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「忍対決?」


月下、マント ならぬ濡漆黒色な陣羽織を纏う者が対峙する。何故かその顔は判らないが、
ロングのポニテと陣羽織の前開きから覗かせるハイレグレオタードな股間と白絹肌の太股
から女性であろうということは分かる。胸は・・・多収納なジャケットを着ている以上に
元々が程々なのだろか、判断材料にはならない。 ともあれ放たれる気配は一忍のような
只者ではなく、フレイアは身構えたまま動けない。 と、
 「態々待っているというのに・・・其方から来られないのなら、此方から参りましょう」
女忍は陣羽織の中に両手を入れ、抜き出した時に指間にビッシリ挟まれているのはクナイ。
投擲に、それが無数の雨となってフレイアに襲い掛かるっ!!!
 「くっ!!?」
その手裏剣技に避けるのは適わず、最も弾幕の薄い場所で当たりそうなものを出来るだけ
刃を振るい切払うが、それでも可也の数のクナイがフレイアに刺さる事無く打撃となって
装甲部に当り衝撃となって肢肉を貫く。
 遊ばれている?
そう考える頭とは別に鍛えられたフレイアの身体は痛みを堪えて遁走し、草原から
遮蔽物多い森へと遁走した。それを女忍は顔には微笑を浮かべて悠々と追う・・・。

兎も角、フレイアは森奥へ逃げ込むと木を背に作戦を練る。
悔しいかな、相手と自分との実力の差は嫌でも認めざるえない。
ただ、相手は自分を侮り遊んでいる。故に其処が付入る隙であり、数少ない勝機。
無駄と分かりつつ先に撒いたマキビシの反応を待つ、が
ヒュルヒュルヒュル
 「っ!!?」
閑に障り近づく音に直感が命ずるまま腰を滑らせて頭を下げた視界の中、
左右から襲い掛かった手裏剣が其処に残る髪の毛数本を断つ。
物陰に隠れているにも関らず遮蔽物の向うから狙い誤らす狙ってくる以上は此方が不利と
飛び出した向うには逆光の中に立つ女忍が。
フレイアはそれに向かって先に先に回収しておいた女忍のクナイを投擲するも、
流石にクナイを武器庫の如く携えているだけあって残らず投クナイで空中迎撃されてしまう。
普通、忍びたる者は己の重量が増えて動きが鈍ることが望ましくないので装備が少ないもの
なのだが、この女忍 戦忍はセオリーに反し持っているだけあってソレだけの技を有する。
だがその程度は想定内に、次投じるのはフレイア自身が持っていた数少ないクナイ。
それを後部を繋いで猛回転で月輪をなったソレは、迎撃クナイ第一陣をものともせず
第二陣の迎撃クナイをも勢い劣らず弾き飛ばし、そして戦忍へ的中と同時に
爆っ!!?
フレイアの狙い通り、戦忍は避ける間もなく発動した爆発に巻き込まれた。
弾数で重量が増えれば機動力が下がるのは必死。故に虎の子のクナイを使った大成功。
 「貴様の敗因は、私を侮った事。 その報い、己の身で・・・」
勝利の笑みを浮かべフレイアは地に伏す戦忍へ正体を確かめようと警戒しながら
距離を詰める。が、その異様さに気付くと我も省みず駆け寄り一蹴。
それは、陣羽織を着せられた適当な人形。 即ち、変わり身の術。
しかも、プクゥと膨れ上がった人形はポンッと爆発と共に紙ふぶきを撒き散らした。
 「プッ・・・。お間抜けさん、ココに極まりですね。 しかも仕留めた相手へ
こんなにも迂闊にも近づくだなんて・・・ この程度は忍の基礎の基礎ですよ。」
 「くっ・・・」
響く声にフレイアは歯軋りで応えるしか出来ない。忍ならば己が討たれた時の事も考え
自爆に毒やら刃破片を撒き散らす輩だって少なく無いのだ。今回はからかわれただけだが。
兎も角、戦忍が何処にいるかが分からない。感からして直ぐ側、木の上でなければ・・・
飛びのき地へ叩き込む残りのクナイに、其処に立つ土柱。
 「せ・い・か・い。 でも、未だ未だ投剣術が甘いですね」
そこにはやはり健在でレオタードに戦闘ジャケット姿の戦忍が、
しかも指に先に近距離で投擲されたクナイを挟んでいた。
それを優々と捨てる戦忍へフレイアは刃を両手に
地を蹴り、木の幹を蹴り、枝を蹴り幾重にも姿を増やし惑わせ
 「これでっ!!!」
その刃が戦忍を斬裂くが、それは霞となって散ってしまった。そして・・・
 「その程度で分身の術?」
 「っ!!?」
フレイアの全ての分身に後付くのは戦忍の分身。しかもフレイアの分身が両手に刀のみに対し
戦忍の分身は巨大手裏剣、忍短刀、大クナイ、鎖鎌と装備がまちまち。
フレイアからしてみれば、移動したその場に既に戦忍が別で待ち受けているようなもの。
 「仮にも忍ならば二種ぐらい分身を駆使していただかないと」
 「くぅぅぅぅっ!!?」
戦忍の各々の攻撃に弾かれたフレイアは地へ、それを取り囲む四人に分かれた戦忍。
ならば仕方ないと、試作品の新武具であるため使いたくなかったが策は選べない
フレイアは迷わず出した符束を巻く。 それは空中で符から幾つもの
蜻蛉や蝶,蜂,蟷螂,蛇へと変型して全ての戦忍へと襲い掛かる。
正面あってぶつからずとも出来た隙に魔刀「血桜」で掠り傷でもいいから負わせて
体力を奪いながら逃げればすむことなのだから。
対し、戦忍は分身を消しながらバックステックで襲い来る符式神から一旦距離を取ると
懐より取り出し空へ放るのは三枚の大符。それは以上の変型で蒼の魔鷹,朱の鳳凰
三脚の鴉へとなった。そして以上の能力を備えた驚符式神によって駆逐される符式神。
 「そ、そんなぁ・・・」
 「その程度で国家機密になるとでも御思いになりましたか?
もっと武具の特性を理解するべきですね。本来ならこの驚符式神を用いずとも
投網で一網打尽にすればすむんですよ。 符式神は・・・ね」
唖然となるフレイアの前、戦忍へ戻った神鳥の驚符式神は元の符となって手に納まる。
地にガラクタとなって散ったフレイアの符式神とは異なり。
 「得物のや武具の力に頼るだなんて日々の鍛錬が足りませんね。
 もっとも、ここで人生の幕を閉じる貴女には関係無い話ですが。
 さて、お遊びは終りです・・・・・・」
そして、覆い被る戦忍の影にフレイアは・・・・・・

 「・・・という夢を見た(ふぅ〜〜」
 「あ、はははは・・・、そ、それは災難でしたね。」
仕事の合い間の茶の席、フレイアの愚痴に補佐官のアリーは苦笑で応えざるえない。
もしそんな本当にそんな相手ならば上忍クラスであり、瞬殺されているのが当然。
それが弄ばれた夢オチで終るということは、やはり夢ということなのだろう。
 「全く何なの、あれは・・・・・・(愚痴 ぐち グチ guti」
 「まぁ、正夢にならなければ・・・(汗」
フレイアが愚痴っている丁度そのころ、某都市外れの屋敷で一人の本職が戦忍である
凛々しい秘書が可愛らしいクシャミで主にからかわれている事など、神ならぬ二人が
知ろうはずもなかった。

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