魔術用語禄
魔術というカテゴリーについて基本的には無関係な人も多い
故にその用語という物は意外にわかりにくいために用語として保存をする
加えて、現在この国周辺で主流の魔術を軽く解説しておくために各自目を通しておくこと
何も知らずに特殊な魔術を食らうのは命に関わる
例え有効な対処法を知らなくてもその術を知っている事と知らない事では結果は変わってくるものである
ルザリア騎士団魔術教官アンジェリカ=メールキャデラック
○魔素
大気に漂う生命の力、
いかなるところに存在しこれがないところには生命が寄りつかない根源たる力
人の生命活動にも関わっておりこの存在を自然と感じている
それ故に人が集落などを作る時は魔素の霊脈をたどって知らず知らず地形として選んでいる事が多い
○魔導回路
魔素を力として変換するシステム
外気、内気に宿る魔素を操り念じながら方陣を唱える事で作動し
魔法陣等を通じて魔素は魔力へと変換される
魔力への変換までを基本動作とする
○魔力
魔導回路を得て具現化される純粋な力、
魔素はこの状態で初めて術として使用でき、あらゆる超常を行使する基礎媒体となる
回路による魔素消費は基本的にはないために使用魔素量=魔力となる
基本的には外気魔素の使用は様々な不純要素があるために回路による魔力精製には時間がかかり
抽出量はやや少ないために人体に宿り貯蓄されている魔素を利用する、
そのために人体に溜められた魔素量=魔力とされておりため込まれる魔素量は
訓練などで容量を上げているものの人により限界量は定められている
しかし生命と力と呼ばれるだけに老人や病人などは体内の魔素量は低く
逆に若者や健康体の人間には多いのが特徴
中には自身の限界量を削り他者に譲る行為をする者もいるがそれらは魔術行使がしにくくなる程度であり
生命活動には支障はない
一般的な魔力は内気を利用したものであり外気を利用した魔力は長時間使用する儀式などに使われる。
魔力はこれだけでも無属性魔術として使用できるのだがさらなる効果を得るために属性付加する事が多い
最短で魔法攻撃を行うならば直接魔力をぶつける無属性魔術、
多少発動時間を考慮するならここからさらなる魔導回路で属性付加された属性魔法を放つ
また魔力はこの状態のままではいられないために抽出後すぐに使用しなければならない。
それ故に余分に作り出した分を専用の鉱石などに封じ込める方法もある
○魔石
魔導回路を組み込んだ鉱石、もしくは魔力を封じ込めた鉱石
前者は魔力を込めるとともに発動し様々な効果を現す装置であり、後者は力を封じ込めた物。
武器製造などに回路を組み込んだ魔石は使用されるがその行程が複雑で高度なために貴重とされている
魔術師はこの鉱石を起爆剤やとっさの武器として使用しており用途は多岐に渡る
○マジックストーン
『力ある鉱石』をそのまま『燃料』として用いる場合の呼称。不純物が混じりすぎて
クズ石だが、それでも使い捨てのため一般に比べれば十二分に高価高級な代物である。
○マジックジュエリー
『力ある鉱石』の高純度結晶部分を或る律でもってカットし魔導回路を刻みこんだもの。
一般的に武器などに付加されるものであり、芸術性のみならず実用性も退けを取らない。
しばし天然で既に完成しているモノもあり、その価値は計り知れない。
○ディバイスマテリアル
『力ある鉱石』を材料に、結晶組成段階から魔導回路を組み込んで練成させたもの。
天然には存在しておらず魔術都市,希望都市のみで存在が確認されている。
端から意図をもって創造されているだけに、完成したモノに汎用・拡張性がある。
芸術的な価値は兎も角、技術の価値は国家予算級である。
しかし、完成品があるからといって並みの魔術士が使いこなせるわけではない。
ましてや単独で練成出来る者は片手に収まる数だけしかおらず、数人が協力して
練成するにしても意思の疎通が重要となるため練成は非常に困難である。
其の為、秘伝中の秘伝となりうるモノにも関わらず値打ちは無きに等しい。
○言霊
言葉に宿る力
意識してそれを唱えれば力となるために大魔術行使の際等に使用される。
それは言葉の力を補助として回路完成させるためであり優れた魔術師は大魔術であろうとも言霊の力を借りずに発動する事ができる
しかし無条件にプラスされる力故に熟練していても威力を高めるために唱える者も多い
力なき者に対してもそれは有効であり一般的には「おまじない」の言葉として祈りなどに使用されている
誰でも簡単に使える便利な者なのだが唱える際に雑念が混じるとその効果は現れない
○魔術文字
魔力を込めた刻印を作り出す行為。
言霊よりも効果が大きい補助的な役割を持つ術であり
魔術文字を浮遊させて簡易結界として使用する事もできる
また、魔力のストックとして使用する事もできるのだが熟練してきた者は刻印を刻む行為があるならば
相手に攻撃を放つために活用する者はさほどいない
○設置型魔導回路
物などに予め回路を組み込んでおき魔力を込めるだけでその作業を行うシステム
主に魔法剣などの魔導具に使用されている
物質への回路書き込みは卓越した技術が必要であり魔導回路構築能力に長けてなければならず
これができて一人前とされる地方もある
通常の魔導回路を自在に操るようになって初めて意味を成す物であるのだが回路構築の練習として扱われる事もある
魔力を込めただけで回路のスイッチが入り自動的に処理するのだが通常の魔導回路に比べ効果は見劣りするために
主に魔術師の補助用か戦士の攻撃補助として使用される
作業としては予め紙などに纏めた使用回路の紋様(回路術式)を読み取り
それを対象に組み込む術式書込の行程に分かれる
○魔術
魔力によって発動される超常現象、または奇跡。
その行為によっては魔法とも呼ばれる
基本は無属性魔術であり
そこから火、水、風、土、光、闇等の属性魔術、
身体機能に付加を加えたり傷を治す治癒魔術へ派生する。
つまり属性魔術や治癒魔術を行使できる者は必然的に無属性も使用できる
しかし属性魔術は術者自身の相性もあるために複数の属性をこなすことはできず、
誰でもどれか一つ、適正属性を持つ。
また、光と闇のように対極的な魔術は両方習得する事ができずどちらか一方のみとなる。
術は難易度に応じて位が決められており簡単なモノを五位、困難なモノを一位と区別される
属性による攻撃魔術行使には変換された力をさらに守護された精霊の力によって
変換させて発動させるため無属性に比べ発動までに若干時間がかかる
高位の術には契約が必要な場合もあり非常に強力な効果を発揮する
しかし簡易的なものであるならば精霊の力を借りずとも行使できる
○順位の目安
第五位、初歩的な術、攻撃に使うにも満足な効果は得られず術者の練習用の物が多い
第四位、基本的な術であり幅広く普及されたモノ、オーソドックスであり一般的な攻撃魔術として分類される
第三位、主力の攻撃手段として活用されるモノ、または援護として複雑な工程をこなすものは一流処が多用する物が多い
第二位、精霊と契約を行い発動させる術、または精霊との契約を行わずに行使する中での最上位の術、その効果は高く危険なモノも多い
第一位、禁呪に近い超魔術、これを使う者はその属性を制した者と言える
☆無属性魔術
魔導回路より精製された純粋な魔力を使用した魔術、
精霊の力を借りないために攻撃に使うには威力は小さいのだがその分使い勝手は良く負担も小さい。
それ故に初心者魔術師が良く愛用しており魔力を集めた白い魔弾は全ての攻撃魔術の基本とされている。
精霊の力とは無関係なためにいかなる場所でも効果が一定しているのも魅力であり
力のある者が使用すれば強力な武器ともなる
また魔力というエネルギーそれ自体を扱うために簡易的な物理現象を引き起こす事ができ
他の魔術発動の補助として活用される
○魔弾
無属性第五位の攻撃魔術、エネルギーの弾丸を相手にぶつけるというオーソドックスなものであり
全ての攻撃魔術の基礎
威力が低いが行程が単純なために使いやすいのが特徴で牽制などにも多用される
簡単な初理論であるため、その後の派生に個人の特性が出やすい魔導魔法でもある
例えば、ランダム軌道、誘導、光線、高集束させ一撃必殺の攻撃力を持たせたり
複数同時制御により雨霰と広域殲滅等を可能として
極めれば第二位に負けず劣らずの威力を発揮させる事も可能である
○粘着
無属性第四位の多目的魔術、魔力を一カ所に集中させて物質との接着剤に利用する
使いこなせれば断崖絶壁を駆け上がる事も可能であり使い方は様々、
魔力の一点集中の訓練に習得される事が多い
○念波
無属性第四位の通信魔術、魔力をエネルギー周波に変換して遠距離会話を可能とする
全方位渡って周波が流れ、長距離であればあるどほど魔力は消費する
度合いにより周波を決めて会話内容を変換させる送信作業と
特定の周波のみをキャッチしてそれを音声データとして脳に伝える受信作業の二つに分かれ
双方の周波が一致しないと会話は成立しない
応用が利くのならば特定の相手のみに念波を送る事も可能であり
訓練された騎士や傭兵などに通信手段として広く普及されている
無属性魔術の代表格
○念波ジャミング
無属性第三位の通信妨害結界、エネルギー周波の度合いを強制的に変更させる粒子を散布させる
設定領域に散布させるためにそれは結界に近くそこを経由する念波会話を妨害する
念波自身を消す訳ではなく周波を変更させ送信手と受信手の念波成立を崩すのが目的であり
そのために全く知らない会話を受信してしまう事もある
☆炎術
炎を操る魔術、攻撃魔術に富んでおり威力、消費魔力、有効範囲その全てが安定している
だが補助や援護効果を持つ術はほとんどなく、ある種わかりやすい魔術とも言える
故に炎術士はいかに敵に接近されずに勝利するかと念頭に置いており豪快に炎を操る事が基本とされている
第二位以上の術行使は女炎神『ヴェスタ』との契約が必要となる
○炎縛符
炎術第五位の強襲罠魔術、カードに術式を刻みそれを仕掛ける
対象がそれに触れた瞬間に罠は発動し炎の縄が対象を縛り上げる
それは相手の動きを封じるのではなく確実に焼き殺すためであり少ない魔力で発動できるのが魅力
○炎風
炎術第四位の攻撃魔術、螺旋を描く小型火柱を走らせる
それだけでもまともに受ければ威力は高いのだが、術者の命令一つで
火柱は中央より全方位に放たれる広域魔術へと変化できる
○符陣烈破
炎術第四位の攻撃魔術、魔力を込めた符をばらまき連続で爆発させる
豪快ながらも符を予め準備しているために速攻発動でき効果範囲も大きい
緊急時の反撃などに重宝し大魔術発動の時間稼ぎなど用途は多岐に渡る
その分ものぐさな術士はその手間を嫌い使用は避けている
○紅の回廊
炎術第四位の攻撃罠魔術、紅の光が地に敷き詰める
それは触れただけでは効果はないが術者の合図とともに炎弾を地から天へばらまかせる
対多数用のトラップであり敵を十分に引きつけて一気に焼き払うのを重視しているがために
使い処はやや難しい、しかし効果範囲内にいるのであれば回避はほぼ不可能で堅実な罠として発動される
○サークルファイア
炎術第四位の攻撃魔術、自身の周りに炎をリングを造りそれを一気に広げさせる全方位型の広域魔術
炎輪とともに熱波も放たれるために効果は高く、魔力消費の少なさからも使い勝手はよい
囲まれた時に重宝し炎術の広域魔術としては一番使われている
○ガーネットブラスター
炎術第四位の攻撃魔術、炎を圧縮した熱線を放つ
炎術の攻撃魔術は基本的に他の属性よりも攻撃速度が遅いためにそれを補うために開発された
それ故に軌道は直線的で有効範囲は狭められているが攻撃の速さは優秀
多用すると相手に見切られやすいのが難点だがそれ以外の安定性は良好で主力魔術とする炎術士も多い
○ダイングブレイズ
炎術第三位の攻撃魔術、風術テンペストを参考に炎術師ヒミカ=ウェスティンが開発した術
細長い炎の竜巻を発生させて指定範囲をランダムに走らせ続ける
ピンポイントながらそれに巻き込まれた物は消し炭になるまで焼き続けられる
その竜巻の動きがまるで踊っているように見える事から命名されたのだが威力は極悪、
強力な結界を張っていたとしてもしつこくまとわりついてくるために防ぎきれなかったという報告もある
○屠
炎術第三位の攻撃魔術、炎術では珍しい単体への攻撃に特化した術
魔力を一点集中し炎の槍を造り焼き刺す、ガーネットブラスターよりも速度は遅いものの
結界すら容易に貫く威力を誇り急所に命中させればよほどの体力自慢ではない限り致命傷となる
だが単体攻撃というものは炎術士は敬遠しがちであるがためにこれを使用する者は余りいない
○エクスプロードコンボ
炎術第三位の攻撃魔術、指定した空間座標に閃光爆発を発生させる
卓越した炎術士ならば同時に幾つも爆発を起こす事ができ、強力な攻撃手段となる
一番の特徴は瞬間で爆発を起こすために他の術の妨げにならない事、
これにより術同士を組み合わせ敵を纏めて葬る伏線としても活躍できる
優れた術士は牽制などに使いつつ相手を誘導させる事もできるという
○紅蓮朱雀
炎術第二位の召還魔術、聖霊の守護を受けないと行使できない精霊炎術
烈火の法王バラットバード=リーが開発した我流炎術であり
東国で信仰の対象とされてきた炎鳥『朱雀』を具現化させる
放つ炎は浄よめ火とも言われあらゆる物を灰燼に帰す
有効範囲、攻撃力は炎術最強クラスであり朱雀に追われた者は逃れる事はできないと言われている
『南方を守護せし紅の翼 天を駆け我らを守りたまえ
始原の炎甦えらん! 紅蓮朱雀!!』」
☆水術
水を操る術、補助的な術が多く攻撃的な属性ではない。
しかし水を酸性度を調整もできるために使いようによっては有効な攻撃手段ともなる
また水は人体にとっては欠かせない物のために地味ながら恩恵のある術も多い
第二位以上の術行使は水神『ハルタワート』と契約を交わす必要がある
○アシッドバブル
水術第五位の攻撃魔術、水の酸性度を調節し強酸水の弾を相手に与える魔術
水性質変化、水の空間形状固定など水を操る上に必要なスキルが揃っているために習得する者も多い
強酸球はそれ自体はただの水玉であるが故に威力はないのだが酸により腐食の効果は高い
それ故に対象の防御能力を低下させる事が専らな使用目的となる
○ミストヴェール
水術第五位の攪乱魔術、水分を活用し霧を発生させる。
それは自然のモノとは違い術者の命令に動くために任意にその濃度を高める事も可能
目くらましとしては十分な性能で付近の臭いも洗い流すのだが感覚の鋭いモノまでは欺き切れない
○ブルースラッシャー
水術第四位の攻撃魔術、水を加圧して鋭い刃を造り出す
水の刃は変幻自在ながらも威力は高く金属なども容易に切断させる
しかし、刃を保っていられる距離が狭いがために有効範囲は中距離が精一杯
それ故に回避されると自身の危険に直結しかねないために使い処が肝要
○清水精製
水術第四位の精製魔術、清水を造り出す術で不純物や毒素を取り除く
水は人に必要不可欠でありその恩恵は非常に高い。
実際には秘境などでの水の確保に重宝されており毒素を取り除く機会は余りない
○ウォータープリズン
水術第三位の結界魔術、多量の水を使って対象を取り込む結界であり
空間形状固定を最大限に活用した水の牢獄。
それに閉じこめられた者は為す術もなく溺死させられる
例え暴れようとも水の結界は形を変えてその力を逃すために脱出は非常に困難とされている
☆風術
風を操る魔術、攻撃にも使用されるが敵の足止めや飛び道具を防ぐ防風壁なども構築できるために
様々なヴァリエーションを持つ
それ故に扱いこなせれば万能ではあるが操るのは基本的に目に見えない現象であるがゆえに力の制御は非常に困難。
第二位以上の術行使には風帝『ヒポグリフ』もしくは風の皇女『シルフィスティア』との契約が必要となる
○舞風
風術第五位の補助魔術、移動補助に使うモノであり足に風を集め移動速度を高める。
魔術使いはそこまで肉体を酷使する機会は少ないのだが発動持続力をつけるために
初心者風術士は必ずこれを習得する
○風翔
風術第五位の補助魔術、上昇風を利用した高位の移動術でありこれが自在にこなせれば
次にクラスに上がれる目安となる
術者の体を風で吹き上げ上空に飛び上がり移動する、しかし肝要なのはその後の着地
風を巧みに調節して地に激突しないように操らなければならず失敗して大けがをする初心者風術士は実に多い
○狂風
風術第四位の攻撃魔術、高速な風の弾丸を相手にぶつけるというオーソドックスなモノ。
属性魔力を相手にぶつけるという全属性魔術に共通する基本的な攻撃だが
狂風は透明なために認識されにくい。それ故に命中率が非常に高く威力も安定している
○疾空
風術第四位の攻撃魔術、
狂風と並ぶ代表的なモノでありこちらは白い風の弾丸を複数放ち相手を確実に追い込む
対多数戦に有効であり実力の有る者が行使しようものならば弾幕に近い猛攻ともなる
一発一発の威力は低いために何発発動でき、どれだけ正確に相手にたたき込めるかが大切
○テンペスト
風術第三位の攻撃魔術、自然界での風の猛威、竜巻を造り出す
立体三重魔法陣にて発動させるためにこの行使は実に複雑でほとんどの風術士は詠唱を使い発動をさせる
一般的な風術士の切り札とされている術なのだが風は分散しやすいために必要以上に一点集中させている
そのために広域破壊魔術ではなくピンポイントでの破壊魔術として使用される
『風 大気に満ち地を覆え さすればいかなる物も粉塵へと帰さん
疾風怒濤 テンペスト』
○ウィリーウィリー
風術第三位の攻撃魔術、法王フィート=オーキシンが開発させた我流風術。
テンペストの有害ゾーンの狭さを改良したもので自然界での最大級の竜巻を具現化させる
莫大な魔力消費となるが町一つ壊滅させるほどの破壊力を持つ
『大気満たす偉大な力!!愚者を滅ぼす意思とならん!
風骸!!ウィリーウィリー!!』
○グランプレス
風術第三位の多目的魔術、アンジェリカ=メールキャデラックが開発した我流風術
風圧を使い衝撃を対象に与える術であり、対象を押しつぶす、
またはその動きを止めるなど調整により効果は様々である
有効範囲の調整と風圧調整が難しく派手さはないが高い難易度を持つ。
しかし集団行動を行う際には有効な術でありその評価は見直されつつある
○アルティメット・ノヴァ
風術第二位の攻撃魔術、風を操り空を捻る事により真空の球を造り出す術
触れると物質が消し飛んでしまうために最強の風術とも言われている
そのため、それを行使できるのは数少なく法王クラスでないと暴発する恐れすらある
真空球は安定をしていると透明で何も見えないのだが魔力を高めると
それは漆黒の球体となりこの状態で制御に失敗すると大惨事となる
『風は去りぬ葉は散りぬ
命とともに儚く消えよ!!アルティメットノヴァ!!』
○エクスカリバー
風術第二位の攻撃魔術、聖霊の守護を受けないと行使できない精霊風術
風により白い巨刃を作りだし薙ぎ払う。
その鋭さは人間が作り出す真空刃の比ではなくあらゆる物質、結界を切り裂く最強の刃と化す
神格を得たモノでなければそれを防ぐ事はできず、消費魔力も桁違いである
○グランディスカリバー
風術第一位の攻撃魔術、聖霊の守護を受けないと行使できない精霊風術
エクスカリバーを同時に、全方位に放つ最強クラスの術。
四重魔法陣を展開し行使をするのだが到底人が発動できるモノではなく、
伝承では発動した際周囲の山を切り裂き地形を変えたとさえ言われている
☆地術
大地を操る術。防御系や結界などに富んでおり
派手さはないもののその恩恵は大きい
そのために王を護衛する近衛兵などが好んで習得をしている
また、上位の魔術の中では絶大な威力を持つ術もあるために
極めればバランスが良い属性となる
第二位以上の術行使は土龍『ニンフルサグ』と契約を交わす必要がある
○ガード
地術第五位の防御魔術、身近な岩を活用し簡易的な盾を形成させる
粗雑な形状で強度も高くはないが障害物としていかなる攻撃も一度は防げる
最もポピュラーな地術だが周囲に岩がなければ行使はできない
○アースウェイブ
地術第四位の援護魔術、地を通じて衝撃波を流し対象の体勢を崩させる
所謂地震系の基本術でありそれ以外でも下位の中では攻撃性が高いために習得者は多い
瞬間的に強力な揺れを与えるために不意打ちには非常に有効
○アロイガード
地術第四位の防御魔術、ガードの上位魔術で地中の金属粒子を急速に集め結晶化させる
そのために硬度は高く魔術保護がされた一級品の盾と耐久性は同等となる
しかしこちらは形状を保てる回数が決まっており優れた術士ほど盾を長持ちさせれるのが特徴
魔力消費も少なく下位ながらにしてその性能は非常に優秀である
○ピンポイントクェイク
地術第三位の攻撃魔術、地盤を脆くさせての局地地震を起こす
ただ揺らすだけではなく地を裂かせる事により対象を奈落に落とす
またその中で割れた大地を槍とし動けない対象に攻撃を加える事もでき攻撃性は非常に高い
その反面、魔力消費は高く継続時間や規模が限定させるのが難点である
○隕石召喚
地術第一位、天より巨石を召喚し叩きつける戦略魔術。
実際の発動対象と距離があり膨大な魔力と制御が必要となるため何者も行使が困難な有名無実の大魔術。
☆光術
神聖魔法とも呼ばれ神に仕える者が習得できる退魔の術
主に対アンデッドを念頭に置いているために闇属性に対する特効を持つが
性能としては他属性に比べやや見劣りがする。
第二位以上の術行使には光神『フォルトゥナ』との契約が必要となる
○ホーリーエッジ
光術第五位の属性付加魔術、対象に淡い光を纏わせ光の属性を与える
本来は悪魔祓いの儀式などに使われたのだが現在は対アンデッド戦として
前衛の武器に使うことが主流となっている
『きたれ!一条の光!
紡ぎて刃とならん!ホーリーエッジ!!』
○カーネリアンエンブレム
光術第四位の結界魔術、不入の効果を持ちアンデッド戦用の安全地帯を形成させる
地に魔法陣を設置させそこから放たれる光の波紋が消えるところまでが有効範囲であり
その波紋をアンデッドは嫌う。
しかし直接的な効果を持たないためにこれだけでは魔を退けるには至らないが
状況によってはその恩恵は大きい
『不浄消したる聖なる輝石。
その輝きを今ここに・・・・ カーネリアンエンブレム』
○シャイニングスピア
光術第四位の攻撃魔術、罪人を裁く白い雷を放つ。
粛正のために創られた術であり直接的な威力はやや低いが衝撃が強く
対象にショック症状を与える効果を持つ
『神々に祝福されし天の雷光 不浄に染まりし人の罪を問え!! シャインニングスピア! 』
○ペインフルスピア
光術第三位の攻撃魔術、虹のように輝く刃を雨のように天から降り注がせる
その身に邪を持つ存在が受ければ耐え難い苦痛が全身を駆けめぐると呼ばれ
潜在的に邪悪を秘めている人間は等しくダメージを受ける
だが本能のみで生きる存在や天使などには全くの効果がない
また一点に集中させ巨大な光の槍へと形状を変える事ができ、使い勝手は良い
『荘厳たりし意思 七色の光となりて
地を覆わん!! ペインフルスピア!!』
○閃光の飛翔槍
光術第三位の攻撃魔術、空穿つ閃光の槍
等しく裁きを与えるために純粋な攻撃魔術として行使されているために
他の光術に比べてその威力は高い。
それ故にこれを使用するには相応の制約をしなければならず一流の退魔師が主に使用する
「来たれ・・闇祓いし孤高の光 紡ぎ纏いて天明なる守護を示せ!『閃光の飛翔槍』」
☆闇術
暗黒魔法とも呼ばれる禁忌に近い術。
攻撃性に富んだモノが多く残虐な術が多数占める。
属性魔術の中では1、2を争うほど威力が高いが術者の負担と魔力消費は全属性一で多用すれば精神汚染をも引き起こす
又、他の属性とは違いこの属性は全ての術を行使するのに闇帝『グラシャラボラス』と契約を交わす必要があり
奇怪な儀式により仮契約を行うのが主流。
正式な契約を行った者は確認はできないがそれを行うと人ではなくなるとされている
○グラヴィトン
闇術第四位の攻撃魔術、漆黒の重力球を作りだし投げつける
万有引力をねじ曲げるその球体に当たると引力が乱屈折し肉が引き千切られ骨を砕かれる
その威力は非常に高く、数ある第四位の攻撃魔術の中で最強とも言われる
しかし、その魔力消費もダントツで連続しての行使はできない
○闇天の飛翔槍
闇術第三位の攻撃魔術、暗黒の霧を発生させ無数の槍にて対象を貫く
槍は自動的に対象の急所を狙うために命中と同時におびただしい出血を起こすのが特徴
槍と言われているがその攻撃は触手のようにしなやかで縦横無尽に飛び回る
『命脈かき消す常黄泉の霧 罪多き肉体に死を穿て!『闇天の飛翔槍』
○ブラッディハウリング
闇術第三位の攻撃魔術、血液を操り肉を食らう凄惨な術
血液がなければ発動できないが一度発動してしまえばそれを防ぐ事は困難であり結界すらも破壊する
おまけに生物の血を媒体としているために対象を食らい殺す度に血の量は増え威力が上がる
『暗き闇より出でし、紅の共鳴、我が声に従い生者を食らえ! ブラッディーハウリング!!』
○ケルベロス
闇術第二位の召還魔術、ブラッディハウリングの強化版であり
膨大な血を依り代に三頭の魔犬を造り出す
触れるモノを食らい体はそれだけでも脅威であり俊敏な身のこなしとともに襲いかかる
また金属すらも食らうためにそれを防ぐのは非常に困難とされている
だが発動条件と消費魔力の問題からその行使は儀式に近く簡単には発動できない
『血よ!闇よ! 汝らを糧にここに地獄門の番を呼び起こさん!
煉獄の魔犬・・・ ケルベロス!!』」
○ギフトオブデッドエンド
闇術第二位の召還魔術、暗黒神デスの半身を召還させる
その姿は血の滴る鎌を持った半身の骸骨で黒い布キレをかぶり青白い炎が灯った瞳を持つ
いかなる結界も通用せずに対象を背後から切断しその身を煉獄へと誘う
対象が生きている者ならばそれから逃れる術は召還者を倒す以外になく
デス自身は全ての攻撃を無効化させる能力を持つ
『絶望の鎌を振るう者よ、不条理の翼を広げ
虚無へ帰さん・・・・ギフトオブデットエンド!』
☆氷術
氷を扱う上位属性術。水術第三位までを習得した者のみが扱え氷を自在に扱う
他の属性魔術とは違い全体的に魔力消費は高い分その能力は優秀であり
攻撃、防御において隙がない性能を誇る
第二位以上の術行使は氷狼『シルベリアス』と契約を交わす必要があり
水神『ハルタワート』とすでに契約を果たした場合は行使はできない
また氷術は水術に対して攻撃的な面もあるために水術と氷術を双方第三位まで習得し
水術で援護、氷術で攻撃というバランスタイプの術士も存在する
○フィンブル
氷術第三位の防御魔術、氷壁を作りだし物理攻撃を遮断させる
非常に高い性能を誇り、仮に砕かれたとしても破片を武器として反撃を行う事も可能
魔術に対しても耐性を持ちシンプルながらもその効果は高い
『大気に潜む無尽の水 氷結の導きとなりて堅牢たる鎧となれ! フィンブル!』
○氷殺空間
氷術第二位の結界魔術、伝説の騎士クレイゼン=ブランシュタインが開発した決戦結界氷術
付近一帯に氷刃の世界を作りだし対象を閉じこめる、
体熱を奪うだけではなく氷刃を自在に操り対象を纏めて突き殺すという恐ろしい結界
優れた術師としても有名なクレイゼンでもそれを行使するには愛剣氷狼刹の力を利用してやっとであり
10分も結界を維持する事ができなかったのだがそこから生きて出られた者はいなかったと言われる
○真凍結境
氷術第二位。対象の熱を絶対零度まで奪い、ありとあらゆるものを粉砕する氷術最強。
対象を個と領域で選択できる程の汎用性だが、それでも第二位なのは
温度の上限が無い炎術で対処でき、温度を下げるほうが困難であるため。
しかし、光や『空間』の凍結も可能であるため他術の無効化すらも可能。
炎術みたく攻撃にこだわらず、真に汎用性の高い術といえる。
「深遠の静寂・・・ 地獄最下層の名の元、光すら凍てつけ」
☆雷術
雷を扱う上位属性術、風術第三位までを習得した者のみが扱え雷を操る
広域魔術に優れ圧倒的な威力を持つ。
攻撃魔術が目立ち防御用のものはほとんどない。
加えて雷は常に分散されるためにその軌道はランダムになりがちで
雷本来の威力を使いこなせているとは言い難い。
しかし発動から効果が現れるまでの時間は早く、魔力消費効率が良いために広域魔術のコンボが可能となる
第二位以上の術行使は雷凰『スルードゲルミル』と契約を交わす必要があり
風帝『ヒポグリフ』もしくは風の皇女『シルフィスティア』と契約を交わしている場合は行使はできない
しかし雷術は下位の魔術でも威力が高いために風術と雷術の双方第三位までを習得したバランスタイプの術士も存在する
○スタンショック
雷術第五位の補助魔術、微弱な電流を作りだし対象を麻痺させる
派手さはないものの実用性は高く魔術耐性を持たない者はまず身体能力を低下させられる
出力の加減が難しいが雷を操る上での基礎、これにて出力調整のコツを掴むのがセオリーとされており
雷術士の牽制用に多用される
○『雷撃襲』
雷術第四位攻撃補助系魔術
四肢や得物に雷を纏い威力や防御力を増す魔術。元の1.5〜2.5倍の値を得られる為
非常に使い勝手はいいのだが、雷を留めるテクニックと元となる筋力が必要という
戦士と魔術士の両立という矛盾が生じるので魔術士の使手は殆どおらず、
理論は簡単なのに戦士が身体をはって覚える奥義級という中々笑える術。
○雷槌
雷術第四位の攻撃魔術、広域魔術の基本でありピンポイントで雷を落とす
落雷自体の有害ゾーンは広くはないのだが威力は高く、
さらには地表に電流が走りスタンショックと同等の効果を広域に与える二段仕掛け
雷術士が得意とする広域魔術コンボの起点になる事が多い
○轟雷
雷術第三位の攻撃魔術、広範囲に落雷を連続して放つ
落雷地点は指定できるのだが対象は絶えず動いている事に加え
落雷は地に向かうまでに分散して広域に被害を及ぼすために
大抵はランダム指定でも効果は十二分に得られる
しかし雷槌とは違い地表に集まる電流は強すぎるために麻痺効果は現れない
○昇雷
雷術第三位の特殊攻撃魔術、天より地ではなく地から天に雷を放つ
発動条件としては指定地面がある程度帯電している事にあり自然でその条件は満たされない
風術を応用しつむじ風ととにも天に向けて放電させる
その特性故に雷術の追撃に行われる事がもっぱらであり雷槌→轟雷→昇雷と繋げる事が可能で
広域魔術コンボの典型例とされている
○『荷電粒子砲』
雷術第一位
曰く、「神もを砕く雷」。その破壊力貫通力は穿てないモノはない戦略魔術。
しかし、第四位程度の理論しか用いないにも関わらず其の制御は非常に困難であり
発動までの溜めの時間が非常に長く直線破壊しか行えず固定したものしか狙えない。
掃射薙払いの案もあるが、瞬間で破壊されてしまうため狙いを定めるのは難しい。
雷を溜込む様は恰も巨大な「天使の天輪」であり美しいが、制御に失敗すれば
その溜め込んだ雷が一気に解放され一帯諸々焦土と化してしまうため使手はいない。
☆治癒魔術
魔力を活用し新陳代謝を活発にさせたり身体強化を行ったりと人体機能に効果をもたらす術。
良く神に仕えないと使用できないと思いこんでいる人間が多いが
実際は信心などは関係はなく魔力の使い方によって効力が左右される
また人体に左様させるために細かな魔力の調整を要求され、必要以上の魔力は逆効果となってしまう
○治癒
治癒魔術第五位の治癒魔術、最もポピュラーとされ最も必要とされる術であり
人体の自然治癒能力を高め傷を治す
簡単でありながら実用性は極めて高いために術士以外でも騎士、傭兵の中で幅広く活用されている
しかし外的に作用しているために対象の身体能力が低下するほどの重傷者や病人には効果は薄い
○解毒
治癒魔術第四位の解毒魔術、体内の毒素を取り除く地味ながらも非常に重宝される術。
毒素に対し解毒作用のある物質を体内に生成させるために習得自体は容易だが全ての毒に対応するには
術者がそれに応じた知識を持つ必要があり単純ながら奥が深い術である
そのために習得にはオーソドックスな毒素数種類を手本として学ばせるが
人体を数分で死に至らしめる猛毒の類はそれに含まれず
それに対応できてこそ一流と言われている
○身体強化
治癒魔術第三位の戦闘用強化魔術、魔力を直接作用させて身体機能を強化させる術
前衛にとっては心強い支援であり、脚力、腕力を上昇させながらも感覚を鋭くさせ痛覚を薄れさせる効果を持つ
非常に優れた性能を持っているが肉体を酷使させるがために多用すると悪影響が出る
☆符術
護符を使用して超常を行使する術。
符を依り代とし魔を使役する東国式と符に回路を組み込み魔術行使を行う大陸式に分かれる
東国式は使い魔を使役させるために護符以外にも人の形を用いた符を用いる事もあり
修行にて使い魔を打ち負かし使役させなければ行使はできない
対し大陸式のモノは聖符術と呼ばれ速攻に優れている。
威力で言うならば東国式、携帯性と速攻性で言うならば大陸式となる
○式神『鎌鼬』
符を依り代に召還される使い魔
鎌鼬は数ある式神の中でも最低ランクに位置する
鼬のような顔をした小人でありその身長と不釣り合いな程大きな鎌を持ち敵に斬り掛かる
俊敏な動きと鋭い一撃は最低ランクといわれでも侮れず、主の魔力交換にてその能力を変える事が特徴
故に優れた術師でも鎌鼬を愛用する者は多い
○式神『鬼火』
符を依り代に召還される使い魔
成仏できない霊魂の集合体が形となったものであり生者を憎んでいる
しかし鎌鼬のように直接的に害を与える事ができず
せいぜい相手の神経を錯乱させる程度で牽制目的に使用される。
見た目は炎に包まれた頭蓋骨なのだが霊的な存在故に触ることはできない
○式神『泪』
符を依り代に召還される使い魔
見るからに全身骸骨で目のくぼみから液体が垂れて泣いているように見えるのが特徴
物理的な攻撃を1回のみだが受け止めてくれる
その恩恵は大きく咄嗟の壁として使用する術師が大きい
・・が、何故泣いているのかは謎であり進んで傷を負おうとするところから
「ドM気質な人の魂」と噂されている
○式神『水虎』
符を依り代に召還される使い魔
幻獣に分類される存在であり水を自在に操る虎
東国の地方では豊作の神として崇められている存在でもあるがその気性は非常に荒く
従えさせる事は難しいが使いこなせれば非常に頼りになる存在
攻撃や援護、回復などそつなくこなす優秀な魔
○式神『怨羅王』
符を依り代に召還される使い魔
俗に言うところの悪魔であり漆黒の翼を持つ異質な存在。
高い知能を持ち優れた格闘能力と闇の魔術を使いこなせる
術者との意思疎通ができるのだが基本的に狡猾な性格をしているために逆に騙される術者も多い
○式神『炎武』
符を依り代に召還される使い魔
人の闘争本能を具現化された戦神であり赤い肌をした戦士のような姿をしている
だが、ただ乱暴な訳ではなく状況を見極める冷静な思考を持ち忠義に厚い
術者の命令にも従順、能力として術者と意思疎通をし
戦闘を行うには最適な式神でありどんな場面でも活躍してくれる
近接攻撃を得意とし格闘をこなす
○式神『阿修羅』
符を依り代に召還される使い魔
武士の魂の集合体であり両腕とも3つある異形の戦士
計6つの腕には様々な武器が握られているその腕はどれも一流、
状況に応じて巧みに使い分け確実に相手を葬ろうと攻め込む
死しても戦を求める者達の想いが形になったが故に敵と命じられた者は徹底的に襲いかかるのが特徴
○禍神『大蛇ノ骸』
符を依り代に召還される使い魔
数多くの人間を食らい知識を持つようになった大蛇、
やがては退治されその生に終止符を打つも討たれた事に対する恨みから異形化し、
それが人々に害をなす禍神となったモノ
全身骨のみの巨大な蛇だがその戦闘能力は高く数ある式神とは一線を引く存在
元は大地の守り神であったが故に自在に地震を起こす事ができそれに足を取られた隙に怒濤の勢いで食らいつく事を得意とする
○雷神『九天応元雷声普化天尊』
符を体に貼り、術者自身を依り代に召還される魔神
符術行使で呼び起こす事ができる最上位の存在であり雷を操る神様と呼ばれている
その体は雷でできており外見は猛々しい鬼の姿をしている
圧倒的な破壊力を誇るが術者を選ぶほどの存在であり
未熟者がそれに挑めば瞬時にして消し炭にされる
術者を依り代とするために召還と言うよりも憑依に近く長時間の使用は身体を奪われる可能性がある
○炎符『フレイムタロット』
『タロット』と呼ばれる護符を用いた聖符術
予めタロットを用意する作業がいる分瞬発生が高く術者の負担も軽い
そのために発動までの時間は全ての術よりも速いのが特徴
『発動』の魔術を行使するとタロットはその効果を現し
この術はタロットを爆発させて相手に傷を負わす
○氷符『フリーズタロット』
『タロット』と呼ばれる護符を用いた聖符術
予めタロットを用意する作業がいる分瞬発生が高く術者の負担も軽い
そのために発動までの時間は全ての術よりも速いのが特徴
『発動』の魔術を行使するとタロットはその効果を現し
この術は発動された時のタロットの座標に氷付けにさせる
それにて相手の動きを封じたり、タロットを氷塊として直接攻撃をしたりと用途は分かれる
○雷符『スタンタロット』
『タロット』と呼ばれる護符を用いた聖符術
予めタロットを用意する作業がいる分瞬発生が高く術者の負担も軽い
そのために発動までの時間は全ての術よりも速いのが特徴
『発動』の魔術を行使するとタロットはその効果を現し
この術は瞬間的に高電圧を発生させて対象を気絶させる効果を持つ
○土符『トラップタロット』
『タロット』と呼ばれる護符を用いた聖符術
予めタロットを用意する作業がいる分瞬発生が高く術者の負担も軽い
そのために発動までの時間は全ての術よりも速いのが特徴
『発動』の魔術を行使するとタロットはその効果を現し
この術は完全敵の動きを封じる事を専用としたトラップ、
投げつけるのではなく地面に設置させその一帯の地質を変化させる、
基本的には沼地へと変化させるのだが優れた符術師は地割れを起こし敵を屠る事もできる
○結界爆符『ホーリーアーク』
『タロット』と呼ばれる護符を用いた聖符術
速攻性を重視しその効果範囲と威力が限定される聖符術の弱点を補う大技
複数のタロットをばらまき一斉に『発動』させる大規模破壊魔術で
まばゆい閃光とともに爆発を起こす
使用には専用のタロットを使用するが通常のタロットを混ぜる事で属性変化を起こす事ができる
基本属性は『光』であり魔物に対して絶大な効果を持つ
☆守護神聖魔法
天上の者、一般的な言い方では「天使」と呼ばれる存在が行使する神秘
悪魔に対して絶対な効果を持ち、人が行使できないほどの高威力を誇る
全ての魔法が光属性に固定されている
○『送る鐘の音』
対魔用の守護神聖魔法
浄化の閃光と祝福の鐘の音により魔を完全に滅する秘術であり
数ある対魔用の術の中で最強と呼ばれている
これに巻き込まれた魔物はよほどの存在でない限り天の祝福により消滅させられる
○『天人融合』
人に天上の力を授ける神秘の術
その身を対象に融合させて自身の力を与えるために対象を選ぶ必要がある
融合すれば人は人という存在を超越した者となり絶大な力を得る
しかし天使に選ばれるには相応の資格が必要であり、
心の澄んだ善人でなければ天上の存在との融合が負荷となり精神に傷を負う事もある
☆『失われた魔術』
伝承されず歴史の中に消えた魔術、現在では魔導書でのみその存在が確認できる。
伝承されなかった理由はさまざま、
他に優れた術が表れその術が不要になった物、
効果は高いがリスクが高すぎる物、
魔術師が行使するにはメリットが少なすぎる物、
禁忌に触れる物など「訳あり」という点で共通されている。
特に現世の理を崩壊させる禁忌の術を禁呪と区別し、
これとはまた別の存在として厳重に封印されている
対し他のロストマージは記した魔導書があるならば習得は可能である
しかし先人の魔術師が不必要と烙印を押しただけに普通の魔術師が習得しても利用価値は高いとは言えない
○白風
『失われた魔術』の一つ
一点に気流を集中させ発生される白い風、
物質を破壊する事に特化しており威力だけを見れば風術の最高峰とされている。
しかし気流の制御からして遠距離での使用はできないため、魔術師が使用するにはリスクが高すぎ
ロストマージに登録される事となった
風の一閃は刃物のように鋭くそれを集め渦とさせれば強烈な貫通性をも発揮できる
物質破壊の特殊効果を持ち高出力の白風に触れ続けると
分子破壊され、いかなる素体も分解され吹き飛ばされる
○蒼雷
「失われた魔術」の一つ
通常の雷を圧縮して高電雷を造り出すもので現在主流の雷術よりも格段に威力が高い
圧縮により雷の色が透明がかった蒼色になるので蒼雷と呼ばれる
常に放電される雷を一点に集中させるために雷は音もない光球となり見た目ではそれが雷とは判断されにくい
しかし通常の雷術に比べ「圧縮」という行程が一つ増えるために魔力消費もかなり高い
おまけに接近戦には有効だが、遠距離使用では圧縮が解けてしまうために蒼雷の行使はできない
故にそれを好んで使用しようとする魔術師もおらずロストマージへ登録された
魔導回路、魔法陣を一時的に破壊する回路破壊の特殊効果を持つ
○紅星
「失われた魔術」の一つ
空間の一点に見えない罠を設置し発動と同時に小爆発を起こす
張った罠は高いステルス性を持ち術者にしか感知にする事ができない。
物質透過の特殊効果を持ち状況に応じては壁越しにトラップを張る事ができる
しかしトラップ自体の威力は小さくおまけにトラップは設置中常に魔力を消費するために効率は良いとは言えず
後に開発されていく魔術トラップなどに圧され使用者がいなくなった
○血毒
「失われた魔術」の一つ
体液に毒素を変化させる術であり自身の体液を毒に変えたり
対象の体液を毒に変え瞬時に蝕む事ができる
動物実験や暗殺用に用いられたが限定された使用法故に登録された
毒素製造の特殊効果を持ち「自身が経験した毒」を製造することができる
○石棺
「失われた魔術」の一つ
周辺の石を操り円形のドームを造り出す。
魔術によりそのドームは硬度を高められ物理攻撃を一切遮断する。
また魔術防壁の特殊効果を持ち大抵の魔術は反射できる
対物、対魔において最高の防御魔術ではあるのだが
視界が奪われるために後に開発された防御結界にその座を奪われロストマージに登録された
しかし視界が奪われる事を除けばその防御効果は今なお最高とされている
☆『禁忌たりし魔術』
「失われた魔術」にも分類される所謂「禁呪」と呼ばれる術
その効果は世界の理を崩壊させ混沌を招きかねないために使用を封じられてきたモノ。
それ故に効果は非常に高く、また習得するにはどれも高い難易度を持つ
その詳細は堅く封じられており一般的に知る機会などほとんどない
○技術複製
禁呪。
その者の技や術の情報を他者に習得させる術であり近年ではホムンクルス用に使われてきた。
基本的にはよほど複雑な術でない限り複製は可能だが元の人間が行使できていたとしても
相手にその才能がなければ行使できず無駄に終わってしまう。
つまりは大ベテランが使う大魔術を初心者の魔術師が覚えたとしてもそれに初心者のスペックがついていかず
複雑な理論のみの習得となってしまう
又双方が同等の技量を持っていたとしても複製された技の技術は未熟といえ、
その技の使用法やコツなどを情報として習得しているだけに過ぎず本物と比べかなり劣る
完全に習得するにはそれ以降の訓練が欠かせない。
禁呪指定の理由は言わば情報移植に近い技術故、
それが進むと人格移植による洗脳、乗っ取りになってしまうからと言われる
しかし実際にはこの術を応用しての人格移植を試みた事案はない
○空間飛翔
禁呪
空間を湾曲させその中を移動する超移動法
亜空間を展開する事と空間内を移動するに渡って自身が影響を受けないように
プロテクトをかける行程に分かれており両方を同時にこなせて初めて成功する。
亜空間内では有機体が生存できないために使用者以外がその空間に入ることができない
しかし使いこなせれば自分が思い描く地点へ空間を繋げるために最強の奇襲法ともなる
自分の知る場所ならばどこへでも飛べ、結界なども無効化できるが
反面自身の知らない箇所へは飛べず、
また移動後の地点が魔術を封じる結界内であれば離脱する事はできないために
使い処を慎重にする必要はある
○精神盗視
禁呪
対象の精神を盗み見る術であり、その情報や思考を読み取る
『空間飛翔』と併用すれば事実上飛べないところはなくなる無限飛翔が可能となる
しかし相手の精神を覗き見るために対象が狂人などの場合はその精神汚染の余波を受け術師に影響を受ける事もあり
通常の精神盗視でも術者の精神に悪影響が出る事が多い
最悪の場合術者の人格崩壊までを引き起こす可能性もあり、過去そうした被害は多い
罪人の特定などに活用されてきたのだが人格崩壊者の多発により封印され、それ以降は罪人の行動パターンなどを
過去の事案からそれを細かく分析し、その像を予測するプロファイリングという技術が発達し現在それが一般的とされている
○三天光
禁呪
火、風、光属性の魔術を同時に発動させ暴走された術
術を無理矢理融合させているがために制御は不可能であり周囲一帯を消し飛ばす破壊魔術
自身をも巻き込む超爆発であり複数の属性が混ざり合っているが故に障壁でも防ぐ事はできない
究極的な威力を持つのだが暴走は術師には制御ができないためにその威力は安定せず
相打ち目当ての特攻などに使われていた
そのため被害は絶大であり禁呪として封印させられた
○神降ろし
全属性第三位の召還魔術
四行二属の火、水、風、土、光、闇、その理を熟知させてその地に住まう神を召還させる奇跡
反発する属性を同時に行使させるので最低二人以上で行う儀式
神を召還させてその地にさらなる祝福を祈願するのが専らであるが
中には地の神をも滅ぼし自身を神として象徴させようとする愚か者もいる
だがその召還は非常に困難であり失敗すれば地の神の怒りを買い全てを消滅させられるが故に
無理に手を出す必要もない愚行として封じられる。
だが、地の神に祝福を願うという想いは誰にでも存在するがために神降ろしを形骸化された行為というモノは
現在も続けられておりそれが「祭り」となっている
大抵は豊作祈願で供え物をし地の神を奉っておりその信仰心は下手な召還を行うよりも地の神の心には届いている
結局は、強硬な策をし祝福を得るのは本末転倒を招くという事である
○偽りと静寂の聖域
全属性第一位の魔術
全ての属性を操り一帯に満たされた全ての事象を支配する秘儀
しかし事象を支配できたとしても人の身ではそれを操る事ができず『事象の停止』しか行うことはできない
だが全属性の『事象の停止』が起こるとその瞬間に空間の『時の歯車』が止まる
それにより世界は灰色に変わり、術師しか身動きが取れない静止空間が展開し他の者はそれを感じることができない状態になる
この空間で行われる事象は歯車が動き出してから効力を及ぼし相手が無防備な状態で致命傷を与える事も容易い
だが、全属性を停止させているために属性を持つ魔術行使は場を崩壊させるために使用ができず
またその行使には莫大な魔力を必要とし、一つの属性でも『事象の停止』が解除されれば歯車は動き出すために
賢者と呼ばれる領域でも継続時間は5秒程度が精一杯だと言う
○『創生』
全属性第一位 窮極創造魔法
四行二属の火、水、風、土、光、闇を融合させて万物を創り出す事が出来る
窮極破壊魔法ノヴァ・インフェルンの対となる神の如き大魔術。
しかし、簡単な理論にも関わらず机上の空論に過去成功した者はおらず、
何かクロいエキタイが出来たとか、エンガチョが出来たとか、爆発したとか、
配列が単純な金剛石を合成しようとして結果が炭の山しか出来なかったとか、
逸話だけは耐えない。 要は、横着せずち地道が一番という教訓か?