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最強の夫婦〜天象石ホルスの眼〜



・・・・・最近家を見られているような気がする・・
それを不審と思うのが俺の中では常識だ。
なぜなら付近には人の気配などはなく誰かに見られているのは明らかに異常だ

・・俺はセイレーズ、泥棒だ。難ある性格の妻ミュンと暮らしている

「セイレーズ、今私のこと馬鹿にしていたでしょう?」
目の前に座っているミュンがこっちを睨んでいる
「・・何でそう思うんだ・・?」
「何だか目つきがいやらしかった!」
「・・それでなんでお前を馬鹿にしたんだ・・?」
「私にはわかるの!ともかく愛妻を馬鹿にした報いは取ってもらわないと・・・」
「・・それでなんで服を脱いでいるんだ・?」
「なんでもいいの!覚悟しなさい♪」
全裸になり飛びかかるミュン・・、やれやれ・・


・・・・・・・
・・・・
・・
「それで、誰かが家を見ているの・・?」
隣で寝転ぶミュン
「・・たぶんな」
「イヤね〜、夫婦の営みを鑑賞するなんて!」
「そんな事が目的でわざわざこんなとこまで来るか・・・」
「じゃあ何よ?」
「以前、太陽のカルサイトを盗ったときにいた不審な神父を覚えているか?」
「・・あいつだっての?」
眉をひそめるミュン・・、苦戦したからな
「・・まぁ思いついただけだ。なんせこんな稼業だ。俺に恨みを持つ者なんか星の数ほど
いるだろう・・」
「それもそうよね、まあ貴方は義賊ってあがめられたりしているから泥棒の中ではまだ
少ないんじゃないほうじゃないの?」
「・・さあな・・」

義賊だのなんだのという噂が俺には流れている・・が、あんまり心よいものではない。
俺はそんな気持ちではやっていないのだから・・な

「それで、今度は何盗るの?」
俺は美術品や宝石を専門としている、妻は錬金術師、俺の盗む宝石にはかなり興味が
わくようだ・・
「・・これだ。」
作成中の資料を見せる。ミュンはベッドで寝転びながらそれを見る
「・・・宝石商が所有しているお宝を根こそぎ・・?派手ねぇ・・。」
「どういたしまして・・。んっ!?」
外で気配がする・・、さらには殺気が・・。
すぐさま得物の陽鋭剣ネェルブライトを手にする・・
「・・大層なお客になりそうなの・・?」
そういいながらミュンも素早く着替え得物である太古の破壊兵器・・ブリューナクと名づけた
魔槍銃を取り出す
「・・さぁな、態々こんなとこまで殺気だしてきたんだ。歓迎はしてやらんとな・・」
「まっ、それもいいわね」
そういいながら家の扉を空ける・・・


家の前には僧兵風の男が数人・・
「怪盗セイレーズだな・・?」
「怪盗かどうかしらんがそうだ・・」
「我等は異端審問会。異教を広めし容疑の元に貴様を連行する・・」
異教・・、ふんっ。
元々宗教には興味がない俺にそんなことを言うとはお笑い草だ・・
「つまり、いい加減な理由で無理やり俺をとらえ、そのまま処刑しようっていう腹か・・」
「回りくどいわね〜、野盗の方がまだマシよ?」
「・・だなっ、御託はいい。俺を捕らえたいなら力ずくでくるんだな」
剣をかまえ臨戦体勢・・
「・・・ふふふ・・」
変ににやける僧兵・・それと同時に肌が緑色に変色する・・
「・・・こいつら・・・、ミュン、下がっていろ」
リザートマンと化した僧兵ども、ミュンには少し辛いだろう
「前回は遅れを取ったが・・、今回はそうはいかん」
物言わず襲いかかるリザート僧兵
しかし、
「太陽の剣をなめてもらっては困るな!」
魔力を込めて剣を振るう
それに反応して黄金のレイピアから赤い真空波が広がる・・!
それに触れた瞬間次々と蒸発していくリザート僧兵・・
「ヒュ〜♪我ながら恐ろしい物を作ったもんね〜」
製作者の一人であるミュンが感心する・・
まぁこの熱線真空波の威力には俺も感心の一言だが・・
「それよりもどうする?どうやら連中に眼をつけられたようだしな・・」
どうやらあの偽神父は異端審問会の者のようだ
「そうね、売られた喧嘩は買いましょう!
夫婦の営み中にこられたらたまったもんじゃないし!」
「・・ふっ、いいだろう。ではっ、装備をととのえ、異端審問会の館に向かおうか・・」
「セイレーズ、そんな場所を知っているんだ〜」
「町の地図なんて全て頭に入っている・・そのくらい当然だ」



町の中で一番大きな館。それが異端審問会の根城だ
住民も『殺戮の館』と呼ばれ恐れられている。

そうは言ってもまさかここに化け物を作っている異常者がいるとは思ってもみないだろうが・・

「いきなり最大出力で館ごとっぶっ潰すのってのはどう・・?」
館の近くの木の上でミュンが言う・・
「・・止めておけ。中に首謀者がいるかどうかもわからんのにそんな事をしたら事態の収拾が
つかなくなる」
「面倒ね〜」
「現実はそういうものだ。だか扉をぶっ飛ばすくらいなら許す」
「じゃあ早速!」
いきなり魔槍銃ブリューナクをかまえ通常弾を放つ
炸裂薬を使用した弾丸が重そうな玄関扉を直撃・・
見事な大穴をあける・・のだが・・
「いきなりぶっ放すな・・」
爆発音で耳鳴りがする・・・・・・
「いいじゃない・・、さっ行きましょう!!」
意気揚々と走り出す我妻・・、こいつを止めることが一番の目的になりそうだ・・




屋敷内は人気はなく冷たい空気が漂っている・・
吹き抜けのホールはかなり広くカンテラの明かりが静かに廊下を照らす
誰もこない・・?
爆発が起きたのに誰もでてこないのも妙だ・・
「・・みなさんご帰宅かしら?」
「こんな宗教団体が通勤なんかするか・・」
「じゃあ何よ?」
「おそらく、あの男に改造されて化け物になったんだろう」
「・・ありえるわね。」
そんなこと言っているといきなり吹き抜けの2階からいくつもの光弾が飛来した
不意打ち!
「ミュン!」
「わかっているわ!・・・あったれーーー!!」
広範囲の拡散光弾を放つミュン、光と光がぶつかり合い相殺していく・・
こいつのブリューナクもこうした破壊光弾を放てる
しかし拡散光弾をすり抜けた光弾は回避していくしかなく
俺は避けながら館の2階へ駆けあがる
・・もちろん、ミュンを担いでだが・・



2階の廊下には先ほど光弾を放ったと思われるメタルゴーレムが数体・・
やはりここにあの偽神父がいるのだろうな
「あの馬鹿みたいに速いゴーレムね・・・。がんばれる?」
「がんばらなかったらお前がやるか?」
「・・わかっているくせに!」
一気に駆けてゴーレムをなぎ払う・・
・・以前のような素早さはない・・?どうやらこのゴーレムはこの間のとは違って
砲撃戦用のようだ。
「・・・拍子抜けね。」
呆れるミュン・・、そうこう言っているうちにさらに光弾を放とうとするゴーレム
「相手にするだけ面倒だ。あの扉に入るぞ!」
吹き抜けの廊下にあるひときわでかい扉に入る・・

その扉の中はでかい礼拝堂だった・・
夜なのに妙に明るい・・・
んっ?
中に入るとあのゴーレムの砲撃が止んだ・・・・
誘われたのか・?

「ようこそ、セイレーズ」
・・あの声だ・・
「・・お前達の常用手段を使ってまで俺に何のようだ?」
「それは決まっています。あのカルサイトを返して頂きたくて・・」
礼拝堂の暗闇からあらわれる男・・
神父姿ではなくコートを羽織った紳士服だ。短い銀髪で眼鏡をしている
「元々あの石はお前の物ではないはずだが・・?」
「そうそう!あの教会の神父死んじゃってたし!!」
「あの神父は異端審問会の者です。つまり私の身内ですよ」
「・・身内を殺したのか・・?」
「ええっ、彼は私の理想に理解をしめそうとはしなかったものですから」
飄々と説明・・、気に入らない・・
「どの道、貴方に渡す気はないわよ!それにカルサイトはこの剣に生まれ変わったんだから」
「・・知っていますよ。地の精の祝福を受けたのも・・だからこそこうしてこちらから回収するために動きをかけたのです」
「・・・・・、なるほど、カルサイトだけならまだしも精霊の祝福を受けたことでさらに手に入れたく
なったか」
「その通り・・、話が早くて助かります」
「ふんっ、残念だが貴様に譲る気はない・・諦めろ」
「そうもいきませんね、理想の現実のため、貴方にはその礎になってもらいましょう・・」
そう言うと体が変形していく・・・
こいつ・・・、自分自身も改造したのか・・?


体が赤く変色し俺よりも一周りも二周りもでかくなった・・・・
牛の化け物・・っというのが一番てっとり早い表現だな
「人としての頭脳を保ちながら人外の力を有す・・。この理想、何ゆえ理解できぬ!!?」
「俺には理想だなんて綺麗事はどうでもいい。改造ごっこは余所でしろ」
「セイレーズに同感♪価値観なんてものは人それぞれよ?あんたの理想の価値なんて
私にとってはこれ以上下らないことはないわ〜」
ミュンもやる気だ・・
「貴様ら!!」
豪腕を振るいつつ襲いかかる・・!
さすが理想だのなんだのというだけあってすごい早さだ・・・
「チッ!これが貴様が欲しかった太陽のカルサイトだ!」
熱線真空刃を放つ!
並の相手なら蒸発する威力だが・・・
「ぐぅ・・・、・・ふふっ、流石は太陽のカルサイト・・」
「真空刃に・・耐えただと・・?」
多少肌を焦がしたが大した傷ではない・・
「セイレーズ!下がって!」
ミュンが別角度から破壊光弾を撃つ・・・
これなら・・!
眩い閃光があの化け物に直撃する・・が
「良い玩具だ・・・だが」
口から炎を吐く化け物・・、厄介な攻撃を・・!
「アッツ!アツツツツツツ!!!」
炎にまみれながら俺の元に走るミュン・・・
「・・大丈夫か?」
「この白衣のおかげでなんとかね〜、でもどうする?頑丈よ、アレ・・」
「・・・・・生物の共通の急所は・・?」
「・・・股間?」
・・馬鹿妻が・・・
「今、有効なのは目だ。少なくともそこをやれば視界が狭まる。援護を頼む・・!」
「わかったわよ!しっかり狙って!!」
ミュンが連発して炸裂弾を込めてぶっ放つ・・・

全弾化け物に当たるがどうも効果がないようだ、・・破壊光弾でも無傷だからな・・・
「いくぞっ!!」
威力は期待せず立ちあがる黒煙に期待していた。これで姿を消し一気に目を潰す
「・・ふん!甘いわ!!」
化け物が煙そっちのけで腕を払ってきた・・・!
ぐっ!!?
それにまともに当たった・・・!!
・・・馬鹿力め・・・!
「セイレーズ!?このぉ!」
吹っ飛ばされる俺を見て逆上するミュン・・、3発が限度の破壊光弾の残り一発を撃つ・・
・・・が、効果はやはり薄い・・
「ミュン・・!くっ・・、下がれ!」
「嫌よ!こいつを何とかしないとね!!」
「もう破壊光弾は撃てないだろう!!」

「・・ふんっ、そんな玩具に頼るとはな・・」
「玩具とはさみは使い様よ!」
立ちはばかる化け物にさらに魔槍銃を構える
「・・いいから、下がれ!」
「うるさい!行くわよ!」
そう言うと銃から放たれる光の筋・・
破壊光弾?
すでに限度を過ぎているのに・・
「今よ!セイレーズ!!」
「・・!!わかった!!」
破壊光弾の閃光に隠れ今度こそ奴の目玉に深く剣を突き刺す・・・

「ぐぁぁぁぁあぁあ!!」
雄叫びをあげる化け物・・
「・・・下らない理想の続きは地獄でしろ・・・」
太陽の剣に魔力を込めて熱線を放つ・・!!
「ばああああああ!!!」
体の内側から高熱の熱線を放つ・・。剣も熱を発しあれほど強靭だった肉体が
みるみる蒸発していった・・・
・・・・・・・・
歪んだ理想を持つ外道が消えた瞬間だ・・・・
「・・大丈夫・・?セイレーズ・・・」
「・・なんとかな。これでこの一件も納まりがつくか・・。化け物にされた連中も製作者が
死ねばそう悪さもできまい・・・。んっ・・?」
化け物がいたところに奇妙な石が落ちていることに気づく・・
「これは・・、不思議と妙な気配を感じる石だな。お前が好きそうなやつだぞ?」
石を拾いミュンに見せる
「・・そう・・ね・・」
そう言うと顔中汗を流して倒れるミュン・・
「・・!!どうした、ミュン!?」
「・・・・・」
返事はない・・、昏倒している・・
「くそっ!!」
ひとまず家まで担ぐ・・。一体どうしたんだ・・・・?




追っ手が数人ついてきたが、ためらわず倒し、家に急ぐ・・・
すぐさまベッドにミュンを寝かす・・、息が荒れているな・・
「どうすれば・・・」

”魔力の使いすぎです・・”

「・・!誰だ?」
”・・お忘れですか?”
目の前に不意に現れる天女・・
「地の精霊か、魔力の使いすぎ・・・だと?」
”・・ええっ、あの破壊光弾を限界以上使用したため魔力を使いすぎたようです・・・・
「・・・・対策は?」
”私が何とかします・・。”
そう言うとミュンの胸に手を当てる精霊・・・

”我が祈り、生命の灯火となりて彼の者に祝福を・・・”

そう言うとミュンの体が淡く光り、呼吸が穏やかになっていく・・・
「・・大丈夫・・なのか?」
”とりあえず一命は取りとめました。しばらくは安静でしょうが・・”
「そうか・・」
ともあれよかった。こんな奴でも俺には大切な妻だからな・・
”しばらく付き添っていて上げてください・・。それよりもその石・・”
枕元に置かれているあの化け物が持っていた石を見つめる
「何なのか知っているか?」
”『ホルスの眼』といわれる神石です。天候を自在に操れる恐ろしい石ですね”
天気を・・?使い様によってはどんなに強固な国でも破滅に迎えさせられるわけか・・・
「あの男はこれを使用して何かをやるつもりだったのか・・」
”ただしこの石だけでは天候は操れません。太陽の力を借りて初めて操れるのです”
「・・だからこのカルサイトを狙ったわけだな」
”・・・そうですね、ともかく大事に持っていてください
下手に人間が扱うと恐ろしいことになりますので・・”
天候を操る力・・、まさしく神の領域だな・・
「わかった。ともかくありがとう、妻は俺が看病しよう」
”わかりました。ではっ・・・これにて・・”
静かに消える天女
部屋にはミュンの寝息だけが響く・・・・


「ミュン・・俺は・・・・」
静かに妻を抱きしめる・・。
「・・うん・・。おはよう・・セイレーズ」
「・・ああっ、おはよう・・」
「・・何みっともない顔しているのよ・・・。」
「・・なんでもない・・」
「・・ふふっ、セイレーズ大好き〜♪」
「やめろ、安静なんだから大人しくしろ」
「あなたの愛があれば一発で治るわよ」
・・・・やれやれ・・
いつものミュンに戻ったようだな・・・・



・・・・・・・・・・・・
それからも俺は泥棒、ミュンは鍛冶師としての生活をしてきた。
ただし今回の一件でもう俺の仕事にミュンを連れていくのはやめにしてお互いの仕事は
一人でやるという約束を俺がした・・・
そのため、めったな騒動はたまにあるもののいたって夫婦円満に時が流れた
・・・・・唯一の不満は子供に恵まれなかったということか・・
しかし、その子供がある日やってきた



カルサイトをめぐる一件から20数年経過したある日
すでに俺も中年、ミュンもまぁいい年だ・・
未だにあの性格は治らないが・・

コンコン

「あれっ、こんな辺鄙なとこに来客なんて珍しいわね?」
「・・だな。野菜の訪問販売か?」
「じゃあ買っちゃおうかしら♪にんじんにお茄子にきゅうり♪あっ、とうもろこしもあるかな♪」
・・やれやれ
ともあれ、玄関で客の相手をするミュン・・

しばらくすると俺のところに困った顔をしたミュンがきた
「セイレーズ、あなたに用だって?」
「・・俺に?」
訳がわからずともかく来客に会うため席を立つ・・・
・・・・・・・・
俺に用があると言ったのは銀髪の少年だった。
緋色の瞳をしておりなにやら気品が漂う
「俺に何か用か・・?」
「弟子にさせてください」
静かに座り頼みこむ少年
「弟子・・だと?」
「貴方が剣と槍の達人だということでお願いに上がりました」
「・・・・悪いな。俺は他人にモノを教えれるほど器用ではない。どこか形式ばったところで
習った方がいい」
そういい扉を閉める・・・
「・・断った?」
ミュンが困った顔のままで聞く
「まぁな。この俺に弟子入りなんてな・・。世迷い事だ」
「可哀相な気がするけどね。見たところ可愛いかったし」
「お前な・・」
・・・・・・・
多少少年のことが気になったがその日は何事もなく日は暮れていった
・・・・・・・
・・・・・
・・

翌朝、まだ寝ているミュンをそのままに外の空気を吸いに外に出る
「!!お前は・・・」
あの少年がまだ座っていた
「・・おはようございます」
「・・あれからずっと座っていたのか?」
「・・はい」
・・・見上げた根性だ
「・・なんで俺に弟子入りを願う?」
「力が欲しいからです。どんな理不尽にも負けない力が・・・。
だから世間から離れ生きている貴方の事を聞き・・」
・・その年で何か覚悟を秘めているようだ・・・
「・・・・・・・上がれ」
「・・はっ?」
「体が冷えているだろう。上がるといい・・」
「ではっ・・・」
「一応弟子入りは認めるが俺は他人に教えるなんて芸当は苦手だ。
だから盗め。それだけだ」
「わかりました!」
意気揚々と立ちあがるがふらつく少年・・
仕方無しに手を貸してやる・・・・
・・・・・
暖かい珈琲で一息つかしてやる
その頃にはミュンも起きだし、部屋にいた少年にびっくりしつつも何やら嬉しそうに見ている
「そういえばお前、名前は・・?」
少年に聞く・・
「・・ローディスです」
・・ローディス・・銀髪、緋眼・・・
もしや・・
「ローディスか・・。確か最近ダンケルク国の王子が城を離れたらしい。その名前もたしか
ローディスだったっか・・・」
「・・それじゃあこの子が王子なの!!」
「・・はい。俺はダンケルクのローディス=カルディーノです」
「国を捨ててまで俺に弟子入りするのか・・?」
「・・・はい。過去は・・捨てるつもりです」
・・何があったのか、ただの家出少年ではないな
「・・いいだろう。ではいいきっかけだ。もうその名は捨てて生きるといい」
「はい・・でも・・なんとつければ・・」
「う〜ん。ローディス=カルディーノでしょう?頭とかとって『ロカルノ』でいいんじゃない?」
ミュンが提案、即興で思いつく
「ロカルノか・・、悪くないな。ローディス、これからお前の事をロカルノと言おう。いいか?」
「・・はい!ありがとうございます」
嬉しそうに返事をするロカルノ・・・
「ふっ、新しい家族というのも悪くはないな」
「あっ!でもロカルノ!私達の夫婦の会話を除いちゃだめよ!」
こいつはいつまで経っても変わらないな
ともかく新しい家族ロカルノを迎えて俺達はひっそりと暮らす・・・・



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