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「ニクスの観察ノート」


念願のルザリア騎士団での騎士生活が始まった。

家の皆から反対されたけど私はやっぱり騎士になりたかったし、

そのために勘当扱いされたけど後悔はしていない

騎士学校の基礎学習は大変だし実習ではレウナお姉様に随分とお世話になった

リタイアする子もいたけどそれは現場に耐えうるだけの力を身につけるため・・

実際のルザリアでの生活も学校時代の苦労に比べたらマシで充実したものとなっている

お父様やお母様は騎士団は野蛮な人達だっていつも言っていたけど皆とてもいい人だ

私も皆に負けないようにがんばろう!

そのためにも皆の事を良く知ろうと思い周囲の人の事を自分なりに分析してみた

──失礼かもしれないけど状況を判断する事は大事なこと、付近の人物を判断する事から練習するのも大切だ

・・なんせ私の仕事はテント群の担当、余所から貿易都市にやってくる人達を判断しないといけない大事な仕事・・

ルザリア以外での都市にある貧民街では騎士団の仕事ではないとされておりそこが犯罪者の巣になることも多い

しかしどこからともなくやってくる貧民達を保護する仕事は困難を極める、成功例はルザリアぐらいしかないと思う

それがこの貿易都市の治安に繋がっている。

テント群治安がルザリアの治安にも直結するため悪い人が住み着かないように目を光らせないといけない!

だから今の内に人を適切に判断する能力を養っていたい

 

────

 

まずはルザリア騎士団での先輩、テント群担当課所属のキース=ラクレイン先輩

テント群の中での切り込み隊長と言える人で非常に頼りになる剣士。

いかなる状態でも臆する事なく突っ込み敵を蹴散らす腕は

ルザリア騎士団の中でも五本の指に入るってクロムウェルさんが言っていた

私も訓練でしか他の人の様子を見ていないけどその評価は正しいと思う

切り込みの速さはすごいし冷静な判断力を持っている

さらに特異なのはその得物、『ガンブレード』と言われる特殊な武器で

古代兵器の銃と呼ばれる兵器と剣が合わさった物だと本人から聞いた。

実戦でその様子はまだ見ていないのだけどもその異様な外見は威圧感がある

加えてあの人の腕前からして見れば強力な刃である事は間違いないだろう

援護があればどんな状況でも突撃していけると思う

続いてはキースさん自身の性格

基本的には愛想が良いとは言えないけど真面目な性格、寡黙で冷静な人かと最初は思ったけど

有事の際の行動からして見たら熱い性格を普段は抑えているように見える

それと・・キースさんは良く訓練をしている、

カチュアさんからの話だと訓練の虫とも言われているらしく日頃から訓練を重ねているらしい。

ルザリア騎士団に所属する前はローエンハイツ騎士団に所属していたらしい

あそこの騎士団は話に聞いている、

ハイデルベルク非公認の傭兵騎士団として高い治安を維持し

ついにはハイデルベルク騎士団の傘下に入ったとされる異質中の異質集団

この国の主要な港の一つであるローエンハイツの治安は実質正規騎士では

まかり通らないと言われていただけにその所業は騎士学校でも賞賛していた、

そこで期待されていた人物なだけにキースさんのすごさはわかる

愛想が悪いけど頼りになるお兄さんってところかな

現に素っ気ないけど私に気を遣ってくれているのは伝わってくる・・

そうした点では不器用なのだろう、誤解を招いてしまいそうだけどあの人なら気にしないかもしれない

そんなキースさんはやや伸ばした緋色の髪と同じく緋色の瞳をしており、

顔立ちはかなり美形で実は女性騎士の中でも人気は高い事を最近知った

けど女性に対しては余り興味がないらしいとの事だったが

実はカチュアさんと付き合っているという事がわかった時には随分と驚いた

良く一緒にいるのはわかっていたのだけど・・

──でも、今思えばお似合いのカップルだと思う。

キースさんの言動からしてもやはりカチュアさんを大切にしている事は伝わってくるし・・

うまく行く事を願っていよう

 

 

次はカチュア=ラクレイン先輩

テント群担当課のムードメーカー的な存在で私の面倒を見てくれている人。

キースさんと同じラクレインを名乗っているのだけどクロムウェルさんに聞いたところ

勝手に名乗っているだけで結婚しているわけでもなく本当は「ヴァーゲンシュタイン」だと言う。

何故そう言う事をするのかは理解できないけど相応の訳があるに違いない

カチュアさんはかなり型破りな事で騎士団に入ったらしく

正規の騎士学校を通してではなくてローエンハイツに所属しつつ

そのままルザリアに転属になったらしい、

それはキースさんも同じで二人は所謂現場のたたき上げ・・っという事になる

ローエンハイツが傭兵騎士団から正規の騎士団になる際に一度全員騎士学校に入ってもらうか議論されたらしいのだが

結局はオサリバン総団長が日常業務にて必要な技能は全て整っている

──っと判断されて学校授業を介さずに騎士になれたらしい

そのために一般知識は私よりも劣っておりたまに私の質問に目が泳いでいるのも見かける

・・いや、たまにじゃないか・・

でも現場の人間としては非常に頼りになり人柄も手伝ってテント群の人達と円滑にコミュニケーションがとれている

他の面々から見てもカチュアさんの存在が騎士団という硬い印象をいい意味で崩してくれているんだと思う

戦闘に関してもキースさんに引き続いて異能・・、いや・・かなり特殊なスタイルだと言える

剣や槍などを一切使用しないスタイル、

モンク志望の人ならわかるのだけどカチュアさんがその道を進むことはあり得ない・・絶対に・・

あの人のスタイルは足のみを使った格闘と鉄串を使った投擲、それを補う忍びの術。

一体どう評していいのか未だにわからないけど強い事は確か・・、未だにカチュアさんに勝てた事がない

基本的に蹴りで攻撃し距離が空いたら鉄製の鋭い串を投げる、

忍術というのは機動性をあげたり串の威力を上げるために使われてるようで総じて安定はしている

めちゃくちゃだと思うのだけど蹴り技はきちんとした流派の物らしく非常に綺麗で器用に連続で繋げてくる、

これもクロムウェルさんに聞いたのだが屋敷で働いているメイドのアイヴォリーさんから学んだものらしい

屋敷で雇っているメイドさんはカチュアさんのご実家で働いていた人達のようで良く話をしているのを見かける

加えて皆武芸が達者なようで食堂で食べ残しをしていた人を締め上げていたのを一度見かけた

・・ご実家は相当騒がしいところだったのだろう・・

投擲に関しても命中率が高い、鋭くとがった鉄の串は東国の本から学んだ物らしく

手裏剣っと言う投擲剣の一種にそんな種類があり家にあった木串で練習したのがきっかけだと言っていた、

弓矢や短剣よりも威力は低いのだが携帯しやすく敵の足止めなどに重宝しているようだ

直接武器として扱う以外にも使い道が多いところが良いと本人も言っていた

・・でも、その串を使って食事をするのはどうかと思うのだが・・

性格はさっきの通りとても明るい、けど実の兄であるクロムウェルさんとは喧嘩ばかりしていたり

任務中にも違反と言える行動も結構している

それでも何かあった時の動きは素早くキースさんの背中を守るように戦っている姿はとても凛々しくて憧れてしまう

キースさんの事を大事にしており良く二人でいるのを見かけるしあの人の話をよく私にしてくれる

容姿も端麗で長い金髪をポニーテールにして見る限り活発な姿をしている、

同じ女としてあの垢抜けた姿は少しうらやましい

素行は良いとは言えないけどいい人、

でもキースさんが言うには凄い男性の筋肉が好きらしく人が変わったように貪り付くらしい

その現場をみたわけじゃないけど休憩時間に妙に丁寧にキースさんの肩をマッサージしている姿を見たことがある

確かにその時の姿は少し異様とも言えまるで筋肉を愛しているかのようであった

・・・まぁ趣味は人それぞれ、その点については余り聞かないほうがよさそうだ

 

 

シトゥラさん

正規の騎士ではないもののテント群担当課の中では一番頼りになる人

過去の一件でルザリアに住むようになったそうなのだが

本来はずっと北にあるアブソリュートって氷山に住んでいる白狐族の女戦士だったらしい

膝にかかるぐらいスラッと伸びた白い髪と整った体型、

凛々しい顔立ちにちょこんと可愛らしい狐耳と見た目はすごい綺麗な狐人さんで

スタイルの良さはもうため息が出てしまう・・もう自分の体型を見るのがイヤになるほど・・

そんな訳でシトゥラさんの美貌はルザリア中に知れ渡っておりルザリア騎士団三大美人の一人とまで言われている

因みに他の二人はタイムさんとアンジェリカさん・・

正直騎士団内での呼び名ではなくてすでにルザリア全域含めての三大美人な気がする

しかしただ綺麗なだけじゃない、

その強さは騎士団内で1,2を争うほどの猛者であの人が負けたところを見たことがない

得物は獣骨に永久凍土が染み渡った特殊な骨を加工した剣で軽いのにとても切れ味がある短剣、

シトゥラさんはこれを両手に持ち驚くべき速さで敵を倒す

身のこなしの鋭さは流石獣人、

二刀流なのは一族の女戦士伝統のスタイルらしくその中でシトゥラさんは一番強かったらしい

対し幻術という相手を惑わす術を使い相手の攪乱などに多様している

一度体験したのだがあれをやられるともう手の打ちようがない、何が正しくて何が偽りなのかまるでわからないのだから・・

あの近接戦闘に幻術を組み合わせた速攻・・おそらくは耐えられる人はクロムウェルさんぐらいだろう

そんなシトゥラさんの性格は〜・・なんて言えばいいのだろう、冷静沈着・・がふさわしいのかな

常に落ち着き払っていて大変な任務も二つ返事で引き受けてくれる、実に器の大きい人だ

それとここで仕事をする事になってからわかったのだけど

シトゥラさんとスクイード室長はただならぬ関係なのだそうだ。

何でもクロムウェルさんの差し金で

室長の部屋にシトゥラさんが居候する事になってそこから進展していったのだとか・・

現にシトゥラさんはスクイード室長と一緒にいる事が多いし何やら室長の訓練に付き合っている姿を良く見かける

余りに熱心なのでその訳をクロムウェルさんに聞いてみたら「二人の未来のため」なんだとか・・

込み入った事情があるみたいだけどプライベート系みたいなのでこれ以上は野暮なので聞かないことにした

完璧な獣人美女と言っても過言ではないシトゥラさんだが・・欠点のようなものもある

──言いにくいのだけども「性」に関して非常にオープンなところだ・・

何でも白狐族では夫婦という概念がないらしく一族の男は全て「父」女は全て「母」らしく

子作りを非常に推奨しているのだとか・・

とりあえず成人の証として一人子供を産む事になっているらしい・・

信じられない事だがシトゥラさんもあんなスレンダーな体型をしているのに

すでに数人子供を産んでいるらしく里の皆が育てているんだとか・・

自分の子供と離れて悲しくないのかと聞いてみたけど

シトゥラさんは自分の子ではなく皆の子だっと言ってのけた

・・カルチャーショック・・

しかもシトゥラさんは・・交わりの仕方を知らない若い女に予行演習として

直接体を使ってその方法を教えていたらしく・・その・・すごいらしい・・。

仕事場でも難しい顔をした室長に対して平気な顔で

「気晴らしに口淫してやろうか?」などと言うのだからこっちが赤くなってしまう

おまけに何も知らないはずなのに私の生理周期を把握していたりする・・

聞いてみたら感覚でわかると微笑んでいた

しかしそれを振られてもどう応えていいのか・・

本当、私はその手の話は少し苦手な分どう対応していいのかわからない・・

これも訓練の一つととらえるべきだろうか?

でもどれだけ訓練をしたとしてもいつもと同じ口調で仕事中に

「今日は興奮している、いつもよりたくさん抱いてくれ」なんて注文はできないだろう・・

 

 

そしてテント群室長スクイード=キャンベルさん

ルザリア騎士団内ではタイム団長の存在が大きく取り上げられているが

スクイード室長もあの若さで一部署を任されているのは相当凄い事だと思う

何事にも一生懸命、現場指揮も的確の頼れる人で失敗した時の責任も取ってくれた

私はスクイードさんに憧れて騎士を目指したのであの人と共に仕事できる事は凄く嬉しい

勤勉ぶりは言わずもかな、住民としても困って声をかけたら必ず手を貸してくれる人として密かに人気が高い

──なのに騎士団内での評価というのは今ひとつ・・っというのも熱心過ぎて周りとの付き合いが悪い事と

何よりもルザリア三大美人の一角であるシトゥラさんと同棲している事で男性騎士達から嫉妬されているとのこと・・

現に男性寮(男の城)の中で表立って二人一緒で暮らしているわけで・・

羨ましいと思われるのは当然かもしれない

規則に違反していそうだがこれは特例らしく・・

クロムウェルさんが一枚噛んでいるからっと室長が苦々しく語った事もある

実はキースさんの部屋にカチュアさんも忍び込んでいるらしいのだが

こちらは流石に問題があるらしく人目につかないようにやっているとか・・

しかし改めて思うにこの部署で私を除いた正規の騎士はスクイードさんだけで

その状態で重要部署をうまく回せているのはやはり凄いことだろう

戦闘はハルバートを使った突撃型、でも室長就任以降は現場指揮に回る事が多いので戦闘の機会も減ってきているらしい

けどそれでも出番はありキースさんに負けないくらいすごい突撃をして敵をねじ伏せている

・・槍の扱いってあんなのでよかったのか疑問なのだけど・・

 

早くからタイム団長の補佐として活躍してきただけに仕事の経験は豊富で

クロムウェルさんに突っかからなければすごく優秀な人だと思う・・

けど・・室長が何故クロムウェルさんに熱くなっているのかが今ひとつよくわからない

だらしがないっとプンプン怒っているのを良く見かけるのだが

結局のところクロムウェルさんが手を貸してくれて上手く行く事も多いし

何よりシトゥラさんとの仲を取り持った事を考えると無下にはできないと思うのだけど・・

生理的に受け付けない・・っという事なのだろうか?

確かに正反対だと思うのだけど・・

 

次は〜・・アンジェリカさんかな?

アンジェリカ=メールキャデラック。

ルザリア騎士団の魔術教官で騎士団の魔法レベルをかなり上げてくれているなくてはならない人

魔法に関しては最高峰とも言える魔術都市アルマティで講師をしていた敬礼を持つ才女で

何故かルザリア騎士団に進んで協力してくれたそうだ

風の魔法を得意としておりそれを使った様々な術で攻撃、援護を担当する。

風魔法は目に見えにくい物を使うために扱いが難しいのだが

流石はアルマティ出身、有事の際のサポートは超一流だ

講師としての腕も良く私が騎士学校で学んだ講師とは雲泥の差で講義の内容も非常にわかりやすい

アンジェリカ教官が来てからはその成果は確実に出てきており

魔法が苦手な人でも術の一つや二つ扱えるほどになっている

これは全員に対してなのだが教官は特殊な物を教えずにあくまで基本的な物を中心に教えている

あくまで本業は騎士、魔法は援護に過ぎず頼りすぎてはいけないっと良く口にしているのが印象的だった

教官もまたルザリア三大美人の一人で肩幅で揃えた橙色のウェーブ髪、小悪魔的に常に余裕を感じさせる瞳

そして何よりも下着が見えかねないほどのミニスカートをしたゴシックロリータ調漆黒の魔女ドレスが

フェロモンを全開にして男性騎士を魅了している

服装的に問題がありそうなのだが、魔女は誘惑するものだ、っとの持論があるらしく

青少年の育成によろしくない服装でも全く気に止めていない

冷静沈着な性格で意外に面倒見が良く相談事などに乗ることが多いらしい。

落ち着き払い相手の身の上に立ってアドバイスをしてくれるので教官を尊敬する人も多い

扇情的な格好をして小悪魔スマイルに面倒見が良い、これだけの要素があるからこそ三大美人に選ばれたのだろう

シトゥラさんがちょっと困ったお姉さん、タイム団長が厳しくも優しいお姉さん、

教官は笑顔で意地悪してくる大人のお姉さんってところか・・

因みにアンジェリカ教官はシトゥラさんと一緒にいる事が結構多いみたいだ。

この二人が並ぶと非常に絵になるが・・何もしていないのに怪しい空気が流れてきそうで少し怖い

まぁ・・話の内容は知らないのだけど大胆な話題なのは間違いない

そんな教官でも意外な事が一つ、住まいがなんとクロムウェルさんが住んでいる古い宿と同じなのだ

常に優雅で上品なアンジェリカさんなのだから住に対しても

それなりに小綺麗な場所を選んでいるとばかり思っていたので知った時には随分驚いた。

・・まぁ、それだけあの宿がすごいのだが・・年季があると言えば聞こえはいいのだろうけど・・

一度世間話がてらその事を聞いてみたのだが

何でも持参した書類の山の置き場所としてあそこがちょうどいいスペースなんだとか

1階部分をまるまる貸し切って倉庫として使っているらしい。

魔術師というのは色々大変なのだろう

それと・・これは私の推測なのだがどうにもアンジェリカ教官と

街の医者であるクライブさんの関係が怪しいと見ている

クライブさんはこの街一番の名医で地方へ診察に出る事もあり大変多忙な御方なのだが

たまにルザリアに戻っている時は何故かアンジェリカさんと一緒にいる姿をよく見かける

それも中々仲睦まじいと言った感じ・・

遠目でしか確認はとれなかったのだがあれは正しく恋仲でないと出せない空間だった

噂が上ろうにも機会が少ない分誰も気付いていないのだろうか・・?

その手の情報に何故か詳しいクロムウェルさんに今度その真偽のほどをさりげなく聞いてみるのもいいだろう

──決して本人には聞かない方向で・・怒らせたら怖そうだし・・

 

 

ルザリア騎士団の頂点であるタイム=ザン=ピョートル団長

ハイデルベルク騎士団最年少の騎士団長で『陽紅の軍女神』の異名を持つ天才女騎士

しかも女性騎士と言うことで騎士団内の女性騎士からは半分神格化している部分もあるすごい人

現在総団長を勤めているオサリバン様がルザリアの騎士団長をしていた時から

タイムさんは上官として指揮を執っていたらしくあの若さで見事にルザリアの治安を守る盾となっている

皆からの尊敬に恥じぬ仕事ぶりで日頃の激務に負けず現場指揮から書類処理など

数々の職務を全うして他の騎士団長からも認められている

それに加えてルザリア三大美人の一人にもあげられるほどの美貌を持ち凛々しいながらも惚れ惚れするぐらい綺麗

落ち着き払ったその容姿で叱咤されることを喜ぶ人もいるんだとか・・

戦闘についても流石としか言いようがない、正規の騎士団剣術を体得しており

レイピアなどの刺突剣での戦闘は基本に忠実ながらも非常に高いレベル、

細身の剣ながらも切り込む隙が全くなくて訓練でもその相手は専らシトゥラさんが担当している

絶世の美女二人が汗を流し華麗に舞う姿は私も見取れてしまい、私以外にも訓練中必ず手を止める人がいると言われている

実戦剣術なのにあれだけ綺麗だったらもはやそれは当然だろう・・

それだけカリスマを持つだけに現場の指揮を執る際の騎士団の統率ぶりは言うまでもない。

加えて究極の隠し玉であるクロムウェルさんが動くわけなのでこの都市での凶悪犯罪は瞬く間に制圧されてしまう

人質を取ろうが罠を張ろうがタイムさんの指示一つであっけなく無効化されるのだ

仕事中は厳しくも凛々しい人だが性格としては落ち着き払っており私も良く面倒を見てくれる

誰もが憧れる大人の女性、皆から慕われているのだがそれでも納得のいかない処もある

それは一重に恋人であるクロムウェルさんの事、

まさにタイムさんと180度違ったあの人と付き合っている事は騎士団員全員の悪夢とまで言われているらしく

そのためにクロムウェルさんを敵視している人も多い

どういう経緯なのかは下世話で聞かないのだがタイムさんのクロムウェルさんに対する想いは本物だと思う

すでに半同棲状態だしクロムウェルさんも騎士団屋敷内にいる時は決まって団長室に入り浸っている

噂では二人っきりになった時に──・・えっちな事をしているらしいのだが

確かめる勇気がある人がいないので黙認している

ただ・・どうも本当らしい。

私もたまに団長室前を通った時に中からかすかに艶やかな声が聞こえた事があるのだから・・

その事を何気にシトゥラさんやアンジェリカ教官に話したら

「激務で疲れているんだからそのぐらい見逃してやれ」っと笑っていた

職場でそんな事をするのは正気の沙汰ではないと思うのだが・・

日頃の忙しさからして恋人と愛を語らう時間もそうない団長職

若さからしてみればそうなるのも当然・・っと暗黙の了解のようなものになっているらしい

いつもは長めの紅髪を前に垂らし右目を隠すようにしているのだが私がここに来た時はそれを上げていた。

顔に傷跡が残っているようだったのだがそれを差し置いてもタイム団長は美人だ。

スラッと細い体、大きいとは言えないがおそらくは美しい形であろう胸、涼しげな目元、

男を魅了するだけの物はあるのだが・・何故かあの人を見続けていたら変な気分になる。

同性なのに恋人にしたいような・・それは他の女性騎士も同じようで

タイムさんに半分恋愛感情みたいなものを抱いている人すらいる

・・だからこそクロムウェルさんが女性騎士に嫌われているのだろう・・

 

最後にクロムウェル=ハットさん

現在はルザリア騎士団特別教官として騎士達に体術指南をするという名目で所属している人で

間違いなくルザリア最強の戦士。

体術指南という事なんだけど朝の訓練に参加する事はほとんどない、

何でも参加したところで話にならないと言うことで

あの人の訓練メニューには誰もついていけないそうだ

それ故に月に1,2回参加して試合形式で相手をする事がほとんど・・

合理的にクロムウェルさんを抹殺できるとあってその日となれば騎士団屋敷中に殺気が満ちているのだけど

まだクロムウェルさんに勝った人はいない

これだけだとクビ確定な勤務態度なのだが有事の際、特に凶悪犯罪が起こった時に彼の出番となる

タイム団長の右腕として、騎士団の権限外の行動をしてでも鎮圧に動く。

訓練された正規の騎士が相手の上にどこからともなく現れ必殺の一撃を放つクロムウェルさんがいるのだから

この都市でその手の犯罪をするのは死を覚悟してでなければいけないだろう

それほどまでにこの人の活躍ぶりはすごい、

もっとも・・乱闘になると多少やりすぎるところはあるらしいのだけど・・

得物は黒いナックルグローブを装備して基本的なスタイルは体術全般

中でも打撃系を得意としておりその攻撃の速さは誰も見切れない。

一度訓練と称した果たし合いで室長とクロムウェルさんが戦っているのを見たことがあるけど・・一方的だった・・

喧嘩殺法かと思えば意外にちゃんとした動きをしていたので聞いて見たけど我流との事

カチュアさんと同じくメイドさんから鍛えられた喧嘩殺法にとある剣術の動きを取り入れたんだとか

そう考えて見たらあの人の足の運びは緩やかで体術を扱う人の猛進ぶりとは違う

他にもクロムウェルさんは雷の魔法と陽気術という独特な魔法を使い打撃の威力を高めているらしいのだが

こちらはまだお目にかかっていない

ただでさえ威力が高いのだから訓練で披露すれば死者が出るのは間違いなさそうだ

クロムウェルさんは非常に有名な人でルザリアでその名を知らない人はいない

『スタンピート』・・牛の暴走、なんて意味だったと思うがそれがクロムウェルさんの通称で

一度暴れると手がつけられないところから付けられたそうだ・・本人は嫌がっているようだけど・・

都市で有名な荒れくれ者、その印象が強いものなのだが街の人達の彼に対する印象は悪くはない

かく言う私も噂ほど悪い人には見えないしここに配属になる前に屋敷の案内もしてもらった

・・最初はナンパ目的のようだったけど・・

言うなれば調子の良いお兄さん的な人・・だろうか?街で何か困ったことがあったら快く引き受けているらしく

店同士のもめ事の仲裁をしているのも何度か見かけたことがある、

あの人が仲裁に入った時点でもめ事はまず治まるのがすごい

あの人の悪い面が威圧しているのだろう・・逆らうと酷い目に遭う・・っと。

しかし貴族の中での彼の印象は特に酷い。

不正を取り仕切る最前線にいるわけでクロムウェルさんのために潰れた家屋は数知れず・・っと言われている

まぁそれは犯罪あっての強制突入なので自業自得でしかないのだが

それでも恨み辛みで仲間内での批判的な噂はだいぶ流れた

私も最初クロムウェルさんは「目を合わせただけでも妊娠させられるおぞましいケダモノ」っと聞いており

友達と街に出る時は黒服の人と目を合わさないようにしたものであった

・・実際のところ・・多少えっちな人らしい・・

性格は豪快で面倒見が良い、私もお世話になっており暖かい人だと思う

そして何よりもあのタイム団長を射止めた人であるところが凄い、

一度家にお邪魔した事があるのだがタイム団長はクロムウェルさんに対して

見たこともないような愛らしい笑みを浮かべていた・・あれは完全に魅了されている目だ

どういう経緯かは知らないけれどもクロムウェルさんは

タイムさんの心をがっちり鷲掴みにして大切にしているのが感じられた

意外な組み合わせだけどこの二人のカップリングを知る人は意外にいない。

優等生な憧れの的と都市一番の荒れくれ者・・余り想像が付かないのだろう

それでも支え合っている姿は羨ましい、お似合いのカップルだ

 

 

──こんなところだろうか・・、

人物判断というのは中々難しいがその人がどういう性格で何を得意としているか

それがきちんと把握できるようにできるようにはしたい。

・・けど、こうして見ると私の身の回りって恋仲ばかりなような気がして少し寂しい

・・ダメだダメだ!新米が恋いに惚気ては怒られてしまう!

心を鬼にして職務を全うしよう!

──でも、この歳で仕事一筋ってそれはそれで寂しいかも・・テント群はすでに入り込む余地ないし

他の部署でも既婚者かタイムさんまっしぐらだし〜・・

う・・本当に仕事にのみ生きる女になりそうな〜・・

ま、まぁ!良い事あるだろう!とりあえずは皆の足を引っ張らないようにがんばろう!!!


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