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第一話  「女性の手紙」


おっす、おらクロムウェル
ルザリアで何でも屋をしつつも影で騎士団を支えているナイスガイさ!
・・っとどこぞのヒーローの真似は置いておいて、クロちゃんです♪
前にタイムから『ルザリア騎士団特別顧問』の地位をもらってからは
随分と騎士団仕事に力を入れているわけさね。
まぁ正式に騎士になるってのは周りがうるさいから表向きは何でも屋のままだけどな
そんなわけで今日もタイムの頼みで不正貿易をしとった貴族さんをしばき倒した帰りだ。
利益を求めることに関してはどこまでも執着しているもんだぜ・・


「ご苦労、クロムウェル」
団長室にて凛々しく報告を聞くタイム団長様、
赤い髪で右目を隠しているがそれがだらしなく見えないのはこいつの技かな
ピッチリとスーツを着こなし正しくキャリアなウーメン
「ああっ、こいつは・・牢獄ぶちこんでおくか?」
「ひ・・ひいい・・」
俺の隣で悲鳴をあげている貴族さん・・、
どうやら俺がこの街で有名な『スタンピート』って言われている
拳闘士だってことに気付いたらしい・・遅いけど・・
「そうだな、おおまかな証拠物件はそろっている。
しばらくは牢獄で静かにしていてもらおうか。・・連行しろ」
「「「はっ!!」」」
重要参考人がいるということで団長室の入り口で待機していた騎士数人が入ってきて
貴族おっさんを連行していく・・、
まぁ俺が連れてきたよりも丁重だからおっさんも何故か安堵の表情だ。
・・・
「・・クロ、おつかれさま」
誰もいなくなったと思ったらすぐ女の顔になるタイム・・・・、
ほんと、仕事とプライベートはきっちりしているぜ
「ああっ、今回は現場抑えるのに数日かかったからな。大物逮捕で貴族共も身を改めるか?」
「そんなくらいで連中が変わるとは思えないけど・・ね」
「ったく、あの地域ごと壊滅させたろか・・。そっちのほうがこの街にとってもいいぜ?」
「駄目よ、あの中には一応領主が住んでいるんだから・・」
「・・ああ、本当に利益のことしか頭にない奴・・だっけ?
この街の代表なのにほとんど姿見せてないじゃん」
「・・そこらの神経は私にも理解できないわ。治安管理も騎士団に任せっきりだし・・ね
・・とにかくお疲れ様。もう帰る?」
「んっ、そうだな。お前はまだ仕事だろうしな〜、邪魔しちゃ悪いだろう」
「・・何もしなければ・・邪魔じゃないよ・・?」
「俺が邪魔をしないとでも思わないでか(ニギニギ)」
二人っきりで手を出さなければ漢じゃない!!!
「・・それもそうね。じゃあ仕事が終わったら・・部屋に行くわ」
「おう♪それまでがんばれ」
「あっ、その前にちょっと渡すものが・・」
「あん・・?」
渡すもの・・?なんだか机から取り出したけど・・
「フィート君宛ての手紙が来ているのよ。
しかし彼の住所というのが不明確で知り合いだと言う事で
私のところに来たんだけど・・渡してもいい?」
「ああっ、あいつは周りには住所とか教えてないからな・・。
俺の隣の部屋以外にも何箇所か部屋をもっているみたいだし・・」
「な・・なんで・・?」
「捨てられた女の逆襲を避けるため・・・ですな」
「・・・・、彼らしい・・」
「まぁ・・な。ともかくついでに渡しておくよ。じゃっ、またな♪」
タイムから手紙を貰って騎士団屋敷を出ることにした
・・少し前に何日も軟禁されたからな、それも辱めを受けて・・・は・・はは・・・
まぁ宿につくまでにこの手紙の主が誰なのか調べてみますか。
え〜っと・・アンジェリカ=メールキャデラック・・・女の名前だな・・?
っうことは復讐の線で間違いないだろうな・・。
とんでもない呪縛とかプラチナ製のかみそりが入っていたりして。
他にわかることは〜・・、住所がアルマティ・・。
フィートが学んだアカデミーのある島国・・だな。
でもあそこは確か国って言葉よりも魔術の発展のために集まった
魔術師達が造り上げた都市って見方が正しいらしいんだけど・・
しかしアルマティの女の手紙か・・
こんな茶封筒で素っ気がないところを見るとラヴなレターじゃないだろうし・・・、
やっぱ怨恨の線だな!
仰天するフィートの顔が目に浮ぶぜ・・へっへっへ・・

・・・・・・・・

表通りを通り住宅地区へ入りまっすぐ家へと・・
夕暮れ時で人もちらほらと、露店ももう締め始めているな。
何か買って帰るのもいいけどタイムが飯作ってくれるから買わなくていいか。
えっ、なんでフィートの居場所がわかるかだって?
勘だよ、勘。っうかあの宿の部屋以外のフィートの隠れ家って俺知らないしさ
それに一応の本拠地はあの宿なんだからそっちに戻って来るベ
さて、宿に到着!
騎士団とも協力して少々金も溜まってきたし・・、
そろそろ引越しもしたいんだけど中々どうして住み心地いいんだよな、このボロ宿
っうか俺が住むとなればどの家も遠慮するか、・・騒がしいし・・
まぁそれは置いておいて・・、先にフィートがいるか確認するか。

コンコン

「お〜い、フィート〜、いるか〜?」
・・・・・・・、返答なし。考えられるのはエネと大人の時間か睡眠中か・・。もしくは留守・・
いいや、入っちゃえ!

ガッチャ・・・・

ビタン!!

扉を開けたと同時に顔に何かへばりついた・・
・・・・・取れねぇ!!
「・・ならぁ!!てめえはどこぞの外宇宙生物か!!」
本気でそれをひっぺ剥がす。俺のビューティーフェイスに恐れ多くも飛びかかったのは
以前この街で起こった一件を機にフィートの家に住みついた魔法生物・・アニマだ
見た目は甲虫みたいだったが・・・、姿を変える魔法をやったのか今ではアルマジロみたいだ
まぁ動きはそのままなんだけど・・

カサカサ・・

「ああんっ?なんだその顔は・・?フィートはどこだ?」
カサカサ・・
変に足を動かしている・・・まさか・・ジェスチャー?
下等生物のくせにて味なことを!!
「わからん!ちゃんと応えろ!!」
・・蟲相手にちゃんと応えろってのも何だか変だけど・・、
まぁこいつは知識が結構あるってフィートが言っていたし。
おっ、なんか持ってきた・・、ボタン・・?

カサカサ・・(トントン・・ツー・・)

・・・・・・・・・・モールス信号!?
なんでやねん!っうか何気にマスターしているっぽいし!!
「俺にんな知識はねぇ。ええい・・ここに書け!」
仕方ねぇ!わざわざ紙とペンを用意してやる!
・・カサカサ・・

・・が・・・い・・しゅ・・つ・・ちゅ・・・

・・書きやがった・・
「お前・・、器用だな」
カサカサ・・

「何をやっているんですか?先輩?」
「こんばんわ♪クロムウェルさん♪」

うおっ!帰っていた!?・・っうかエネと一緒だったのか
「おう、フィート君。お前を探していたんだよ」
「僕を・・?それでアニマと何遊んでいるんですか?」
「いやっ、お前が留守かどうかを聞いていたんだよ」
「へぇ〜、アニマちゃんってそんなにお利口なのね」
エネがアニマをプニプニ触っている・・、平気なもんなのかね・・
「元は知能は高いですからね、僕が少し手助けをしたらこんなもんです」
「っうかなんで教えたのが俗っぽいんだよ・・」
「まぁお約束ですよ、それよりもどうしたんですか?僕に用・・?」
「ああっ、手紙を預かったんだ。お前の住所がはっきりしないからってタイムからな・・ほれ」
やばい代物だったらフィートなんかはすぐ気がつくだろうし・・大丈夫か
「え・・ええ。僕に手紙かぁ」
「アンジェリカって女からみたいだぞ?」
「!?・・・な・・なるほど・・」
おおっ、顔が変わった・・。おそるおそる開いていやがる
「昔の女か?」
「違いますよ、学生時代にやたらとライバル視してきた人です
・・少し灸をすえてあげたんですが・・」
・・こいつが言うからにはとんでもないことしたんだろうなぁ・・
「それで・・何だって?」
「僕の恩師がアカデミーの講師を引退するんですって。だから顔を見せろ・・っと」
「麗しい教師と生徒の愛だな〜」
「まさか、アルマティの中ではそんなことのほうが異常ですよ・・
文面はそう書かれてますけれども何かあったと考えたほうがいいですね」
なんだか穏やかじゃねぇな・・、っうか恩師を祝うのが異常って・・
「だったら最初からそう書けばええやん」
「アルマティから他国に文書を送る場合は一通ごとに開封されて検査されますからね。
表立っては言えないんでしょうよ」
「・・変な都市・・。じゃあ・・アルマティに行くのか?」
「そうですね〜、放っておくわけにもいかないですし。」
「フィート君、旅に出るの?」
おおっと、アニマと遊んでいたエネちゃんもびっくり!・・もはや独りではいられないのか?
「うん・・ちょっとね。アルマティまで行ってしばらく滞在することになるから・・長旅になるかな?」
「・・・ねぇ、フィート君。私も一緒に行って・・良い?」
おう!これは思ってもいない展!開!!
「エネ・・危険なところかもしれないんだよ?
それでなくてもアルマティってめちゃくちゃなんだから」
「・・フィート君の事もっと知りたいの・・。
それに危険でもクロムウェルさんやフィート君が助けてくれるもん♪」
・・・・・俺!!?
「ちょい待ち、エネ。俺も・・?」
「えっ、一緒に行くんじゃないんですか?」
「どこでそう思った・・?俺だって最近騎士団の仕事に本腰入れて協力しているんだし・・」
「まっ、いいんじゃないですか?物見見物ということで一緒に来てくれたら僕も助かりますし」
・・気楽に言うなよ・・
「まぁ・・俺はタイムの許しがでたらな。エネはどうするんだ?」
「そうですね・・、いいでしょう。ただし、余り勝手な行動しないでね?
向こうの人は常識に欠けているから」
「大丈夫!世の中皆優しいよ♪」
・・騙されて貧困生活に入ったのに前向きだな、エネって・・
「やれやれ、じゃあ僕は旅の準備をします。エネもお母さんに許しをもらってきて。
先輩も妻にお許しを得てくださいな♪」
嫌な笑みを浮かべやがって!・・許し・・出るかな・・?
こうなったら当たって砕けろだ!
待ってろタイム!!



・・・
・・・・
「それで・・また私を置いて旅に出るの・・?」
・・半玉砕・・、怒るんならまだしもめっちゃ悲しそうな目で見られたら・・なぁ・・
「いや・・さ。タイムも忙しいだろう?団長不在でどこかに旅するのもまずいだろうし」
「・・団長なんて・・なるんじゃなかった・・」

おいおいおいおいおいおいおい!

「そこまで言う事か!?そんなに長期にはならないんだからさ」
「クロが行かなくちゃいけないの・・ねぇ?」
書きかけの書類を放り投げて俺に甘えてくるタイム
・・最近甘えたモードが激化していっているように思えるのは俺だけだろうか・・?
っうか俺にしかわからんことか。
「フィートが言ったんだから俺も同行したほうがいいだろう。あんまり気は進まないけどな」
「む〜・・」
頬を膨らましとる・・、ファンクラブな騎士達が見れば鼻血ものだろうな
「まぁまぁ、土産に色々買ってきてやるからさ・・我慢してくれよ」
「・・なるべく早く帰ってきて・・。でないとひどいわよ・・」
うげっ!・・一番嫌な注文・・
「・・何もなけりゃ早く終わるよ。悪いな」
「もう、一応は特別顧問なのよ、クロは」
「こうしたことも特別ってことかな?はははは・・」
なんとか取りつけた・・かな?ほんと、寂しがり屋なんだから・・
それじゃあ寂しくならないように・・うっひょっひょ・・
「タイム・・」
「えっ?クロ・・ちょっと・・」
逃げようとするタイム・・だが俺のソフトフォールドから逃げられはせん!
「寂しくないように御呪い・・さ」
「・・エッチなことするんでしょ・・」
「ご名答♪外出中でも俺のことを忘れなくしてやるよ・・(ニギニギ)」
「・・そ、そんなことしなくても忘れない・・や・・」
仕事中だと抵抗するのぉ・・、まぁよい。嫌よ嫌よも好きのうちじゃて・・
・・おっ、今日の下着はまた・・いいねぇ♪

「団長〜、失礼しま・・すぅ!!」

「「!!!!!!!!!!!!!」」
スクイードォ!!!!!
「き・・・・き・・・・・・き・・・・きさま!変態!団長に何を!」
「スクイード!俺のために死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

バッコォォォォォォン!!

悲鳴も出さずにKO!!すぐさま団長室に拉致&ドアロック!!
「・・ノックしろっていつも言っているのに・・」
「躾がなっちゃいねぇな。ともあれ・・記憶をいじらせてもらおうかな・・?」
「手伝うわ・・修正した後中庭に放置しましょう」
俺はまだしもお前は部下なんだぞ〜?まぁいい、スクイード!覚悟!!!

バコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコバコ!!

・・・・・・
ふぅ♪こんだけ記憶操作すりゃ大丈夫かな♪
「・・クロ、死んで・・ない?」
「ああっ、だいじょぶだいじょぶ。この程度で死なないのは過去で証明済みだ♪」
「っという事は過去にも同じようなことを・・?」
「そんなことより続きをしましょうか・・タイムさんよぉ・・」
「も・・もう・・♪」

コンコン

!!!!!

「ど・・どうぞ!」
夜なのに来客が多い!!・・っうか団長室なんだから当たり前なんだけど・・
ともあれ俺がスクイードの亡骸を窓から外に投げている間にタイムがロック解除!
・・ここ、2Fだけどまぁこのくらいで死んだら騎士じゃねぇ
「・・お邪魔だったか?」
入ってきたのは白狐人シトゥラ・・、まるで全てがわかっているように笑っている
「・・な・・何のことだ・・?それよりも用事かな?」
「ああっ、スクイードと巡回に出るはずなんだが・・
団長室に報告に行ったまま戻ってこないので・・な」
・・ちっ、完全犯罪ってやつは何故にこうも難しい!
「あ〜、スクイード君ならばもう外に出ちゃったよん♪残念残念♪」
嘘は言ってない、外にも行ったし別世界へも行った
「・・??・・いや、つい今しがたまでスクイードはここにいた。
はち合わなかったとなるとまだここにいるはずだ」
「・・・何故・・そう思う?」
「スクイードの臭いがこの部屋に充満している・・ん・・これは・・血の臭い・・?」
大げさに鼻を動かすわけでもないのになぜわかる!・・恐るべし獣人!
「ああっ、俺この間すりむいたんだよ・・だから・・ってシトゥラ?」
完全無視に臭いを辿るシトゥラ・・俺がスクイードを運んだのと同じコースだ!
「・・いた、おいスクイード。何を眠っている?」
「・・・・・」

・・バレちゃったよ・・、どうしよ・・?
「クロムウェル、スクイードは何で気絶しているんだ?」
「あ〜、いやっ、見てはいけないものを見た・・っというか・・」
「・・・、なるほど。どうやらノックもせずに入って二人の営みを拝見したか」
・・鋭い!鋭いぞ!シトゥラ!!貴様は探偵か!
「違うか?タイム・・」
「・・・、知らない・・」
必死の言い訳なタイムだけどもう白状したような・・
「・・私が・・・やりました・・。シトゥラさん許してください!」
「・・ふぅ、まぁそんなところを目撃するスクイードもスクイードだ。
しばし頭を冷やせばいいだろう。では巡回は私とキースで行く。介抱しておいてくれ」
少し笑いながら出ていくシトゥラ・・。
なんだか全部見透かされたようで恥ずかしいな
「・・タイム、留守中・・がんばれな?」
「・・うん・・」
団長の面目丸つぶれになっちまうからな・・、まぁ実際仕事はしっかりやっているんだけれども
・・ここの連中そこまで寛大じゃないし・・


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