るスクイード
幸い人の気配はないのだが時間帯としては何時人が入ってきてもおかしくはない
「♪〜♪〜」
そんなスクイードの心境などを知らずシトゥラは気持ちいいのか聞きなれない鼻歌を歌い始めている
「・・?それは、何の歌なの?」
「う〜んと、楽しい時に歌う歌!」
「へぇ・・、いつもは皆で歌っているのかな?」
「うん!皆で仲良く歌っているの!・・・皆・・いないけど・・」
途端に声のトーンが下がるシトゥラ・・
「あ・・ごめん!」
「ううん、お兄ちゃんがいるから、シトゥラ大丈夫!」
後ろ向きだが眩しい笑顔になっているのは間違いない
「ありがとう・・さて、前は・・自分で・・」
「お兄ちゃん・・」
「わかった!洗う!洗うよ!」
「ありがとう♪」
この甘えぶりにスクイードも慌てに慌てる
「じゃあ・・・」
不謹慎な事を考えずに後ろから手を回す・・、ほんの少し膨れている胸、スラッとした腰を丁寧に洗ってあげる
流石に股間は気が引けるので申し訳程度・・・それも内心もっと洗って欲しいと言われないことを願いつつ・・
「気持ちいい〜♪」
「ははっ、じゃあ流して湯船につかろうか」
「うん♪」
素直なシトゥラにスクイードも何だか本当に妹のように思えてくる
「「ふへぇ・・・」」
同じように頭にタオルを乗せて湯船につかる頃には彼にはもう裸の女の子と風呂に入っているという
緊張はなくなっていた
「お風呂気持ちいい〜」
眼を細め身体が火照っているシトゥラはとても愛らしく・・・
「なぁシトゥラ」
「???」
「シトゥラはどうして僕にそんなに懐いているんだ?」
「うんと・・お兄ちゃんはシトゥラと同じ匂いがするの!」
「・・そうか?」
まぁ元々私生活まで共にしているパートナーゆえにシトゥラと同じ匂いがしているのは納得しているのだが・・
「うん、タイムお姉ちゃんもクロムウェルお兄ちゃんも優しいけど〜、シトゥラはお兄ちゃんが一番!」
「ありがとう・・、でも一番なんだ・・」
「うん!よくわからないけど・・一番♪」
ニパッと笑うシトゥラにスクイードも何だか心嬉しくなる
「そりゃ嬉しいな〜」
「シトゥラも嬉しい〜♪」
「ははっ、光栄だよ」
「うん♪・・♪〜♪♪〜」
上機嫌でシトゥラはまたあの鼻歌を歌いだす
「なぁ・・それ、お兄ちゃんにも教えてくれないか?」
「いいよ♪え〜っとねぇ・・」
子供ながら不器用に教え出すシトゥラ
スクイードも嬉しそうにそれに従いながら静かな鼻歌が浴場に響いていった


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